北海道美術ネット別館

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2007年1月13日(続)

2007年01月14日 12時39分53秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 13日にギャラリーをまわった中から、ちょっと気になった展覧会について。

 第16回書と絵の五人展アートスペース201(中央区南2西1、山口中央ビル6階 地図B

 北海高校の先生仲間による、新春恒例の展覧会。
 かと思ったら、すでに3人は退職されたんですねえ。
 3室のうち1室は、退職組の松竹谷智さんによる、油彩と水彩の個展になっています。

 川本ヤスヒロさん(全道展会員)は油彩6点を出品。
 うち3点は、川本さんにはめずらしく風景画です。しかも、わりあい写実的。
 ただし、目録と、作品横に附された題が微妙に食い違っています。後者を優先して記すと、「桂恋A(未完)」「桂恋B」が50号、「桂恋C」が10号です。
 いずれも、海辺の、ごつごつした岩礁や、舞うカモメを描いた作品。「B」は、岩がしゃれこうべに見えるあたりは、川本さんらしいです。
 また、「A」「B」は波がおだやかですが、「C」は荒れた海を描いています。

 佐藤辰舟さんの書作品で、目録には
「青蜻蛉筑波に雲もなかりけり(正岡子規の句)」
とあるのは
「赤蜻蛉」
のようです。
 保原丹舟さん、堤〓野さん(〓は「九」の上にくさかんむり)も書を出品しています。
 16日まで。



 札幌国際情報高等学校第2回美術部展=同(山口中央ビル5階)

 本間郁后「晴れの日の石本商店」(油彩)
 段ボール箱をメーンに、色使いにあたたかみがあります。

 佐藤友香「光」(同)
 古い民家を利用した喫茶店(円山茶寮?)の内部を丹念に描いています。

 中村裕子「たイむマシーん」(イラスト)
 装飾性に富んだ、片腕の絵。

 1年生共同作品「おかしな国の幻のキノコ」(映像)
 クレイのかわりにお菓子でつくった人形を動かして制作したアニメ。他愛ない物語だし、字幕の出る時間が短いのが最大の欠点だが、なにより楽しそうに撮っているのが伝わってきて、見ている側も楽しくなる。先月の道教大映像専攻の作品展より良かった!

 武蔵野美大や道教大で学んでいるOBの特別出品もあり。
 16日まで。



 ペンタックスファミリー札幌支部札幌市写真ライブラリー(中央区北2東4、サッポロファクトリー・レンガ館3階 地図G

 平賀暉徠「夏の夜」
 水辺に並んだテントの横から放たれる3列の光跡。へー、ロケット花火って、写真に撮ると、こうなるんですねえ。

 宮内英而「異空間」
 ビルかなにかのガラス面に反射した、道行く人々の影がおもしろい。

 14日まで。



 異形小空間26人展 12thギャラリーたぴお(中央区北2西2、道特会館 地図A

 花田和治「インドの王子」
 花田さんは道内を代表する抽象画のベテラン。胃袋みたいな黄色の不定形が青の地に浮かぶ、なんだかのんびりした1枚。

 20日まで。



 第28回北海道陶芸作家協会展=大同ギャラリー(中央区北3西3、大同生命ビル3階 地図A

 北海道にねざした陶芸をめざすグループ。教員の退職者がわりと多いような気がします。
 ケッサクなのが、小山隆夫さんの大皿「札幌から見える山」。皿のふちが、札幌から見える円山や暑寒別岳などの形になっており、ごていねいに、山の名前までうわぐすりで書かれています。 
 札幌軟石を釉薬に用い、複雑な景色を出している伯谷巖さんや、表面の色のうつろいが美しい佐々木和雄さんといった人の作品も目を引きました。
 16日まで。


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