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五十嵐威暢「Dragon Spine」

2018年10月12日 05時35分00秒 | 街角と道端のアート
 「2018年10月8日。赤平→滝川→新十津川→美唄→札幌」の記事でも少し触れた、滝川市一の坂西町2の「一の坂西公園」にあるモニュメント。



 JRの列車に乗っていると、下り線で、滝川駅を過ぎたあたりで、右側(東側)の車窓から見えるので、ずっと気になっていた。

 札幌芸術の森美術館で始まった「五十嵐威暢の世界」で、これが五十嵐さんが故郷の滝川に設置したパブリックアートであることを、初めて知った。

 「Dragon Spine」は、龍の背骨という意味。
 高さ21メートルで、コールテン鋼製。

 かつて筆者は、旭川西武の前にある多田美波「座標」が道内で最大のパブリックアートではないかと書いたことがあるが、高さだけに限っていえば、こちらの方が道内で一番だろうと思われる。



 2004年6月29日の北海道新聞空知版によると、

取り付け作業に訪れた五十嵐さんは「彫刻を見上げることで、子どもたちに大空に広がる未来や夢、可能性を膨らませてほしい。ジャックが豆の木に登ったように、勇気を持つことを伝えられれば」

と語ったとのこと。
 
 「ジャックと豆の木」が着想のもとになっているそうで、周囲に転がっている球体3個と半球9個は、五十嵐さんが豆をデザインしたベンチということらしい。



 なるほど。
 筆者は、最初に見たとき
「彫刻家というものは、一度はブランクーシの無限柱みたいなものを作りたくなるのかな」
などと思ったのだが、ジャックと豆の木ね。
 たしかに柱は、不定形の葉が連なっているようにも見える。

 高さ21メートルはビルの5~7階建て程度だと思う。
 大都市の真ん中ならビルに埋没してしまうし、あまりに人里離れた場所なら誰にも見られないで終わってしまう。
 滝川ぐらいの規模の地方都市にあるのが、ちょうど良いのかもしれない。

 はじめから「ニョキニョキ」という愛称が別についているのが、おもしろい。


□五十嵐威暢さん公式サイト http://www.takenobuigarashi.jp/

五十嵐威暢の世界 (2018年10~11月)





・JR滝川駅から約1.5キロ、徒歩20分

空知中央バス「滝川駅前」から「深滝線(深川市立病院前行き)」「滝深線」に乗り「第一小学校」降車、約430メートル、徒歩6分


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