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北海道美術ネット別館

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木内禮智「手」 旭川の野外彫刻(29)

2021年02月20日 10時03分15秒 | 街角と道端のアート
(承前)

 さらに買物公園を、旭川駅の反対側の方に歩きます。

 本来は噴水の「手」が、買物公園の終点(起点)に設置されています。

 この噴水は1972年、買物公園のオープンとともに、4条通りを超えてすぐの場所に置かれました。
 250×250×100センチという、巨大な作品です。

 当初は多くの通行人がいる環境で、まさに買物公園のシンボル的な存在でした。
 日本人は、抽象彫刻よりも、何がモティーフかはっきりした作品を好むのも、シンボルであった一因かもしれません。
 リニューアルとともに現在地に移動しました(おそらく消防車など、緊急時の妨げになるためでしょう)。
 買物公園のどん詰まりのため、いまは人通りも少なく、なんだか静かな余生を過ごしているような印象です。

 いやあ、画像を見ると、新型コロナウイルスのせいもあるけれど、ほんとに人通りがないなあ。
 ずーっと奥に「開拓のイメージ」が望まれます。
(さすがに旭川駅はちょっと見えないな)


 「禮」は「礼」の正字なので、作者名は「木内礼智」と書かれることもあります。

 この彫刻家については、ネット上ではあまり多くの情報は出てきませんし、このシリーズで大いに頼りにしている『あさひかわと彫刻』にもまったく記述がありません。

 断片的な情報をつなぎ合わせると、1931年(昭和6年)生まれ、千葉県出身で、東京藝大を卒業した日展系の彫刻家のようです。
 東京家政大学名誉教授の由。
 札幌・月寒公園の池の中に、水が出る壺を抱えた女性像がありますが、あれも木内さんの作品らしいです。


 こうしてみると、買物公園にある野外彫刻はぜんぶで6点ということで、案外少ないなあというのが実感でした。






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