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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ルリタテハ,卵から羽化まで(14)

2016-09-30 | ルリタテハ

9月14日(水)。網を被せた内側で,順調に蛹化する個体が増えています。


今日は前蛹が蛹化する様子を画像に残すことができました。朝見かけた前蛹が,昼,タイミングよく蛹になる兆候を見せたお蔭です。

からだが伸びて,突起がバラバラッとなる感じ。


蛹が見えて来ました。からだの動きで皮が上に上がっていきます。 


皮が上まで上がりました。 

 
からだをくねくねさせて,皮をなんとか落とそうとします。


皮が落ちて,やれやれ。 

 

 

 


この卵と再会! でも……

2016-09-29 | 昆虫

以前,同じサルトリイバラで見かけたこの卵,そして家の庭のハギで発見したこの卵にまたまた会うことに。主はよくわかりません。孵化を見届けるはずだったのに,不用意にも落下させてしまったのでした。

今回は三度目で,2個の卵を異なる葉で見かけました。期待できたはずなのに,両方とも外敵に襲われていて,無残な姿で残されているだけでした。 

1つ目は寄生バチらしいハチが卵に取り付いていました。わたしが写真を撮ろうとすると,気づかれたようでそそくさと離れて行きました。そのときの写真が下のもの。卵にはぽかんと穴が1つ開いています。

 
アップで撮ると,よくわかります。中には,黒い影がわずかに残されています。外から襲われたのか,中に産み付けられた卵が孵って幼虫になるはずだった成分が食べ尽くされたものか,いずれかでしょう。

 
方向を変えて撮ると,もっとよくわかります。

 
もう1つも同じ姿でした。中には多少多めの黒っぽい死骸が残されていました。

 
なんだか残念。またチャンスがあればと願うほかありません。

 


ルリタテハ,山際で見た卵(続)

2016-09-28 | ルリタテハ

1つの卵で孵化が近づき,中が完全に透き通って見え始めました。深夜のことで,いつ孵ってもよさそうな状況です。そのときに撮ったのが下写真。卵の中の姿勢がとてもよくわかります。卵のかたちと幼虫の姿勢とがぴったり合っているのを見ると,自然のふしぎに目を引き付けられます。 

 
このまま付き合う勇気はなく,就寝。そして午前5時に虫の知らせのような感じがあって目覚め,とりあえず卵を確認。孵化し終わっているだろうとの予測が外れ,なんと殻を開けている最中だったのです。これはラッキーな展開です。

卵の直径は0.77mm。1mmにも満たない小ささです。

 


以後,変化にすぐ対応できるようにファインダーを覗きながら撮影を続けました。以下の写真はトリミングしています。

 

 
頭部を出しました。いよいよ出るようです。

 
からだを突き出すようにして出始めました。ここでしばらく,このまま休憩。


やや時間が経って,出て来ました。口元や複眼がよくわかります。 

 
着地! これだけのからだが殻に入っていたとは!

 
出終わりました。幼虫はこのまま葉の裏に移動して行きました。 


こういう幸運な撮影機会に恵まれると,すっかりうれしくなります。感謝。幼虫には,試練を乗り越えて行き抜いてほしいものです。

 


キマダラセセリの幼虫が!

2016-09-27 | 昆虫

知人にいただいた斑入りススキの葉に妙な風景があるのを発見。食べた痕,葉を両側から綴って中にひっそりと身を潜めている姿が目にとまったのです。

「イネ科が好きな昆虫はずいぶんいるけど,これは何の幼虫なのだろう」。すぐ,そんな疑問が浮かんできました。なにしろ,初めて見る幼虫のなのですから。とりあえず写真に収めておいてから調べてみようと思い,写しました。あとで同定。キマダラセセリの幼虫であることがわかりました。


身を隠せる範囲だけ,葉の縁を寄せてきて綴っています。糸一本は何度も往復して仕上げたものでしょうが,見事な出来に見えます。きれいに筒状になっています。硬めの葉を寄せるだけでも相当な力を要するでしょう。糸のない箇所は葉が食べられています。わたしが見たとき,からだが出ていました。たぶん葉を食べていたのでしょう。葉に指が触れると,急いで巣内に身を潜めました。その瞬間,ウンコが落下していきました。それが下写真です。

 
からだは葉の色にそっくり。濃淡までうまくできている感じがします。そのなかで,頭部がひと際目立ちます。

 
もっと近寄って撮りました。縞模様がくっきりしています。ユニークな模様です。近づくと,糸の様子も確認できます。糸一本はずいぶんたくさんの細い糸の集合体であることがわかります。



主のいない,小さめの巣がもう1つあります。この幼虫が前に棲んでいたところかもしれません。そのとおりだとすれば,引っ越しをするということです。この幼虫はどこで,どんなふうに蛹になるのでしょうか。突きとめられたらいいのですが。 

 


ルリタテハ,卵から羽化まで(13)

2016-09-26 | ルリタテハ

9月11日(日)。5齢幼虫のいる茎には網袋を被せて,その茎で蛹になるようにしています。しなければ,どこへ移動するやらわかりません。期待どおり,前蛹になっていました。これで観察が容易になります。

 
垂蛹らしい姿で頭部を下側にしてぶら下がっています。

 
飼育容器に入れていた幼虫が,プラスチックの側面にいました。よく見ると,糸状のものがたくさん。引っかき傷ではなく,絹糸を出してからだの落下を防いでいるのです。このまま長い時間が経つようなら,脱皮前の兆候といえます。


9月12日(月)。前蛹が蛹になりました。1週間で羽化します。19日辺りかと思われます。そうはいっても,その瞬間はまず予測不可能です。タイミングよく目撃,撮影できたら申し分ないのですが……。

 

 


ルリタテハ,山際で見た卵

2016-09-25 | ルリタテハ

もともとルリタテハとの出合いはミュージアム公園から始まります。9月。今年の秋はどうなのかなと思って,公園でサルトリイバラの葉を見て行きました。すると,すでに孵化済の卵殻があったり,孵化前の卵があったり。「家の庭よりすこし時期は遅いけど,きっちり産卵に訪れた成虫がいるんだなあ」とうれしくなりました。

孵化が近づいた卵には影が薄っすらと。


別の卵も似た様子です。 

 
幼虫を探していくと,1齢幼虫が葉の裏にいました。びっくりしたことに,同じ葉の裏側に卵殻と未孵化卵が1個ずつ付いていました。葉の裏に卵を産み付けているのです。そうした例を見たのは初めてです。

 
直後,成虫がやって来ました。足元近くに舞い降り,しばらくしてから近くの手すりに移動。懐かしい色です。

 
「そうか,サルトリイバラに付いた産付卵を最近撮っていないなあ」と思い,持ち帰ることにしました。さて,新たな発見があるか。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その357)

2016-09-24 | ジャコウアゲハ

9月11日(日)。2個目の卵の孵化を中心に報告しましょう。

はじめの幼虫が出終わって卵殻を食べようと動作を始める頃,次の幼虫が殻の穴を開けていました。

 
穴が開くと,頭を出しました。穴の大きさを計るかのようなゆっくりした動作です。

 
頭部が出終わると,これなら大丈夫と判断したようで,からだを出しかけました。

 
着地しようとします。こんなに大きなからだが入っていたのかと驚くばかりの大きさに見えます。

 
着地! 収縮していたからだがふわーっと膨らんだ感じがします。もう一度中に詰め込もうとしても,からだの大きさからは到底できない話のように思われます。これで無事に誕生しました。

 
程なく残りの幼虫が生まれました。おもしろいことに,生まれてすぐ別の殻を食べ始めました。この行動で,はじめから食べていた幼虫は食べるのを控えました。なんだか,横取りしたみたい。


産卵が9月5日(月)の午前11時でした。 上写真を撮ったのは本日9月11日(日)午前10時30分。孵化までちょうど6日経過したことになります。これらの幼虫は,たぶん越冬蛹になるのではないでしょうか。 

 


キタキチョウ,畑で吸水行動

2016-09-23 | 昆虫

チョウの吸水行動はよく知られた話です。単なる水場での吸水とはちがって畑でというところがミソで,畑仕事をしていると,ときどきチョウがやって来て吸水します。

このことについて以前記事にしたことがあります。今回同じ内容の記事なのですが,至近距離からの撮影に成功したので,アップしておこうと思います。

今回わたしの足元に飛来したのはキタキチョウのオス。ハクサイの苗を植え付けようと畝づくりをしているときに来たのです。目的はもちろん堆肥,つまり牛糞に含まれるアンモニア成分を摂取するためです。アンモニア成分を体内に摂り入れることは繁殖の成功度を高めるのにとてもたいせつらしいのです。

畝の端に降り立って吸水行動を始めました。

 

 
2,3cmほどに近づいて撮影開始! チョウは吸水に懸命の様子。わたしには気づいていない模様です。ストロー型の口がぐっと伸びて湿った土に触れています。


口は微妙に動いています。 


結局,このキタキチョウはこの場に10分以上はいたと思われました。そっとそっと観察して,びっくりさせなければ,そして運がよければこんなふうに撮影できることもあるのですね。感謝。

 


ルリタテハ,卵から羽化まで(12)

2016-09-22 | ルリタテハ

9月9日(金)。2齢幼虫がしきりにからだを一直線に伸ばしてピクンピクンと動かしています。上半身を浮かせるしぐさも盛んにします。「ふつうはそんなことはないのに,はて,どうしたことか。もしかすると脱皮直前の兆候なのかもな」と思い,とりあえず写真に収めました。そうして,どうしても外出しなくてはならない用があり,1時間出かけました。

 


帰って来て見ると,なんと,脱皮を終えてもう色が黒ずんで来ていました。つまり,わたしが出かける前の動きは,まさに脱皮寸前であることを示していたようなのです。あれって,予感のようなものでしょうか。ほんとうに惜しい場面を見逃しました。このあと,幼虫は丁寧に殻を食べてしまいました。

 


「なんとか脱皮の瞬間を撮りたい! よしっ,きょうだいと思われる個体で,すこし遅れて育っているものを観察してはどうか」と着眼。それで葉ごと飼育容器に入れて見守ることに。ところが,うまくいく筈だったのに,タイミングのズレがあってこれまた見逃し。10分の油断でした。前回のようなかからだを動かすこともなく,静かに脱皮をしたのでした。兆候は感じられずというところで,返す返すも惜しい結果になりました。

 

 
この教訓を次回に生かさなくちゃ。というわけで,成長の似通った4個体を同一飼育ケースで飼うことにしました。 

 


クサカゲロウの卵とアブラムシと(続)

2016-09-21 | 昆虫

9月9日(金)。朝。卵を見ると,中が透き通って見えています。目があります。からだが確認できます。 

 
9月10日(土)。午前10時40分。今にも誕生しそうですが,いつ誕生してもよさそうですが,いつになるやらまったく予測できません。

 


午後4時56分。ふと見ると,すでに出てしまった後で,卵殻に取り付いていました。 

 

 
トリミングしてみます。殻の向こう側にいるので,姿全体が見えません。卵殻がぺしゃんこになっているので,ここから出てきたことが理解できます。それにしても,出てからずいぶん大きくなっている感じがします。