参議院の1票の格差を是正するために、全体として6議席を増加させる法案が通過した。世論としては国会議員が多すぎるという方向性なので、当然批判は強い。しかし、与党としては最高裁判例から1票の格差を是正しなければならないからという大義で法案を通過させたのです。
私はもうずっと前から何度もこのブログに書いてきましたが、衆議院は1票の格差はあるべきではないが参議院は1票の格差はあっても各地方の意見をもっと持ち寄れるようにするべきだと思っています。このまま進めば首都圏選出の議員だらけになり、よりメディアに流されやすく都会の利便性ばかりで語られる政治になるのではないかと危惧しています。
今回の定数是正にしても、1票の格差そのものについては議論されることもなく判例に沿って1票の格差の範囲内に収めようとするだけ。国会議員を増やすというデメリットよりも1票の格差を優先させなければならないのかという議論もなかった。野党やマスコミもただ党利党略で決めたと批判するだけ。
要するに与党も野党も一番肝心なところから逃げているのがとにかく私は気に入りません。このまま小手先で誤魔化していたら、ますます過疎化する地方を蚊帳の外にしていくだけになってしまう。それでいいのだろうか。
