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■第16回春季二紀展 (3月25~31日、東京・上野) 2024年春東京(9)

2024年04月10日 09時45分44秒 | 展覧会の紹介-団体公募展
(承前)

 毎年秋に新国立美術館で開かれている二紀展も、独立展と同様に、道内からの出品が多い有力団体公募展です。

 春季二紀展は、新人・若手による中ぐらいのサイズの作品が並ぶ独立春季新人選抜展と異なり、準会員や一般は100号クラスを出している人も多いです。見応えがあるのはいいのですが、年2回も大作を出さねばならない人たちは、これはこれで大変だろうなあと感じます。これでも以前よりは、小さめでもオッケーな空気になってきたという声も聞きますが…

 委員クラスも出品していますが、こちらは10~20号ぐらいでしょうか。
 冒頭画像の左は伊藤光悦さん「羊蹄山晩秋」。
 道内の絵画部でただ1人の委員(のはず)。


 春季二紀展は目録配布もなく、出品者リストが公式サイトに載っているわけでもないので、筆者が会場で気がついた人だけ順不同でアップします。

 次、左端は準会員三村紗瑛子さんの「広場の見える部屋」。
 静かな室内画を描く三村さんは青森県在住ですが、道教大岩見沢校の卒業・修了です。
 
 
 会員の作品もそれほど大きくありません。
 右は舩岳紘行さん「蜜の中」。
 あいかわらず、イマジネーション豊かな森の世界が繰り広げられています。

 左は大嶋美樹絵さん「あわいのとき」。
 以前は小樽の観光地を、想像力を交えて俯瞰気味に描く連作を描いていましたが、この数年は、札幌のJRタワーから見た夕方の風景を写実的に、奇をてらわずにとらえています。
 今回はJRの線路や札幌市街地は登場せず、完成したばかりの北8西1の超高層ビルがメインの画題になっています。

 
 左は村上陽一さん「星造りの家」
 右は秋山久美子さん「霧のむこう」


 左は廣岡紀子さん「追想 : コペンハーゲン」



 右手前は小笠原洋子さん「石船『痕跡』」



 藤田恵さん「巡礼」
 


 ここからは若手です。
 山内透さん。題は「小僧」で合っていますでしょうか?
 


 坪井明花さん「傾きの行末」。
 一見、バルビゾン派か、さらにさかのぼって泰西名画の風景画のような趣ですが、画面のあちこちに裸の赤ん坊が隠れているふしぎな絵です。
  

 左は太田香さん「不変の国への入口」。
 黒く長い髪、赤い長袖の服、黒いズボンの人物がおびただしく描かれた遊園地のような場所。今回は、それ以外の服装の人物も多いですが、いずれも表情は読み取れません。
 そして、いつもと同様、画面の端は深くて暗い森になっています。

 右は小松美月さん「常緑」。


 画像によって絵の大きさが不ぞろいになっていますが、ご容赦願います。


2024年3月25日(月)~31日(日)午前9時30分~午後5時30分(最終日~3時)=入場30分前
東京都美術館(台東区上野公園)



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