自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

'22昆虫の頭・顔 ~キイロアシナガバチ~

2022-01-01 | ハチ

新年あけましておめでとうございます。本年もどうかよろしくお願い申しげます。元旦早々に積雪。身が引き締まりました。

 

さっそく接写! まだキイロアシナガバチが! ほんとうに元気なものです。今回は大顎に注目します。

 

先端はとても鋭く尖っています。

 

この顎に捕らえられた獲物は逃げようがありません。

 

顎を大きき開いた瞬間です。この瞬間を待っていて,やっと撮れました。

 

顎をぐっと閉じました。

 

顎はたくましく生きていくための武器。動きの鈍い今だからこそ撮れるコマです。

 


'22 昆虫の頭・顔 ~キイロアシナガバチ~

2021-12-27 | ハチ

 冬に咲くサザンカは目を引きます。花が少ない季節だけに,赤や白,ピンクの大型の花が目に飛び込んできやすいのです。

それを見ていると,ハチやハエのなかまが見つかります。冬に活動する昆虫が意外にも多いことに驚きます。冬の昆虫を撮ることに関心を抱いてきたわたしにとっては,この季節は大いなる撮影チャンスです。

前栽のサザンカにキイロアシナガバチが来ていました。寒いので動きは緩慢。

 

それを捕えてスタジオで撮ることにしました。低温だと動きがとてもゆっくりしているので,慌てることはありません。攻撃してくる恐れもまったくなし。

 

正面からすまし顔を撮りました。すましているようでいて,なんとも恐ろしい表情に見えます。風格でしょうか。この種固有のいかつさなので,文句がいえる筋合いはありません。

 

頭をわずかにひねり気味の瞬間です。

 

「おーっ,これはばっちりとすましましたね」。そんな誉めことばを掛けたくなる一瞬。

 

撮影には辛抱強さが必要でした。触覚と翅がやたらと動くのです。触覚は微動。翅はあるリズムをとるようにして上にあがったり元に戻ったり。あとで確認すると撮影がうまくいっていたのは10回に1回程度でした。動きのある被写体を撮るにはじつに苦労がいります。

 

 


オオスズメバチが直撃!

2020-10-04 | ハチ

先日のこと。オオスズメバチに刺されました。思い出すのも恐ろしいのですが,参考のために記事にしておきます。

場所は公園内の道端。木の下が土で盛り上がっています。その一か所からスズメバチが数匹出入りしている様子。少し近づいて確認。すると,確かにハチが出たり入ったり。中が空洞になっていて,巣があるのでしょう。

せっかくなのでと思って,写真撮影。

 

数枚撮ったところ,一匹のハチがこちらを見ている感じ。しばらくして「これはまずい」と思ったとたん,一直線で私をめがけて襲撃!  野球でいえば剛速球。

 

後ずさりしたものの,相手の方が相当上手。「あっ,しまった! やられた!」と思った瞬間,右足の太ももを刺されていました。ジーパンの上からです。一瞬で強い痛みが走りました。

これはまずいと思い,急いでかかりつけの病院に連絡。30分後,診断してもらいました。幸い体調に異常は出ず,「大丈夫」とのことでしたが,なんとも痛い限り。患部は紫に変色。すごさがわかります。今思ってもゾッとします。

下写真は二日後のもの。痛みはなくなったものの,周辺にかゆみがかなり残っていました。

 

秋はハチが怖い季節です。野外観察・撮影では注意深さがいります。よき教訓となりました。

 


オオスズメバチとハラナガツチバチ

2020-09-27 | ハチ

オオスズメバチの死骸を指で持ちながら,正面から撮影。じつに獰猛な表情をしています。腹端から毒針が出たままになっていましたが,それも大した武器に見えました。

 

この死骸にとまったのがハラナガツチバチ。その偶然にはびっくり。いったい何がしたかったのでしょう。

 

慌てて,ツチバチにピントを合わせて撮ったのが下写真。

 

ふしぎなことが起こるものです。

 


オオスズメバチの顔

2020-09-23 | ハチ

オオスズメバチが弱っていました。めったにない出合いなので,その頭部を撮りたいのですが,うわずかに動くだけでシャープな画像が得られません。それで,お気の毒ですがいのち絶えるまで待ってから撮ることに。

動かなくなった直後の全身写真です。

 

この表情が撮りたかったのです。大顎で捕らえられた幼虫たちは絶体絶命なのは明らか。

 

自身も硬い殻で常時完全武装。

 

真正面からも撮っておきました。触覚も迫力があります。威力もきっと相当なものなのでしょう。

 


"魚露目"でパチリ (7) ~キアシナガバチ~

2019-11-24 | ハチ

キアシナガバチが地面を歩いていました。なんだか弱っているみたい。寒くなって来たので,からだが動かないようです。間もなくいのちを終えると思われます。

 

脚を上げて,こすり合わせました。

 

そのあと,翅を広げ気味にして歩いて行きました。もう飛ぶ力は残っていないのでしょう。

 

もうすぐ昆虫たちに冬が訪れます。  

 


羽化したクロヒラタアブ

2019-09-22 | ハチ

柑橘類にはアブラムシがつきものです。アブラムシがいればヒラタアブが目敏く見つけ,そこに産卵します。孵化した幼虫がアブラムシを食べて育ちます。育った幼虫が囲蛹になって,やがて羽化します。

ストーリーは単純です。我が家の柑橘類にスダチがあって,そこに幼虫が数匹いて,近くに囲蛹がありました。ちょっとばかり気に留めていると,雨の朝,ヒラタアブが羽化してじっとしていました。クロヒラタアブです。

 

翅がすっきり伸びているので,羽化直後ではありません。

 

2時間後,たまたまそこを通りかかって見ました。まだ休んでいました。と思った瞬間,じつにタイミングよくパッと飛んだのでした。まるで,物語のよう。

 

 


カブラハバチの初齢幼虫

2018-08-31 | ハチ

産卵して七日目。葉を見ると,もう食痕が! 葉を裏返すと,カブラハバチの初齢幼虫がいました。からだはすりガラスのようで,鈍い透明感が感じられます。

 

からだの中にはいかにも消化器官が詰まっている感じがします。

 

九日目。本葉では食痕が広がっています。その分,幼虫も成長しています。

 

全体が黒味がかってきました。

 

 

観察中,たまたま排泄物を出しました。

 

 

経過観察はこれまでとします。野菜を育てることに専念して,幼虫とはお別れです。

 


クマバチの吸蜜行動

2018-08-28 | ハチ

庭で作業をしていると,頭のすぐ後ろを「ブーン!」と大きな羽音を当てて通り過ぎた昆虫がいました。すぐに横のブットレアの花に着地。見ると,クマバチです。道理で羽音が大きいはず。 

 

わたしの目からは30cmも離れていない場所での出来事です。ハチは集合花の上を移動しながら,蜜を熱心に吸っていました。

 

クマバチはわたしに気づいていないようでした。

 

お陰で,写真を何枚ともなく撮っておきました。 

 

いつ何時こんな訪問者と出合えるかわかりません。カメラが離せません。

 


カブラハバチの産卵行動

2018-08-25 | ハチ

カブラハバチの幼虫は野菜栽培の大きな害虫です。真っ黒なからだで葉をバリバリ食べて,おまけに集団で発生するので,退治に苦労しました。手で取ろうとすると,ポロッと落下。落下こそがこの虫の保身術なのです。

自然に湧くが如く発生するので,ふしぎな虫だと長年思い続けて来ました。いつか,その卵を見たいものだと強く思っていました。それが偶然解決したのです。それも氷が解けるように。

事の次第はこうです。芽生えて何日も経たないハクサイのポット苗にカブラハバチがとまっているのを発見。近づくと気づかれたのか,逃げられました。幸いなことに,しばらくしてまた飛来。今度こそ感づかれないようにと,慎重に観察を続けました。

 

そのうちに,産卵孔を葉裏に触れる行動に入りました。

 

卵を産み付けたようで,腹端を上げたとき,そこに透明な殻が付いていました。いったいそれは何なのでしょう。

 

ハバチは別の葉に移って産卵を続けました。

 

また別の葉に移りました。わたしは緊張感を持って,レンズで追いました。 

 

ハバチが去ったあと,産卵の形跡を確めました。卵自体は見つかりません。その部分は葉がほんのわずか盛り上がっていただけ。それで,ネット検索で調べました。結果,わかったのはカブラハバチは葉の組織内に卵を産み付けるという点です。そこで孵った幼虫が葉を食べて出て来るらしいのです。

 

とにかく,新しい知見を得ました。視野が広がった思いがしています。