常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

朱鷺受難

2010年03月11日 | 季節の便り
雪山茶花


佐渡の朱鷺センターに闖入したテンの仕業か9羽の朱鷺が喉を噛み切られて死んだという。
子供のころは、どこの農家でも自家用採卵のため10羽ほどのニワトリを飼育していた。
軒に庇を伸ばして、金網を巡らせた簡単な鳥小屋であったけれど、土台が接する地面には石を埋めてイタチや、テンの侵入を防ぐ作りになっていた。
それでも完全には防ぎきれず、年間集落の何軒かが受ける被害を減らすことはできなかった。
戸を締め忘れた、金網が錆びてもろくなっていた、土台の石積みに隙間があった等々被害に遭った人からの情報交換で鳥小屋はより堅固になっていった。
しかし動物の食に対する本能は常に人間の対策の上をいった。
その上 テンの恐ろしさは皆殺しの恐怖である、動くものすべての喉笛を食いちぎって殺戮する残忍性はまさに殺し屋である。
更に人は言い伝える、テンは動物の生き血を吸って生きている、だから喉笛をちぎるのだと、更にその対象物は人間に及ぶと、子供たちを恐怖の底に陥れることを云う。
しかし 時折見かけたテンの姿は、しなやかで美しく、魅惑的な生き物であった。
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大雪(ドカ雪)

2010年03月10日 | 季節の便り

荒れ果てた庭に雪が積もって、古刹の趣が少し感じられる。
こんな大雪を見るのは久しくなかったことだ、一番長い膝が隠れるゴム長を履いても、すっぽりと雪に埋まった。40センチ近い積雪である。
雪はまとめてしまうと、何時までも残るからと勝手な理屈をつけて、庭の除雪はあきらめた。春の雪は美しいけれど重量があってかなわない。
それでも久しぶりの大雪に妙に心がうきうきする。
陽がさせば雪は音を立てて溶ける、残された束の間の冬、スノーシューを付けて獣の足跡を追跡しよう。
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季節の時間調整

2010年03月09日 | 季節の便り
季節足踏み

進みすぎた季節の時間調整をしているようだ、3月に桜の花が咲いてしまったら、忙しくてかなわない。
今日も朝から小雪が舞って、後3日ほどの調整期間が必要らしい。
「暑さ寒さも彼岸まで」は信州の気候を絶妙に言い当てているように思う。
春雪をかぶった南天の実をヒヨドリが不味そうに啄ばみ始めた、雪に隠されて食糧が底をついたのだろう。
三月の気忙しさに、食糧難が追い打ちをかけ野鳥たちも大変である。
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お八日念仏

2010年03月08日 | 季節の便り
山里

3月8日は地区のお八日念仏である。
公民館の広間に集まって、大きな数珠を回しながら念仏を唱える。
女衆の行事としての位置付けで、男衆は参加できない。
ずっと以前は一軒々廻ったような記憶もある。
この日は木戸先で、籾殻と唐辛子を焼いて、邪気の侵入を防いだ。
今日は念仏講の後「生活習慣病予防について」の講演会が開かれる。
邪気より生活習慣病が社会的な問題である。


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春の雪

2010年03月07日 | 季節の便り
枇杷の花

雪は1日中降り続いたけれど、道路に落ちる雪は瞬間に消えて、雨のように路面を濡らした。
真冬の雪だったら30センチ以上の積雪を記録しただろうが、屋根や針葉樹の梢に形ばかりの雪帽子を残したのみである。
この冬は本格な除雪をするほどの降雪は一度もなかった。
行政の除雪対策費は大幅に減額となり、財政に貢献したことだろう。
反面 対策費を収入として計画していた関連企業にとって、決して良い冬とはいえなかったにちがいない。





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薔薇空間 宮廷画ルドゥーテとバラに魅せられた人々

2010年03月06日 | 季節の便り
わさび

卒業式


昨夜 車道と歩道の境界にある縁石に乗り上げて、車のエンジンオイルが漏れ出す事故を起こした。
市の文化施設内のことであったので、事故車をレッカー車で運び出し、もれた油の処理は明日業者に依頼することを施設職員に伝えて、とりあえず帰宅した。
しかし 朝から降りだした雨によって事態は思わぬ方向に動いた。
雨水によって浮き出したオイルが側溝に流れ込む事態になり、急遽消防局に対応を要請した。
駆けつけた係員は、もれたオイルの量から推察して、重大な汚染事故には至らないだろうとの判断から、オイル吸収マットによる油膜の回収を指示して出動を撤収したという。
この時点で施設職員より我が家に連絡を頂き、ことの重大性を始めて知った。
とりあえず現場に駆けつけ、黒い石畳に漏れた油の拡散を防ぐために白い吸収マットを敷き詰める職員の方々を手伝った。
雨降りとはいえ「バラ空間」の絵画を観賞する訪館者が多かった。
草間弥生の作品が展示されている、異空間の黒い石畳に敷かれた白い吸収マットを、アートの部分と勘違いした見学者から声をかけられて恐縮した。
大勢の人に手伝っていただき、汚染の拡大は食い止めることができた。



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霧の中で

2010年03月05日 | 季節の便り
かわらひわ

乳白色の霧の中に伸びる電線にカワラヒワが群れている。
大きさや形はスズメに似ているけれど、カワラヒワであることは間違いない、風切羽の白紋が霧の中にうっすらと確認できる。
暖かい高気圧に覆われて初夏の気温にまで上昇するらしい。
孫 優子の卒業式 レトロな袴姿で式に出席するという。紋付袴の男生徒もいるらしい。
十二単に裃長袴などを扇動する集団が現れなければよいが。



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春陽

2010年03月04日 | 季節の便り
落葉松萌え

里山の落葉松が芽吹き間近を思わせるような色に変わった。
みなぎる力を内に秘めて、時が来たらいつでも飛び立てる力強い色彩である。
ツグミが庭木の下を漁っている、首を振り落ち葉をはねのけて、器用に餌を探している。
何種類かの野鳥が同じ場所で、同じ動作を繰り返し、もう完全に拾い尽くしたと思わるる処だ、まだ何か残っているのだろうか。
街路のナナカマド、垣根のピラカン、軒先のナンテンをヒヨドリが啄ばみ始めた。
この時期まで残っている理由は、彼らにとって決して美味しい木の実ではないからだろう。
美味しいものを一番後に残す、一部の人間の習性とは違う。
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閉課程式

2010年03月03日 | 常念100景
春霞常念

昨日 母校松本工業高校卒業式に併せて定時制閉課程式があった。
閉課程とはいうものの、夜の窓に学んだ者にとってそれは閉校に等しい。
閉課程式は厳粛な内に進み、卒業生代表の力強い挨拶で式は終わった。
現在 就業の形態が多様化し、昼間は勉学に勤しみ、夜間又は休日に就労するパターンが増えているという。
昼夜が入れ換わっただけで、勤労学生の数が減った訳ではない、あるいは増えているのかもしれない。
しかし中身が同じであるかどうかは判らない。

閉校の記念樹は高野槇 千年後のたたずまいを空に向かって描いてみる



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八丈島ツユクサ

2010年03月02日 | 季節の便り
可憐な花

かみさんが八丈の旅から連れ帰った露草が元気よく茂って花を咲かせている。
この花の命は極く短かく、その上に小さい、だから咲いたことすら知らずに過ぎてしまうことが多い。
勝手に「八丈島露草」と命名して数年になるけれどクレームはまだ出ていない。
花の乏しいこの季節に、紫と緑のだんだら模様の葉蔭から妖精のように覗いて、光に当たって溶けるように消えてしまう。
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