
札幌市南郊の紅櫻公園で、ことし3回目となる「ベニザクラ・パーク・アート・アニュアル」が開かれています。
初日にオープニングイベントが行われ、ダンサーやミュージシャンらが出演したほか、アート関連で、今村育子、上遠野敏、川上りえ、進藤冬華、ニシダヒデミ、渡辺行夫の6氏が新作を発表。昨年の小林耕二郎、斉藤幹男、鈴木悠哉の3氏の作品も同時に展示されています。
全体を見て回るのに約1時間。
ちょっとしたハイキングのような、楽しい体験でした。
新作の6氏について、4本の記事で紹介していきます。
まず、進藤冬華さん。
昨年、モエレ沼公園ガラスのピラミッドで開いた個展「移住の子」の記憶も新しいですが、今回の作品は、モノではなく、さらにリサーチベースというのでしょうか、公園について調べ、中を来場者とともに歩くということ自体が作品になっています。9月6、22日には「ベニザクラ公園を歩く」というイベントも開いたそうです。
彼女が調べた概要については、ブログの「公園の背景を調べる」にまとめられています。
ここで筆者が付け加えたいことがあります。
この私設公園は、池や岩の数々が特徴的ですが
「郊外にあり、緑の中でジンギスカンなどを大勢で食べる場所」
というくくりでみれば、実は1960年代から21世紀初めにかけての札幌にはいくつもあった行楽地のひとつだったということです。
決して特異な場所ではないのです。
筆者が知る施設に次のようなものがあります。
・百景園 平岸・天神山の北側中腹にあった。後にアサヒビール園としてリニューアル。このブログによると2006年閉園
・ペケレット湖園 茨戸のペケレット沼畔。このサイトによると現在も営業中なのか? 住所は北区篠路町拓北
・宮の森ガーデン 現在の中央区宮の森1条15丁目附近にあったと思うが…。このサイトによると2007年クローズ
・つきさっぷジンギスカンクラブ 豊平区月寒東の八紘学園の敷地内で現在も営業中。公式サイトはhttps://www.tjc1953.com/
ほかにもあるかもしれません。
職場や仲間の小旅行という感覚で利用されていたのではないかと思います。
今でこそ天神山や宮の森は住宅地の中ですが、1960年代はまだ家の少ない郊外でした。
紅桜公園とペケレット湖園は現在も郊外の趣を残しているロケーションといえそうです。もっとも、紅櫻公園は、すぐそばまで宅地が迫っていますが。
レジャーの多様化とともに、各家庭にキャンプ用品などが普及して自宅の前でジンギスカンを楽しむ人が増え、この手の行楽地の需要が減っていったのではないかというのが、筆者の見立てです。
もう1点、おまけ。
冒頭画像の看板に「天然の川」という表記があります。
ケチをつけるわけではないのですが、この川には「右精進川」という名前があります。
地下鉄自衛隊前駅の下をくぐり、平岸中学校のわきを流れて、平岸と中の島の間を流れる「精進川」の支流です。
8月22日(土)~9月30日(水)午前10時~午後5時、月曜休み(9月21日は開園し、23日休み)
紅櫻公園(札幌市南区澄川389-6)
https://www.benizakura.jp/information/event/611.html
□進藤冬華ブログ https://www.shindofuyuka.com/blog
過去の関連記事へのリンク
■BENIZAKURA PARK ARTAnnual -Festival of Contemporary Art (2018)
■移住の子 進藤冬華ーChild of Settlers Fuyuka Shindo (2019)
■進藤冬華「砂丘と波」(2002)=3月10日の項
■リレーレクチャー4000万キロ報告展 (2001)=リンク先の2項目め
・地下鉄南北線「自衛隊前駅」から約1.6キロ、徒歩21分
・同「真駒内駅」から約1.9キロ、徒歩24分
・中央バス「西岡4条14丁目」から約980メートル、徒歩13分(札幌駅前から「79」「83」もしくは地下鉄東西線月寒中央駅から「月82」に乗り、いずれも終点で降りる。地下鉄南北線澄川駅で「澄73 西岡環状線」に乗り継ぎ「西岡4条14丁目」で降りても可。西岡先回り、澄川先回り、いずれに乗っても所要時間はほぼ同じ)
・中央バス「緑ケ丘」から約1キロ、徒歩13分
(澄川駅か真駒内駅から「南81」に乗る)
初日にオープニングイベントが行われ、ダンサーやミュージシャンらが出演したほか、アート関連で、今村育子、上遠野敏、川上りえ、進藤冬華、ニシダヒデミ、渡辺行夫の6氏が新作を発表。昨年の小林耕二郎、斉藤幹男、鈴木悠哉の3氏の作品も同時に展示されています。
全体を見て回るのに約1時間。
ちょっとしたハイキングのような、楽しい体験でした。
新作の6氏について、4本の記事で紹介していきます。
まず、進藤冬華さん。
昨年、モエレ沼公園ガラスのピラミッドで開いた個展「移住の子」の記憶も新しいですが、今回の作品は、モノではなく、さらにリサーチベースというのでしょうか、公園について調べ、中を来場者とともに歩くということ自体が作品になっています。9月6、22日には「ベニザクラ公園を歩く」というイベントも開いたそうです。
彼女が調べた概要については、ブログの「公園の背景を調べる」にまとめられています。
ここで筆者が付け加えたいことがあります。
この私設公園は、池や岩の数々が特徴的ですが
「郊外にあり、緑の中でジンギスカンなどを大勢で食べる場所」
というくくりでみれば、実は1960年代から21世紀初めにかけての札幌にはいくつもあった行楽地のひとつだったということです。
決して特異な場所ではないのです。
筆者が知る施設に次のようなものがあります。
・百景園 平岸・天神山の北側中腹にあった。後にアサヒビール園としてリニューアル。このブログによると2006年閉園
・ペケレット湖園 茨戸のペケレット沼畔。このサイトによると現在も営業中なのか? 住所は北区篠路町拓北
・宮の森ガーデン 現在の中央区宮の森1条15丁目附近にあったと思うが…。このサイトによると2007年クローズ
・つきさっぷジンギスカンクラブ 豊平区月寒東の八紘学園の敷地内で現在も営業中。公式サイトはhttps://www.tjc1953.com/
ほかにもあるかもしれません。
職場や仲間の小旅行という感覚で利用されていたのではないかと思います。
今でこそ天神山や宮の森は住宅地の中ですが、1960年代はまだ家の少ない郊外でした。
紅桜公園とペケレット湖園は現在も郊外の趣を残しているロケーションといえそうです。もっとも、紅櫻公園は、すぐそばまで宅地が迫っていますが。
レジャーの多様化とともに、各家庭にキャンプ用品などが普及して自宅の前でジンギスカンを楽しむ人が増え、この手の行楽地の需要が減っていったのではないかというのが、筆者の見立てです。
もう1点、おまけ。
冒頭画像の看板に「天然の川」という表記があります。
ケチをつけるわけではないのですが、この川には「右精進川」という名前があります。
地下鉄自衛隊前駅の下をくぐり、平岸中学校のわきを流れて、平岸と中の島の間を流れる「精進川」の支流です。
8月22日(土)~9月30日(水)午前10時~午後5時、月曜休み(9月21日は開園し、23日休み)
紅櫻公園(札幌市南区澄川389-6)
https://www.benizakura.jp/information/event/611.html
□進藤冬華ブログ https://www.shindofuyuka.com/blog
過去の関連記事へのリンク
■BENIZAKURA PARK ARTAnnual -Festival of Contemporary Art (2018)
■移住の子 進藤冬華ーChild of Settlers Fuyuka Shindo (2019)
■進藤冬華「砂丘と波」(2002)=3月10日の項
■リレーレクチャー4000万キロ報告展 (2001)=リンク先の2項目め
・地下鉄南北線「自衛隊前駅」から約1.6キロ、徒歩21分
・同「真駒内駅」から約1.9キロ、徒歩24分
・中央バス「西岡4条14丁目」から約980メートル、徒歩13分(札幌駅前から「79」「83」もしくは地下鉄東西線月寒中央駅から「月82」に乗り、いずれも終点で降りる。地下鉄南北線澄川駅で「澄73 西岡環状線」に乗り継ぎ「西岡4条14丁目」で降りても可。西岡先回り、澄川先回り、いずれに乗っても所要時間はほぼ同じ)
・中央バス「緑ケ丘」から約1キロ、徒歩13分
(澄川駅か真駒内駅から「南81」に乗る)
(この項続く)