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居島春生展(6月19日まで) 写真をしのぐリアルさ

2006年06月18日 06時36分56秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 卵黄テンペラの技法を使って描かれたリアルで精緻な風景画がじっくり楽しめる個展。
 一見、写真かと見まがうほどですが、写真よりも色調に落ち着きがあり、或る意味で、より実物の風景に近いといえるかもしれません。
 とくに感服させられるのは水の描写で、とろりとたゆたっているあの感じが、じつに巧みにとらえられていると思います。
 「満たされた時間(豊平川)」や、奥入瀬渓流を描いた一連の作品、「輝き始めた海(襟裳岬)」などです。
 考えてみれば、霧もなく、これほどないでいる襟裳岬って、めずらしいかもしれません。
 富良野のラベンダーやポピーの咲く丘を描いた絵は、写真のような色のにじみもなく、赤や紫が鮮明です。
 また、「あの日の桜」は、曇天の桜を遠くから眺めた、印象的な1点です。これも、写真ではむつかしいモティーフではないでしょうか。

 居島さんは1948年留萌生まれ。札幌で高校時代を過ごしています。現在は東京在住。

6月14日(水)-19日(月) 10:00-20:00
丸井今井札幌本店 一条館8階美術工芸ギャラリー(中央区南1西2)


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