らんかみち

童話から老話まで

海神様に五穀豊穣をお祈りしたエラー

2007年10月06日 | 暮らしの落とし穴
 お祭りの前夜ですから宵宮とでもいうんですかね、宮司様が神社に来られて太鼓を叩いてお祭りの安全を祈願してくれました。その席でぼくが指名されて玉串を神様に奉ったんですが、全く初めてのことなので戸惑いました。

 宮司様のコーチを仰ぎながら何とか作法だけはこなし、事なきを得たと思ったのも束の間でした。何をお祈りするのか分からなかったんで、とりあえず家内安全、五穀豊穣をお祈りしたんですが、それは大間違いだったことが後で判明しました。海神様だけに、海上交通の安全を祈願しないといけなかったんです。

 田舎に生まれ育った甲斐も無くこの体たらくです。恥ずかしいというよりも、来年の五穀豊穣は叶ったとして、海上交通の安全が保たれなかったらそれはぼくの責任でしょうか。

 えらい事やってもた! と後悔するぼくですが、あの場に居合わせた誰もそのことを知らないはずですので、来年何があっても知らぬ存ぜぬで通そうと目論んでいます。

人面疽くんにきいたら、肩凝りだって

2007年10月06日 | 暮らしの落とし穴
 1年ほど前に歯痛を発症してバイオリンを弾くのが辛くなり、歯科医院に行って先生に聞きました。
「先生、バイオリンを左顎で支えるから歯が痛くなったんでしょうかね?」
「関係ありませんね」
「それでは肩凝りから来たものなんでしょうか?」
「肩凝りから歯痛を併発するなんてことはありえません」

 先生の診立ては、ぼくの歯そのものに病巣があって、そこに雑菌が繁殖して歯や喉周辺に炎症を発生させているとのことでしたが、今と思えばあの医者は大嘘つきだとぼくは断言します。ぼくの歯が痛いのは「人面疽(じんめんそ」のせいではないかと思うんです。

 あの歯科医院には半年ほど通ったんですが、どうも人面疽の発生を抑制する治療をしただけだったようです。その効力が失せたらしく、半年経った今また人面疽が疼き始めたようです。
「じ、人面疽くん、何でぼくにとり憑くのぅ?」
 激しい歯の痛みを伴って、額にポツリと顔をのぞかせた「顔面人面疽くん」に訊きました。
「ぅ、ぅぅ~、肩凝りぢゃ~、ワシは肩凝りに寄生しておるのぢゃ~」
 疑っていた通りの答えが返って来て愕然となりました。
「ぼくの肩凝りの原因は何なの?」
「ぅ、ぅ~、お前が乗っておる自転車ぢゃ~ぁ」
 
 ぼくが乗っているのは、中国で造られた折りたたみ式の自転車ですが、これが肩凝りの原因でしょうか。そういえば、見た目はそこそこなのに、乗ってみると何か違和感のある自転車です。日本製の同型車にまたがってみるとその違いは歴然としていて、やはり自転車は堺だな、と痛感したのです。

 そういうわけで「ずつう、はいたにノーチカ」を飲むのをやめ、ストレッチに乗り換えて凌いでいるんですが、やっぱ7000円の自転車はダメです。外見を忠実に真似ているようで、微妙な寸法の違いが長時間のサイクリングに及ぼす影響は甚大です。人面疽くんのアドバイスに従って、国産自転車に乗り換えようと思ってます。