公園にて。昼間,虫の声が聞こえるようになります。歩いていると,草地でキリギリスのメスが! イネ科植物の葉にしがみ付いてじっとしていました。近づいても動こうとしません。それならと思い,写真に収めました。まことにりっぱな産卵管が伸びています。
さらに近寄ってアップで撮りました。こういう姿を見ると,いかにも外骨格だなあと感じ入ります。物をつかむのにふさわしい脚らしく見えます。
おしまいは虫の目レンズで覗いてみました。この環境下で生きています。さて,棲み心地は?
公園にて。昼間,虫の声が聞こえるようになります。歩いていると,草地でキリギリスのメスが! イネ科植物の葉にしがみ付いてじっとしていました。近づいても動こうとしません。それならと思い,写真に収めました。まことにりっぱな産卵管が伸びています。
さらに近寄ってアップで撮りました。こういう姿を見ると,いかにも外骨格だなあと感じ入ります。物をつかむのにふさわしい脚らしく見えます。
おしまいは虫の目レンズで覗いてみました。この環境下で生きています。さて,棲み心地は?
産卵して七日目。葉を見ると,もう食痕が! 葉を裏返すと,カブラハバチの初齢幼虫がいました。からだはすりガラスのようで,鈍い透明感が感じられます。
からだの中にはいかにも消化器官が詰まっている感じがします。
九日目。本葉では食痕が広がっています。その分,幼虫も成長しています。
全体が黒味がかってきました。
観察中,たまたま排泄物を出しました。
経過観察はこれまでとします。野菜を育てることに専念して,幼虫とはお別れです。
先日,ハクサイの播種。連結ポットに蒔いて,灌水。しばらくすると,そこにヤマトシジミのオスが飛来しました。青い翅がくっきり。見ていると,シジミチョウは着地。これはもう,吸水行動にまちがいありません。
近寄って撮影すると,思ったとおり口吻が伸びていました。どうやってアンモニア成分を感知するのか,ふしぎなほど的確に舞い降りたことになります。ほんとうにどんなアンテナがはたらいたのでしょう。
思い切って,ゆっくりレンズを近づけました。逃げません。気づいていないのでしょうか。
もっとレンズを近づけました。ワーキングディスタンスは3cm。
真正面から撮りました。余程お気に入りの成分があるようです。
反対側からも撮りました。口吻はほとんど移動しませんでした。
このあと,1時間半ほど外出。戻って来てみると,あらあらふしぎ! まだそこにいたのですから。
植木鉢に植えたスイバの根元で,今,ベニシジミの蛹が羽化する瞬間を迎えようとしています。しかし,その瞬間を撮るのは相当に辛抱のいる話。わたしにはまずうまくいった経験がありません。この個体はどうでしょうか。
庭にスイバが一本。じつに頼りない株です。敢えて草引きせずに残していたら,ベニシジミの幼虫が育っていました。それも三匹!
作戦が大当たりです。いつの間にか成虫が訪れて産卵していたのです。
ベニシジミはわたしが大切にしている,本ブログのカテゴリーの一つです。生態について観察を続けようと思っているので,株を引き抜かずにそのままにしておくことがよくあります。お陰で,幼虫が身近で観察できます。
葉がもうほとんどありません。それでさっそく植木鉢に移しました。こういうことを繰り返しながら,いつかは羽化をシャープにとらえたいなと願っています。
同じ成虫が産んだ卵の集団では,孵化がほとんど同時。わんさと生まれ,にぎやかな光景が繰り広げられます。
頭をわずかに出しかけた幼虫がいます。
ここも同じ。卵内部が黒っぽいのはこれから生まれる幼虫の頭部が見えているからです。
出て来る幼虫,出終わった幼虫たち。幼虫が出た殻には穴がぽっかり。
出て来たー!
一気に出て来るので,観察は大忙しです。
このうちいくつかを育てて正体を突きとめようと思っています。
昨日の話です。勤務が休みで,畑仕事をしていました。職場から電話があって,ミュージアムサポートメンバーのSさんが淡水に棲むマミズクラゲを持ち込まれたとのこと。それで,同僚のFさん(水槽係)に連絡。
行くと,Sさん,すでに到着。池は一昨年と同じ。昨年は発生しませんでした。見ると,岸に近いところを帯のように流れて行っていました。風の影響です。帯になっているのは棲息環境に合っているからでしょう。他の箇所にもいるにはいましたが,ごくわずか。写真に写った影は釣り用の桟橋です。
水は濁っています。写真は水の中に入って撮ったものです。ゆらゆら揺れながら流れて行きました。
すこしばかり持ち帰って,改めて撮りました。上や横には,からだを動かします。
横向きに進んでいます。
からだの動きを止めると,そのまま沈んで行きます。
からだが水平になっていれば,触手が上になります。上に残され,たなびくといった感じ。
底でしばらく休むと,また動き出します。
Sさんの報告に感謝。
むらの出役作業で山に入りました。そこで見かけたのがシオカラトンボのメス。地面近くにある枯れ枝にいて,獲物が飛来するたびに襲いかかろうとして,失敗。そのたびに元の場所に戻ったり,近くの枯れ枝にとまったり。
近づいても,警戒心は感じられず。 ありがたい,ありがたい。
前方からうんと近づいてみました。逃げません。 脚のスゴサが伝わって来ます。前脚は曲げられています。この脚に捕まったら獲物はどうもがいても逃げられそうにありません。
真正面から近づきました。まだ大丈夫。個眼が見えるまでになりました。
もっと近づきました。頭部をすっぽり入れて撮りました。ワーキングディスタンスは3cmぐらいでしょうか。獲物が相当によく見える目なのでしょう。トンボの眼の中に入りたいぐらい!
接写でこれだけ近づけるとうれしくなります。
庭で作業をしていると,頭のすぐ後ろを「ブーン!」と大きな羽音を当てて通り過ぎた昆虫がいました。すぐに横のブットレアの花に着地。見ると,クマバチです。道理で羽音が大きいはず。
わたしの目からは30cmも離れていない場所での出来事です。ハチは集合花の上を移動しながら,蜜を熱心に吸っていました。
クマバチはわたしに気づいていないようでした。
お陰で,写真を何枚ともなく撮っておきました。
いつ何時こんな訪問者と出合えるかわかりません。カメラが離せません。
今年の夏はクロアゲハの孵化観察をたのしみました。おもしろいほどにたくさんの卵が産み付けられたお蔭です。
なかには,孵化直前のこんな幻想的な風景にも出合えました。これは葉の表側からフラッシュ光を当てたことによる効果です。
実際はこんな卵です。
若い葉の表に産み付けられた卵です。
孵化が近づいています。
すがたそのものは見えませんが,黒い影が中央付近にあります。
できるだけ丹念に変化を追っていると,いろんなチャンスに巡り合えます。観察を怠るわけにはいきません。
孵化直後の観察については前回記事にしました。その翌日のこと。今度は別の集団が孵化しました。その様子を始めから撮影できたので,ご紹介します。
間もなく孵化する卵ばかりが並んでいます。中の黒い影は頭部と脚です。そのうちの一つの卵で孵化が始まりました。ゆっくりゆっくり頭部が出て来ました。
ほんとうにゆっくりした動きです。
透明感のあるからだ。大きな脚。
全身が出て来ました。無事に誕生! 瑞々しいからだ!
撮影はまったく慌てることなくできました。 ゆっくりした動きのお陰です。この幼虫の正体がわかれば最高なのですが。
(つづく)