隣家の空き地では,大型の飼育槽(プラ舟)でコイの幼魚が飼われています。飼育槽はネットで覆われ,野鳥などの被害に遭わないように対策されています。ということは,これまで幼魚が被害に遭って来たことを物語っています。
この飼育槽は,我が家の台所のガラス戸を開けると見えます。
ある日の朝のこと。ネットの上にアオサギが立っていました。「ははーん,事が起こるかな」と直感。追い払うのが親切というものなのですが,そのときのわたしにはアオサギの行動を見届けたいという気持ちの方が強く働きました。。捕獲が成功するとすれば,どんなふうに獲るのでしょう。
それで,カメラを窓際に置き,捕獲の瞬間を待ちました。アオサギは簡単にはその行動に出ません。たぶん,水は濁っているでしょうし,中の幼魚が水面近くに浮いてくることが少ないはず。つまり,チャンスがすくないので,じっと待つほかないというわけです。
わたしもずいぶん待ちました。とある瞬間,嘴をネットの間に突っ込んだのです。あまりに急でした。嘴を上げたとき,幼魚が捕まっていました。さすがに野生に生きて,狩りに慣れた行動に見えました。
しかし,ネットの目より獲物が大きいので,引き出せません。
なんとか引っ張り出そうとしますが。
結局,どうなったのか,くわしくはわかりませんでした。ネットの上に獲物が出て来たところは確認できませんでした。捕獲に失敗したのかもしれません。そうすると,これは「残念!」と思っている姿なのかも。
ネットの目は,あとで測ると15mmでした。その間に嘴を入れて,さっと獲物を獲る技が光っていました。ここで,その行動を見たのは前にも後にもたったこれ一回だけ。よくもまあ,この飼育槽を見つけたこと! しかし目が小さ過ぎたので,再びここに来るのを諦めたのかもしれません。