らんかみち

童話から老話まで

瀬戸内の一夜干しあれこれ

2007年10月04日 | 酒、食
 アオリイカの一夜干しを作ってみました。今の瀬戸内海で最もホットな旬のモノはこれかも知れません。手の平くらいのイカがたくさん上がって、しかも美味しいんです。茹でてもいいですし、炒めても、もちろん刺身でもグッドですが、一夜干しというのも堪えられません。

「一夜干しにして炙って食べようよ」
 魚屋さんが軽トラックで売りに来たので母にそう言ったのですが、夕方ぼくが気が付いたらイカの一夜干しが出来上がっていました。

 ちょっと不満なんですよ。というのも母は、イカをさばいて塩をふった、といいますが、本来なら塩水に浸けてから風に晒すのがいわゆる一夜干しのはずです。まあ、イカから水分が出て腐敗しなかったらOKでしょうか。炙って食べてみたら、なんと美味い!

 瀬戸内に生きるって美味しいなぁ、って感動したんですが、そのときちょうど「からこぎ」という、オコゼに良く似た毒のある、浅瀬に住む金魚くらいの手の平に納まるくらいの小魚を同時に焼いてみたら、これがまた美味しいのなんの。

 子どもの頃にはカラコギはもちろんアオリイカも食べた記憶はありません。たぶん父が喜ばなかったから母が作らなかったんだと思います。瀬戸内にはまだまだぼくの知らない美味しいものがいっぱいあるんでしょうね。