あずまいちげ 開花
何番目かの春か吹いた朝、落葉のすき間から、洒落た電気スタンドを思わせる薄紫色の花茎が、いっぱい延びてきた。
燦燦と降り注ぐ陽光を受けた福寿草が、まばゆく開き始めると、あずまいちげも蝶が羽化するように花弁を開いた。
葉はまだ閉じたまま、花弁や蕊のそこここに、淡い紫を滲ませている。
春を告げる気高い妖精花である。
あずまいちげ 開花
何番目かの春か吹いた朝、落葉のすき間から、洒落た電気スタンドを思わせる薄紫色の花茎が、いっぱい延びてきた。
燦燦と降り注ぐ陽光を受けた福寿草が、まばゆく開き始めると、あずまいちげも蝶が羽化するように花弁を開いた。
葉はまだ閉じたまま、花弁や蕊のそこここに、淡い紫を滲ませている。
春を告げる気高い妖精花である。