(承前)
前に書いたとおり、3月14日(火)は仕事が休みで、美術館2カ所、ギャラリー9カ所をまわりました。総じて、幸福感が味わえた一日でした。
最初に訪れたのはアートスペース201。
全5室のうち4室を使って開催中の「第9回北海道スケッチ倶楽部展」を見ました。この日が最終日。
50人ぐらいの旅の水彩や油彩のスケッチが並んでいます。なかには、風景写真があったり、静物画があったりで、かなり緩い感じのグループ展。
「昭和新山」という絵が大作で、モスグリーンの木々と火山の地肌がほどよい調和を見せています。
この展覧会は、講師格の賛助出品が8人(香取正人、国井しゅうめい、中吉功、三村克彦、小堀清純、名木野修、石垣渉、ならざき清春)もあるのが特徴。
どこかのおばさんたちが石垣渉さんの絵を見ながら「これぐらいなら描けるんじゃない」などと言っています。おばさんは怖い者知らずだなあ。
ドイツや岡山県などの絵を見ていると
「いいなあ、自分もどこか行きたいなあ」
としみじみ思うのでありました。
2カ所目はNHKギャラリー。
北欧やバルト3国のスケッチ展。これまた、うらやましい。
なお、次の Bois 木版画展は楽しみですが、その後、24日(金)~4月20日(木)、メンテナンスのためお休みするそうです。
3カ所目は富士フイルムフォトサロン札幌。
吉川優子写真展 SOLITUDE~ひとりぼっちの白馬の物語(15日で終了)が良かったです。
白い馬のかぶりものをかぶった作者本人を自ら撮ったカラー35枚。
アップはなく、雪景色や飲食店内などにいる姿を、引き気味に撮影しています。ちなみに、立っているときは常に、手を上着のポケットに入れています。冬ということもあり、全身は白いスノーウエアのような服に覆われています。
人間の肌が露出していたら、写真全体の世界がくずれてしまいますからね。
この個展の最大の特徴は、それぞれ独立した写真でありながら、最初から最後までひとつのストーリー仕立てになっていること。
途中で男性の馬が登場、デートを重ね、最後は2人(2頭?)のシルエットだけが写された作品に「永遠を夢みて」というキャプションが付いています。つまり、冬のラブストーリーなのです。
吉川さんは、富士フイルムが主催するフォトブック部門で大賞を受賞した方です。写真展の構成も、フォトブック的といえばいいでしょうか。
とくに感服したのが
「よくロケハンしてるな~」
ということ。雰囲気のあるお店や銭湯の前、大きなクリスマスツリーのある駅前、アイスキャンドルのある街角など、ひとつとしておなじ撮影地はありません。
なかでも「夜の輪舞曲」と題された作品は、廃墟と化した夜の遊園地で、コーヒーカップに乗った2人が被写体で、奥には観覧車が写っています。よくこんな場所を見つけてきたものだと思います。
写真で、こんなメルヘンの絵本のような世界が展開できるんだと、感心しきりでした。
前に書いたとおり、3月14日(火)は仕事が休みで、美術館2カ所、ギャラリー9カ所をまわりました。総じて、幸福感が味わえた一日でした。
最初に訪れたのはアートスペース201。
全5室のうち4室を使って開催中の「第9回北海道スケッチ倶楽部展」を見ました。この日が最終日。
50人ぐらいの旅の水彩や油彩のスケッチが並んでいます。なかには、風景写真があったり、静物画があったりで、かなり緩い感じのグループ展。
「昭和新山」という絵が大作で、モスグリーンの木々と火山の地肌がほどよい調和を見せています。
この展覧会は、講師格の賛助出品が8人(香取正人、国井しゅうめい、中吉功、三村克彦、小堀清純、名木野修、石垣渉、ならざき清春)もあるのが特徴。
どこかのおばさんたちが石垣渉さんの絵を見ながら「これぐらいなら描けるんじゃない」などと言っています。おばさんは怖い者知らずだなあ。
ドイツや岡山県などの絵を見ていると
「いいなあ、自分もどこか行きたいなあ」
としみじみ思うのでありました。
2カ所目はNHKギャラリー。
北欧やバルト3国のスケッチ展。これまた、うらやましい。
なお、次の Bois 木版画展は楽しみですが、その後、24日(金)~4月20日(木)、メンテナンスのためお休みするそうです。
3カ所目は富士フイルムフォトサロン札幌。
吉川優子写真展 SOLITUDE~ひとりぼっちの白馬の物語(15日で終了)が良かったです。
白い馬のかぶりものをかぶった作者本人を自ら撮ったカラー35枚。
アップはなく、雪景色や飲食店内などにいる姿を、引き気味に撮影しています。ちなみに、立っているときは常に、手を上着のポケットに入れています。冬ということもあり、全身は白いスノーウエアのような服に覆われています。
人間の肌が露出していたら、写真全体の世界がくずれてしまいますからね。
この個展の最大の特徴は、それぞれ独立した写真でありながら、最初から最後までひとつのストーリー仕立てになっていること。
途中で男性の馬が登場、デートを重ね、最後は2人(2頭?)のシルエットだけが写された作品に「永遠を夢みて」というキャプションが付いています。つまり、冬のラブストーリーなのです。
吉川さんは、富士フイルムが主催するフォトブック部門で大賞を受賞した方です。写真展の構成も、フォトブック的といえばいいでしょうか。
とくに感服したのが
「よくロケハンしてるな~」
ということ。雰囲気のあるお店や銭湯の前、大きなクリスマスツリーのある駅前、アイスキャンドルのある街角など、ひとつとしておなじ撮影地はありません。
なかでも「夜の輪舞曲」と題された作品は、廃墟と化した夜の遊園地で、コーヒーカップに乗った2人が被写体で、奥には観覧車が写っています。よくこんな場所を見つけてきたものだと思います。
写真で、こんなメルヘンの絵本のような世界が展開できるんだと、感心しきりでした。
(この項続く)