十何年かぶりに、社中の希望者を伴って、
靖国神社の献茶式に行ってきました。
八時の受付開始に合わせて到着しましたが、
予想通り、すでに長蛇の列でした。
受付を済ませてから待つこと一時間半以上。
それでも、鵬雲斎大宗匠のお点前を拝見できましたので、
皆さん目的が達せられて満足なさいました。
ところが私は不覚にも人ごみに弱い事と、長時間立っていたためか、
貧血を起こしてしまい、皆さんにご迷惑をかけてしまいました。
百歳を超えてもかくしゃくとしてお点前をなさる大宗匠にくらべて、
なんと情けなく意気地がないと思いました。
何とか体調も戻り、その後は御茶席三席を廻ることができました。
どちらのお席も一時間以上並んで待つということで、
まずは一番にお点心をいただくことにしました。
お昼前の時間でしたが、皆さん朝食が早かったので美味しくいただきました。
さてその後が大変でした。
一行の中の若い方が、少しでも空いているお席をと、
走り回ってくださったのですが、どこも待つことに変わりはないので、
観念して近い場所から順番に入らせていただくことにしました。
心配した濃茶席にも、最終回に間に合いお茶をいただくことができました。
いままでの経験から並ぶこと待つことは覚悟して出かけましたが、
すっかりコロナ前の頃に戻った感がありました。
ただし濃茶はやはり各服点てでした。
ゆっくりとは拝見できなかったお道具ですが、
家に帰りお会記を読み返しながら、思い出して余韻に浸りました。
皆さんに無事にお献茶の雰囲気を味わっていただけたことは、
私の当初の目的が果たせてほっとしたのですが、
肝心の引率者が貧血を起こして迷惑をかけてしまったことが、
本当に申し訳なく残念です。
皆さん気温30度の中、きちんと袷の着物で頑張っての参加でした。
良い経験と思い出になりましたら嬉しいです。