青紫蘇
夏の間、素麺料理に重宝した青紫蘇だが、いつの間にか季節が変わってトウが立ち、花が咲き種子が実り始めた。
未熟な種子をしごき取って、水洗いし布袋に入れ味噌樽の中に埋めておくと、美味な紫蘇の実の味噌漬が出来きあがる。
海苔茶漬け、鮭茶漬けがなかったころ、茶漬けは、紫蘇の実の味噌漬けか、古い沢庵漬であった。
口の中に紫蘇の香が広がって、時折 種を奥歯で噛んだ感触が快かった
朝ひとしきり強い雨が降って暑さを洗い流した。
猛威をふるった残暑も終わってみれば懐かしい思いがする、早くなった日暮れと、途絶えてしった蝉の声、南に移動してしまった鳥たち。
過ぎてゆくものは日々新鮮である。
その香は高貴な薬草か 青紫蘇の若実をしごく秋日和
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