畑脇の草地にて。
夕方,そこでツマグロヒョウモンのメスを見かけました。辺りは暗くなりかけています。チョウは葉にぶら下がってじっとしています。チョウにとってここは一晩のねぐらなのです。
できるだけ近寄って撮りました。
翌朝,雨が降っていました。どうしているか確かめに行くと,まだじっとしました。その状態が10時まで続きました。
チョウのねぐらはファジーなので,どこを宿にするか,まったく予測がつきません。結局,あちこちに目を向けているうちに偶然目に付くというほかありません。
畑脇の草地にて。
夕方,そこでツマグロヒョウモンのメスを見かけました。辺りは暗くなりかけています。チョウは葉にぶら下がってじっとしています。チョウにとってここは一晩のねぐらなのです。
できるだけ近寄って撮りました。
翌朝,雨が降っていました。どうしているか確かめに行くと,まだじっとしました。その状態が10時まで続きました。
チョウのねぐらはファジーなので,どこを宿にするか,まったく予測がつきません。結局,あちこちに目を向けているうちに偶然目に付くというほかありません。
孵化直後,ツマグロヒョウモンは特異な動きをします。いずれの個体でも観察できる行動です。見ていると,まるでそれがおどけたしぐさのようにさえ見えるのです。
からだをくねくね。
向きを変えてくねくね。
ひょうきん者といった感じ。
誕生の歓喜でしょうか。ウォーミングアップなのでしょうか。
とにかく特異な動きなのです。特筆しておきたい事実です。
孵化はとにかくさっさと進んで行きます。目を離すと,「もう出てしまっている!」とびっくりすることがよくあります。観察と撮影にゆとりはありません。
出てくるときは,やはりカメラ位置を変える方がよいと思い,この撮り方をしました。実際は葉裏にあるのです。つまり逆さ状態です。
頭がすっぽり出ました。超接写ではピント合わせがむずかしくなります。側単眼にピントを合わせます。動く被写体の場合はたいへん。
ぐうっと出てきました。
これが孵化の瞬間です。
ツマグロヒョウモンの孵化兆候はまるでわかりません。ずっと気にかけていてやっと,卵殻が破られかけた瞬間をキャッチするという頼りないものなのです。気長さが肝要です。
5月25日(土),午後5時。産卵後8日が経過。
卵の頂部が黒いのは幼虫の頭部が透けて見えるからです。
毛も見えます。ときに動くことがあります。目が離せない状態です。この日の夜は万一に備えてインターバル撮影にして寝ました。
カメラ位置を変えて撮りました。
5月26日(日)。朝起きて確認。ありがたいことにまだ孵化していません。きっとすぐにも孵化するのではとの思いで,頻繁に確認。すると,まったくタイミングのよいことに殻が破られかけたのです。
時刻は午前8時。
5月17日(金),午後2時。玄関先のプランターで。
このプランターにはビオラを植栽しています。よくそこにツマグロヒョプモンが産卵に訪れます。産卵を見たくてプランターを置いていて,期待通りその場面を目撃できているという感じです。
この日も偶然ここでツマグロヒョウモンを見かけました。翅を盛んにこすり合わせる姿が見られました。これは卵を産みたくてしかたない行動です。こういうときは,じっと観察を続けるのがいちばん。観察者の姿に気づいていても,脅かさない限り産卵に至るまでの様子を目撃できます。ただ,すこしばかりの辛抱が必要です。
葉にとまったらしめたもの。
このときは,株の中に入って行きました。わずかな隙間から産卵を確認しなくてはなりません。しばらくすると,案の定産卵行動が! 腹部を葉に触れています。
チョウが去ったあと,葉を確かめました。葉裏に一粒。真っ白な卵です。産卵時刻は午後2時。
目印として茎にビニル紐をくくっておきました。
孵化までの経過を観察して,孵化場面を撮影したいと思います。一週間後が目安です。
「できるだけ深度を深くして昆虫の卵を撮りたい」。そう思いながら,なかなかその試みを実行に移せないまま今日まで来ました。ようやく,それを試みる環境が整ってきたので,少しずつやってみようかなと挑戦開始。今回がこのシリーズの一回目です。
ただ,孵化までの卵の変化に応じて撮影を続けることが大事なのですが,今はその余裕なし,です。とりあえず,見かけた卵を撮ることにします。
近頃,ツマグロヒョウモンが産卵を繰り返しています。いよいよ冬を迎える準備といった風景に見えます。卵を採取して撮影。
これは雑草に産み付けられています。ふつうは食草のスミレ類に産付されるのですが,稀にこういう例があります。産付された瞬間を目撃しました。そのときから二日経った卵です。表面は内側への窪みが縦状に規則正しく並んでいます。20列近くあるでしょうか。窪みは明らかに表面の強度を高めるのに役立っているはず。孵化は頂部が破られることで始まります。基部は一部だけ葉に接着されていて,大きく傾いています。もし接着面が離れるような事態が起これば,孵化時に幼虫は脱出に難儀します。出られないことさえあります。いくらもがいても卵殻自体が動くだけなのです。これは観察済みの事実です。したがって,接着面にしっかり固定されているということがとても大事になってきます。
これを上方向から撮りました。真上から見たときの直径は0.75mmです。
この卵は枯草に産み付けられています。これも食草以外への産付という例外例です。同じときに産付されました。
なお卵のサイズは,直径は上述したように0.75mm,高さ0.85mmです。
5月11日(木)。午前10時。玄関先にビオラを植えたプランターがあります。その手入れをしていると,手許にツマグロヒョウモンが産卵に訪れました。ほんとうに手許です。なんと愛着の感じられる場面でしょう。
去った後,確認すると卵が一つ。
超接写で撮りました。
卵の姿がわかりやすいように,向きを変え,さらに倍率を上げて撮りました。卵のサイズは直径0.75mm,高さ0.85mm。
産卵日時がはっきりわかっているので,今の時期では卵が時間の推移にともなってどう変化するか,理解できます。この点がたのしみです。
なお,産卵日が不明の卵を何個かを別に観察中です。孵化時を撮影できたら,別途記事アップします。でも,どうなるか。
ツマグロヒョウモンのオスが我が家の庭に飛来。それを捕獲して撮影しました。一夜の撮影だったので,チョウが動くと失敗,また失敗。とにかくたいへんでした。
撮影は,チョウの上に投影のコップを被せ,動きが止まったときにそっと上げてわずかにできた隙間から,というふうにしました。こちらの気配を感じたときは,翅を広げたり畳んだりの繰り返し行動をしました。この行動が始まると,コップを元に戻します。行動が収まると,また撮影です。
まずは横の表情から。
次に前から。こうして見てみると,チョウ類の体を覆う毛にはとにかく目を見張るものがあります。撥水と保温への貢献度は相当なものなのでしょう。
さらに近づいて撮ります。
「光をこう当てると,どんな効果が出るかな」。そんな工夫を一瞬するのはおもしろいもの。影ができて,立体感が感じられます。
おしまいは,やはり真正面から。すまし顔です。
アップしました。幸いじっとしていました。
こんなわけで,このチョウ,一夜の協力者になってくれました。感謝。
昨日の記事の"虫の目レンズ"バージョンです。
谷にいるところです。真逆光なのでフラッシュを使っています。
そのまま歩いて畝に上がっていきました。ペアに遠近感を出したくてこんな構図にしました。
中景に自動車でも通りかかるとたのしいのですが。
せっかくなので,家並みをできるだけ入れるようにしました。
食草のスミレ類はあちこちに生えています。きっと暮らしよい環境なのだろうなあと思っています。
我が家の畑に行くと,パッと舞い上がったのが交尾中のツマグロヒョウモン。突然の外敵と感じて,びっくりしたのです。わたしもびっくりして,「しまったー!」とこころの中で叫んでいました。
隣家の畑に着地しました。それを見届け,すぐにカメラを持って来て撮影開始。
ペアはほんの少しずつ移動します。そして翅を開閉させます。
オスがこちら向きになりました。
オスとメスの位置が入れ替わりました。
歩いて移動します。
しばらく交尾が続き,時間をかけて撮影できました。
秋が深まり,いのちの引継ぎを急いでいるようです。この日は産卵風景も目撃できました。