(承前)
以下、「本郷新と抜海」というテーマとも、アートともほとんど関係のない、いわば「旅のおまけ」の記述になりますが、ご容赦ください。
ここまでやって来て、宗谷岬に行かないという手はないので…。
宗谷岬は、一般人が到達できる日本の領土としては最北端になります。
筆者は、東は根室市落石、西は長崎県佐世保市・西海市あたり、南は熊本県上天草市が、これまで行ったことのある端っこで、いちばん先 . . . 本文を読む
(承前)
抜海駅から4325D列車に乗りました。
次の駅は南稚内です。
次といっても11.7キロもあります。
南稚内駅が近づく頃になると、ようやく住宅などが車窓に見えてきますが、それまではひたすら雪原や丘陵が続きます。
雪がない季節なら、そこが牧草地なのか湿原なのかといったことが分かるのでしょう。
しかしいまは、1月末なので、車窓の風景は、雪と裸木ばかりのさびしくも厳しいモノ . . . 本文を読む
(承前)
本郷新が釣りのため抜海を訪れたのは1955年とされています。
まだ自動車が普及する以前のことです。本郷は漁港と駅を結ぶこの道を歩いたのでしょう。
たとえば五稜郭駅から五稜郭タワーまでの距離も2.4キロぐらいです。
モータリゼーション以前の世代の人はこのぐらいの道のりは平気で歩いたものと思われます。
左に曲がって、道道510号抜海兜沼停車場線に入ります。
左手に . . . 本文を読む
(承前)
前回書き忘れましたが、宗谷バスの「南駅前」という停留所はたくさんあるので注意が必要です。
南稚内駅の中に分かりやすい地図が貼られていました。
じつは、近くにある市立図書館で、抜海と本郷新について書いた文献などがあるかもしれないので探そうという気持ちもあり、歩きはじめました。
しかし、冷静に考えると、そんなことまでしている時間がない(=帰りの汽車に遅れてしまう)ことに気が . . . 本文を読む
用事があり、自家用車で出発。 琴似のカフェ北都館ギャラリーに行き、コーヒーを飲んで小松美月個展「パーフェクトグリーン」を見ました。穏やかな室内風景など。この日が最終日。 午後は東光ストア豊平店で買い物。 それから札幌駅近くの5・5ビルに車を入れ(大通附近は満車と予想)、ようやく、さっぽろ雪まつり大通会場へ。
大通公園6丁目の雪像彫刻などの写真を撮り、5丁目だけを見て、駐車場ビルまで戻りました。 . . . 本文を読む
(承前)
大通公園の「泉」や札幌駅前の「牧歌の像」などで知られる札幌生まれの彫刻家、本郷新。
彼の釣り人としての号は「抜海」でしたが、その名を持つ抜海駅が3月のダイヤ改正で廃止されると聞いて、冬の旅に出ました。
ところが、抜海駅に止まる下り列車は1日3本しかありません。
札幌を朝早く出る特急「宗谷」に乗っても、この3本のうち2本は、「宗谷」が稚内に着く午後0時42分にはすでに . . . 本文を読む
7、8日と微熱が出てしまい、どこにも外出できず、ギャラリー巡りが日曜日にまでずれ込んでしまいました。
この日回ったのはいずれも同日が最終日です。
9日は朝イチでギャラリー大通美術館へ。
北星女子高の「はしどい展」とOB展、写真同好会展の三つ。「はしどい展」で顧問の波田先生(独立美術と全道展の会員)が15年ほど前の旧作を出品していました。
2カ所目は大丸藤井のスカイホールで、北海道教 . . . 本文を読む
(承前)
稚内駅から歩いてホテルに向かいます。
むかしは全日空ホテルだった建物らしく、稚内ではいちばん格が上のようです。
これはべつに筆者が金持ちだから泊まれたのではなく、オフシーズンとあって、素泊まりで7千円ぐらいで1泊できたのです。
歩道は除雪されておらず、車道の端を歩きます。
1960年代までの北海道の都市では
「歩道を除雪する」
という発想がそもそもあまりなかったこと . . . 本文を読む
2日から5日にかけ、諸事情でおおむね自宅にいました。
6日、ようやくギャラリー巡りへ出発。
まず茶廊法邑で「生きる MAYA MAXX.現代の掛け軸展」。
コロナ禍に入った2020年、東京で描いた掛け軸タイプの絵画がメイン。
加えて、24年12月までに病床で描いたドローイングの小品24点など。
生前に予約していた個展ですが、はからずも遺作展になってしまいました。
法邑さん . . . 本文を読む
(承前)
札幌ゆかりの彫刻家・本郷新が釣り人の号とした「抜海」。
その名を持つ、稚内郊外の駅が、3月15日に廃止される前に訪ねてみた旅のシリーズの続きです。
旭川を出た特急サロベツ1号は、シカ出没による徐行で10分ほど遅れて幌延の近くを北上していました。
たれ込めた雲が一瞬途切れて、日没時の光が車窓越しに見えました。
左側(西側)の席を取ったのはあらかじめ、抜海駅の駅舎 . . . 本文を読む
(承前)
宗谷線の沿線のうち、旭川に近い名寄・士別地方は、畑作農業を中心に平地が広がっています。
しかし、名寄の北隣の美深 び ふか町を境に、細かく言えば、美深町恩根内よりも北側は、急に平地が乏しくなり、酪農や林業が主体の地域になります(このことは以前も書きました)。
車窓から見ても、恩根内あたりを過ぎると人家がぐっと減ってきます。
2020年の国勢調査で宗谷線沿線の市町村の人口をみる . . . 本文を読む
(承前)
道立旭川美術館から旭川市民ギャラリーまでは、けっきょく25分ほどかけて歩きました。
同ギャラリーでは、事実上の村山陽一個展。1950年代から60年代初頭の旭川で活躍した画家です。
■旭川市教育委員会所蔵絵画作品展 ~抽象画の世界~ (2024年12月6日~25日2月5日、旭川)●抜海へ、冬の旅(5) - 北海道美術ネット別館(承前。(3)はこちら)正式な展覧会タイトルは上記の通り . . . 本文を読む
1月後半に見た展覧会の紹介記事のアップが会期中に間に合いそうにありません。数本あります。
いつものことだと言われると言い返せないのですが、申し訳ありません。
弾丸稚内ツアーから帰ってきた翌日の1月30日も市内をうろうろしていたので、さすがに31日は自宅で休憩。
2月1日は午後から外出。
さいとうギャラリー(安木尚博個展「道標」)
キャミソール姿の女性複数を並べてやや戯画ふうに描い . . . 本文を読む
昨年12月のまとめの続きです。
1月に足を運んだ美術館やギャラリーなどの美術展会場は50か所でした。
前月の53カ所、11月の66カ所、10月の100カ所にくらべ4カ月連続で減っています。
これは例年冬になると休む施設も多く、展示の動きも鈍くなるので、やむを得ません。
ちなみに2024年1月は48カ所、23年1月は55カ所でした。
1月にブログを訪れてくださった人(ユニー . . . 本文を読む
1月28、29日の弾丸稚内ツアーについては鋭意執筆中、と言いたいところですが、予想を上回る疲労のダメージを受けています(そりゃそうか)。
しかし、30日は事情があり、断続的に降りつづく雪のなかを出かけました。
1カ所目、専門学校札幌デザイナー学院の卒展。
同校は例年、中央区大通西9の校舎内で卒業制作展を開いています。
いまふうのイラストレーションが多いですが、3Dプリンターを駆使した作 . . . 本文を読む