常念が見える部屋から

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地区運動会

2010年10月17日 | 季節の便り


人口の減少に伴って地区運動会は大きく変わった。
運動会は盛り上がりも少なく、午前中で終わる。

昔 村であった頃、優勝旗の争奪に向け、各集落は1ヶ月も前から毎晩のように練習に励んだ。
運動会で優勝の立役者は集落のヒーローとなり、会合や宴席では特別な存在感を示した。
一方競技をミスッて優勝を逃す元を作った選手は、一身に非難が集中し、辛い一年となる。
子供たちは声をからして、日がな集落の選手に三角の小旗を振って声援を送り続けた。
応援歌
胸には白きNの文字
肩にかけたる白線の
薄の川の水清く
秋葉の山を背において
立てる若人南橋の
凱歌を上げる我が選手

60年余も過ぎても応援歌を覚えている、運動会は異様な熱気に包まれて、審判の判定に殺気立つ場面も少なくなかった。
中でも60キロの俵を担いでリレーする俵担ぎは過酷を極めた。
接触して落とした俵を、片手で担ぎあげた豪傑、体力を使い果たしゴール間近で落とした俵を上げきれず、号泣する選手
等、現在のオリンピック選手に勝るとも劣らない重圧の中で競技が繰り広げられた。

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