「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

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風炉の柄杓の扱い

2012年03月10日 | お茶三昧



   ゆきわりそう


「ちょっと待って、それ風炉の柄杓じゃない」
「あら・・すいません。良く見ないでもってきてしまいました」

まだ三月ですが、
稽古場の水屋には風炉と炉の道具が置いてあります。
五月の茶会に備えて、そろそろ風炉の稽古を始めた方もいるからです。
今はまだ、炉の道具しか出ていないと思いこんでいますので、
そのまま持ってきてしまうとそういてことになりますが。
風炉の柄杓は少し小ぶりなので、それで大抵気がつくのですか。
それで良く見たら切り止めが違うということに。

ところで、お茶では真・行・草の格いろいろなものについています。
おじぎにも、花入れにも、茶杓にも、ふくさの捌き方にも・・

風炉の柄杓の扱いにもあります。
風炉は柄杓のお釜へのあずけ方が三種類ありますね。
置き柄杓が真、切り柄杓が行、引き柄杓が草です。
ですから、真のお点前には置き柄杓しかありません。
行のお点前になって、「置き、切り」の二種類が。
草のお点前になって、引き柄杓がでできます。

なんとなく皆さんは一番難しい「引き柄杓が」真のように思うかもしれませんが。

ですから置き柄杓は簡単だからとおろそかにしてはいけないのですね。

ちなみにあの大変な「引き柄杓」。
弓を引く気持ちでと言われますが、
これは昔は竹を扱う弓師が、柄杓をてがけたところから、
取り入れられたという話も伝わっていますね。

さあ今日も、柄杓の扱いに心をこめて、お点前をしましょう。


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