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善知鳥峠を越えて

2013年04月07日 | 季節の便り

春嵐

 昨日、善知鳥(うとう)峠を越えて伊那谷の高台にある羽広荘で会合があった。

中央道が開通してからは通ることもなかった峠道である。

善知鳥は分水嶺として知られ、一歩で日本海側と太平洋側に移ることができる。

日本海に半分、太平洋に半分づつ、おしっこを流した。どこかの海で巡り合っているのだろうか?

当時のように 唸りをあげて行き交うトラックの姿はなく、ところどころに早咲きの桜が咲く静かな道路である。

峠には、かって賑わいを見せたいくつかのドライブインが朽ち果て残っていた。

さて まだ対面は叶わないが、善知鳥は実在する北の海鳥である。

伝説によれば、昔々 善知鳥の雛を捕まえた猟師が、それを売るために子供を連れて峠を越え、雛鳥を奪われた親鳥も、必死に猟師の後を追って峠に向かった。

天候が急変し猛吹雪に翻弄された猟師親子は道に迷い遭難した。

吹雪が収まった朝 村人は、雪に埋もれた父親を発見したが既にこと切れ、懐に抱かれていた息子だけが助かったという。

その傍らには、雛鳥の入った鳥かごを翼で覆い、わが子を死守した善知鳥の姿があった。

その後 峠は善知鳥と呼ばれるようになったという。

 

間断なく天候が変わる春の天気で明けた今朝、西山の山麓に珍しい水平虹があらわれた。

 

 

 

 

 

 

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