
9月いっぱいで近郊のバス路線がいくつか廃止になるため、休日を利用して乗ってきた。
ひとつは、網走と中湧別(湧別町)をむすぶ旧国鉄湧網線の代替路線(網走バス)。
もうひとつは、佐呂間と留辺蘂(北見市)の間を走る佐呂間線(北海道北見バス)である。
いずれも、利用者の比較的多い区間に限っては、地元自治体の補助を受けて10月以降も運行を継続することになっている。
たとえば、佐呂間線は、留辺蘂の市街地から花園駅逓の間は「瑞穂線」と名前を変えて存続する。始発は、これまでの留辺蘂駅前から、スーパーマーケットの前に移るというから、利用者には便利になるだろう。
ただし花園と佐呂間の間のバスはなくなる。
大都市にいるとなかなか理解されないだろうが、国鉄からJRに転換した影には、多数の労働者の首切りと、地方路線の廃止という背景があった。
ここオホーツク管内でも名寄本線、渚滑線、興浜南線、湧網線、相生線が廃止され、いまは石北線と釧網線しか残っていない。
鉄路が消えた市町村では競うように、駅の跡にバスターミナルを建設し、列車からバスになっても利便性が落ちないように配慮した。
それから20年余り。
クルマ社会がいっそう進み、少子化で通学の高校生が減った。
現実は厳しい。
さて、硬い話になったけれど、湧網線の代替バスに乗るためには、網走か中湧別まで行かなければならない。
地方のバスは本数が少ないので、時刻表とにらめっこしながら計画を立てた。
旅は、計画を立てているときが、いちばん楽しいかもしれない。
そして、その前夜は、なぜか面倒な思いが頭をかすめるのも、不思議なことである。
(この項続く。冒頭画像は、中湧別バスターミナル近くに駐車中の網走バス。しかし、こんなの書いてるヒマあったら、早くこないだの札幌の展覧会について書かなきゃなあ)
懐かしいです。
ずっと昔、網走から列車に乗って稚内まで北上した旅を思い出します。
途中はバスでしたが、昨今の少子化の影響もあり、このへんの市町村の寂しいのは残念ですね。
湧網線は非常に車窓の美しい路線だったと聞いています。
ついに乗ることなく終わった路線は多いです。
標津線、白糠線、天北線、羽幌線、胆振線、松前線、岩内線…。
その反省もこめて、今回はバスに乗っているわけです。