北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■第32回高書研展(1月14日まで)

2007年01月14日 07時26分27秒 | 展覧会の紹介-書
 「北海道高等学校書道教育研究会・展覧会」の略。
 「道内の高校で書道を担当・愛好している教員の研鑽の場」だそうです。退職者が務めている顧問や参与をふくめ計67人が1点ずつ出品しており、なかなか見ごたえのある書展になっています。
 めだった特徴としては、いわゆるかな書が1点しかないこと。漢字と近代詩文が断然多いです。

 原田正光(増毛高校長)「明日」
 平原綾香の歌詞。若いなあ。

 武田博亭(札幌創成高校長)「極天」
 シンプルで、思わせぶりなところのない運筆。

 今田朋美(苫小牧南)「風」
 近代詩文に分類されると思うのだけど、墨象かと思うくらい威勢の良い、若々しい筆遣い。

 奥家秀岳(札稲雲)「藝」
 墨にいったいなにをまぜたのだろう? 墨痕がなんだかゼリービーンズみたいになっている、ユニークな作品。

 小野陽子(札山の手養護)「躍動と余韻」
 読んで字のごとく、躍動と余韻を感じました。

 須田廣充(石狩翔陽)「森羅万象」
 小品。いったん書き上げた紙を四等分して、うち二つを、支持体からすこし浮かせて貼り付けてある。

 瀧野喜星(旭東栄)「心経」
 般若心経を書いているが、下のほうにペンギンの絵が描かれたりして、いわゆる写経とは趣きのことなる、リラックスした作品。

 田原掬水(音更)「鳳」
 大胆な字釈。字をいったんばらばらにして再構成したみたい。にじみぐあいもおもしろいです。 

 松山朴羊(札新川教頭)「舞」
 すごくバランス感覚が働いているように見えました。

 宮崎騁洋(札星園)「穆」
 舞うような、ユニークな書体。甲骨文字なんでしょうか。

 こうして見ると、われながら、造形性に勝った作品にひかれるのがわかるなあ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。