アゲハの庭園にて。朝早くから活発に活動していたヤマトシジつミ,夕暮れ近くになるとずいぶん動きがゆっくりとしてきました。なかには,もうねぐらをここだと決め込んで,さっさと休み始めた個体がいます。体内時計がはたらいて,「もうお休みの時間帯だよ」と誘っているのです。このルズムはいかにも地球上の生きものらしくって,合点できるところです。
類は類を呼ぶだけあって,なかまはちゃんと「俺たちはなかまなんだね」とメッセージを交換しているようで,同じ草に3頭もの個体が集まっていました。群れる経過が他のチョウと同じようにきちんと整っているのがおもしろいところ。でも,ヒトにはその理屈は想像するほかありません。
休んでいると,警戒心はまったくないようです。指を触れても動きません。下写真では,親指と小指の辺りにいます。
「それなら」と思い立って,きっちり記録写真を撮っておきました。
真正面から見たらおもしろいだろうと思い,撮りました。目が感覚器官としてはたいへん大きな役割を担っている様子が窺えます。触角もりっぱです。りっぱに見えるということは,生きていくうえでそれだけ大事なはたらきを為しているということです。
別の個体を,もっと近寄って写しました。視野角はほぼ360度。
トリミングしてみると……。個眼も確認できます。
小さなからだを占める,大きな感覚機能。チョウの姿とくらし方とがつながってきます。
ヤマトシジミたち,あとは,静かに夜を迎えるだけ。おつかれさま。