自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

春! 虫の目写真シリーズ(2) ~白梅~

2020-02-29 | 

隣家にウメの古木が一本植わっています。その木が満開のときをねらって撮ることに。花弁が白いので,青空に映えます。曇り空ではこの鮮やかさは到底かないません。昆虫たちがたくさん訪れていました。これは後日の記事に回します。

 

できるだけ近づいて撮りました。白が眩く感じられます。

 

わんさ,わんさとはこういう風景なのでしょう。

 

撮影中,ずっとウメの香りがしていました。昆虫たちにはたまらなく魅力的な蜜源でしょう。

 


セツブンソウを訪れる昆虫(3) ~甲虫~

2020-02-28 | 昆虫と花

目を凝らしてセツブンソウの花を見ていくうちに目に入ってきたのが,小さな小さな甲虫。名は不明。よく見ると,葯に取り付いて,それを食しているようなのです。写真を撮ってから,画像で確認するとやっぱりそうです。口先に花粉が付いていることから考えると,この甲虫も一人前に受粉の仲立ちをしています。

 

撮影していると,偶然そこにフタホシヒラタアブがやって来ました。

 

どうなることかと思ったら,そのまま落下して行きました。

冬の昆虫に出合いたければ,小さな花にいる小さないのちに目を注ぐのがポイントです。

 


セツブンソウを訪れる昆虫(2) ~フタホシヒラタアブ~

2020-02-27 | 昆虫と花

セツブンソウ群落の間にヒガンバナの葉が茂っていました。そこにいたのがヒメフンバエ。これは糞に集まる小昆虫を捕食するので,セツブンソウの花とはつながりがありません。ただ,撮影中に糞の臭いがなんとなくしていたので,そこが気になっているのでしょう。通路を歩いていて目に留まったのが犬の糞でした。

 

フタホシヒラタアブも葉で休憩中でした。

 

しばらくして,花で見かけました。同一個体かどうかはわかりません。吻が伸びているのがよくわかります。

 

蕊を抱きかかえる格好です。受粉が成立していはず。

 

こういう生々しい生態が見えてくると,花を観察するのがたのしくなります。

 


セツブンソウを訪れる昆虫(1) ~ニホンミツバチ~

2020-02-26 | 昆虫と花

早春に花が咲くという事実は,なんらかの訪花昆虫がいるということを示しています。セツブンソウのような,いってみればひどく地味でか弱に見える花でさえ,昆虫の訪れを期待して咲くのです。

人は,セツブンソウが咲いたという報道を目にしたり耳にしたりして,もの珍しく群生地を訪れます。中には,「なんだこんなに小さな花なのか」とがっかりして感想を漏らす人がいます。そういう人は昆虫との関係に思いが及んでいないでしょう。

春先に訪れる昆虫は数が知れています。しかし,いるにはいるのです。それほど少ない昆虫にできるだけ来てほしいと願うセツブンソウが,派手な装いをするとは到底思えません。この時期にできるだけ高い確率で訪問してほしいと願いつつ,地味ながら群生することによって受粉の確率を高めようとしているのですから。

そのとおり,ニホンミツバチが花を巡っていました。目の前の花に来てほしいと思っていると,運よく来てくれました。そのときの写真が下のものです。

 

動きを見ていると,次々と隣りの花に移って行くという感じです。

 

こちらはそっとそれを追いながら撮影します。

 

「しめた!」。そう思った瞬間,シャッターを切りました。吻が写っていました。その先は蕊の根元に向かっています。吸蜜行動であることがよくわかります。

 

これで受粉成功! 

私の関心はあくまで昆虫を主役とした自然界の様相をとらえる点にあります。

 


春! 虫の目写真シリーズ(1) ~セツブンソウ~

2020-02-25 | 植物

セツブンソウの便りがあちらこちらから。では,わたしも見て来ようと出かけました。これは恒例になったわたしの行動パターン。

行き先はT市のT地区。セツブンソウ祭りは過ぎ,花は満開を過ぎていました。地区を上げて保存に取り組んでいらっしゃって,群生地が保護されています。

山の斜面なので,残った花々を下から見上げる格好で撮影。これなら遠く空が撮り込めて,環境がわかるでしょう。

 

このときに知り合いになったアマチュアカメラマンがHさん。地元の市に在住。都市部でリタイア後,Iターンされたのだそうです。写真撮影が大好きで,あちこちに出かけておられるとか。長い間話し込んで,たのしいひとときを過ごさせていただきました。

思いがけない出会いから交流が広がるって,なんだかふしぎな糸を感じます。

下の写真はこの日の成果。

 

木の根元でひっそり咲く花。

 

古木と空をしっかり入れて撮影。セツブンソウの育つ環境が見えるのでは?

 

花を撮影するとき,いつもわたしが抱く関心事は訪花昆虫のこと。この日もいくつかの昆虫を観察しました。明日以降の記事で触れようと思います。

 


チューリップの播種,再チャレンジ(続疑似冬季体験の巻及び通常播種の巻)

2020-02-25 | 植物

12月31日(火)。チューリップの播種結果についてまだ報告しないままでいました。

結局期待外れでした。一粒も発芽しなかったのです。寒さを疑似体験させたのでしたが,さっぱりダメでした。発芽しなかった理由はわかりませんが,種子が未熟だったか,あるいは熟していたものの寒さが十分体験できていなかったか,いずれかでしょう。

2月25日(火)。厳寒期を過ぎました。自然の気候下に置いたままにしていた種子は寒さをごく自然に体感しているでしょう。もし種子の中身が充実していれば,播種したとき発芽するはず。未熟ならダメということになります。

 

今日,種蒔きをしました。紙とガラスで覆いをし,世話をしていきます。

 

もし発芽しなければ元も子もありません。今年もまた採種に挑みます。根掘り葉掘りの気持ちですね。

 

さて,結果は?

 


今冬のマンサク(15)

2020-02-24 | マンサク

シマバエのなかまが訪れました。全身が褐色をしているのが特徴です。花の外にいて,どうやらこれから行動が始まる様子。

 

思ったとおり花の中へ。

 

わりありあっさりと出て来ました。味が思ったほどでもなかったのでしょうか。

 

どこかに消えて行きました。

 


今冬のマンサク(14)

2020-02-23 | マンサク

大きめのハナバエのなかまが訪れました。たいへん敏感で,この写真を撮った直後どこかに行ってしまいました。大きなハエが活動するのは,まちがいなく気温が高めの日です。気温が上がると,からだが自然に動くのでしょう。

 

注意深く近づいたつもりなのですが,きっちり察知されたようです。こうだから,観察・撮影には用心しなくてなりません。

惜しいことをしました。

 


地域ミュージアムで考える(92) ~続 両とんがり地球~

2020-02-22 | 随想

ある程度のものならできると思われたので,ぎざぎざを付けるのと同時に着色しました。下がそれです。

 

これを切り抜いて曲面をつくりました。

 

吊り下げたときに北半球が上になるようにしていますから,北極点の方に糸を付け,さらに南半球をつないで両円錐を完成。これでうまくいく見通しが立ちました。

 

発展させて,一本の糸に七色の地球を取り付けました。虹の地球です。

 

こうして出来上がりました。今ミュージアムに展示しています。

 

「だれがやってみてもある程度簡単に,しかもうまくできなければ」という目標がまずはクリアできた気持ちがしています。次は,中心角を変えたり,北・南半球色違いで表現してみたりと,地球づくりをもっと工夫しようと思います。

 


今冬のマンサク(13)

2020-02-21 | マンサク

昆虫がいればクモの影あり,小さな昆虫には小さなクモ,です。

よくよく目を凝らしていくと,やっぱり。今冬もクモを見かけました。ヒメグモのなかまなのでしょうか。ごく小さいのでピントを合わせるのが一苦労。

 

糸を一本張ってそこでじっとしていました。

 

別のマンサクの木でも,花の下側でじっとしていました。

 

ここにいれば虫がやって来るという予知能力はあるのでしょう。からだの大きさからすれば,マンサクは大き過ぎるほどの花です。そこを訪れる小さな虫もまた,クモには相当に大きな獲物ということになります。

なんとも小さくて,なんとも大きな世界です。