三月に入り、お雛様を片付けるころになると、
炉の時期の残り少なくなったことに気づきます。
さて一通りのお点前ができたかしらと、
皆さんの稽古の記録を眺めて、後半の二か月の策を練ります。
資格のある方に、真のお点前の稽古をしなくてはと、
真台子を出してタイミングを見ては稽古をしています。
午前中は新人さんの盆略点前を見て、午後は真のお点前、
そして夜は行台子などという日もありますが、
おかげさまで私の頭は老化している暇もないようです。
真台子の後の薄茶は、
ゆったりと「入子点」などをする時も。
そのシンプルで、完璧なお点前の流れに、
両極端であって、どちらにも、
気を緩められない厳しさを感じたりもします。
しかし半年というのはあっという間ですね。
その間に特にお茶会などの行事が入ると、
一通りのお点前をおさらいすることはできません。
私が稽古を始めたころは、
月に四回でしたから、毎週のように稽古に通いました。
それが月に三回が普通になり、
今は二回ということも多くなりました。
教えるほうも習うほうも、忘却との戦いのようで。
みなさん気長に参りましょうね。