らんかみち

童話から老話まで

入賞を先んじられた喜び

2007年10月12日 | 童話
 かつて童話教室で机を並べて共に学んだライバルのご婦人が、ぼくを押さえて一足先に教室の童話初受賞を決めました。悔しいったらありません。というのも、同じ公募にぼくも作品を出していたからです。

 ぼんくら審査員どもがぁ! と公募先に乗り込みたいぼくですが、こればっかりはいかんともし難いので、素直に「おめでとうございます」とメールを贈っておきました。
 でもその心境たるや、目の前でイーグルパットを決められて大逆転を許してしまったトーナメントリーダーが、「良いゴルフが出来たので悔いはありません。彼におめでとうって言いたいです」なんて大人のコメントしているのと裏腹に、どれほど悔しいのか分かりました。

 大阪の彼女と愛媛のぼくといった具合に遠く離れてしまったライバルですが、ようし、この次は彼女にだけは負けんぞ! という風に、青春時代に撮ったネガフィルムを暗室で焼き直したような喜びを感じてしまったのも事実です。今はなんだか闘志満々にさせられているぼくなのです。