らんかみち

童話から老話まで

陶芸クラブのやきもち事情

2012年02月02日 | 男と女
「NPO事務所ではあるが、飲食店でもある」と胸を張れるほどの体勢はまだ整っていないのだが、保健所的には営業許可申請があれば検査を怠るわけにはいかないのだろう。今朝、検査官のお姉さんが二人やって来て手洗いの蛇口に手をかけた。
「水道を出すの?」と聞いたら振り向いて、「ダミーを設置して保健所を欺こうとするケースがありましてね」とカランをひねった。

 もちろんダミーなどではない。水はちゃんと出て、「ここはOKと、トイレの手洗いもOKですね」などとチェックポイントをペンで指しながら、「月曜日には営業許可証を発行しておきます」と帰って行かれた。
 この日のために壁を設置したりカウンターの下を目張りしたりと結構手をかけたのに、わずか5分程度で検査は終了。どこまで手を抜けば検査が通らないのか、試してから修正しても良かったなとは思った。
 
 検査が早く終わったので陶芸クラブに顔を出し、新人さんに電動ろくろの指南をする。ぼくが教えることを条件にクラブに引っ張り込んだので、忙しいのを理由に約束を破るわけにはいかない。
 本当のところを明かせば、陶芸クラブの皆さんは仲良しクラブの現状で満足しており、メンバーが増えることを必ずしも歓迎していない。しかしそんなことを続けているうちに部員が高齢化し、クラブが自然消滅の下り坂にさしかかってしまった。それにブレーキをかけるには、若いメンバーを増やすしかないのだ。

 新人のおばちゃんたちは気付いているだろうか、男性陣が浮かれているのを女性陣が冷ややかに見ていることを。半年ほど前、肉感的なおばちゃんをクラブに引っ張り込んだら男性陣の間に波風が立ったが、今回のように一気に女性が増えたら嫉妬の対象が分散してしまったようだ。男性陣の間には平和が戻り、クラブの存亡時計も自然消滅1分前から10分ほど戻せたろうか。

 そこまでは狙い通りだったのだが、旧来の女性陣VS新人女性陣という図式が生まれていることに気付いた。そればかりか、新人さんを手取り足取り指導するぼくが嫉妬の対象になっているじゃないか。
 早晩ぼくはクラブに出られなくなる。それまでに自分の獲得した知識と技術を新人さんに教えておいてあげようと思う。旧人のおっさんたち、あんたらのためにやっていることだろうがぁ、しょーもないやきもち妬いてんじゃねーぞ!

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