清々しさの中にも初夏を感じさせる一日
床の軸の言葉に思いを込めて。
亭主を務める男性は初めての挑戦ですが、
趣味人としての個性をいかんなく発揮された茶事になりました。
手作りの竹花入れに一輪の「やまぼうし」
蓋置は「兜」でこちらも自作
そして自ら削られた茶杓の銘は「初陣」でした。
その他のお道具も、お仕事で回られた場所ごとに記念に手に入れられた、
御茶碗や、水指、茶入れなど、思い出多いものをお持ちになり、
私たち客4名の目を十分に楽しませてくださいました。
苦手な( 実はお箸の使い方が苦手とか)炭点前も、稽古を重ねて無事乗り切りました。
立派に初陣を飾られたと思います。
水屋は安心と、私は今回は準備までを確認して、
その後は客に徹して席中で過ごせました。
おかげさまで美味しいお酒も十分に頂戴できました。
ご亭主がお酒好きとあって、秋田と土佐の銘柄をご用意くださいました。
嬉しいことに、二献目はぐい吞みに預け徳利で。
「今までは客として、酔っ払っているだけの茶事でしたが」とおっしゃりながら、
亭主とあってはそれも出来ぬと、少しおかわいそうでしたが、
その分、終わった後に、一日を振り返りながら、
主客混じってちょっと酒宴を持ってしまいました。
お懐石もとても美味しく、担当の方も一層に腕をあげられました。
前日からの準備も熱が入っていたと、指導者の料理人さんの言葉です。
ふわふわの真薯が舌を喜ばせてくれました。
皆さんどんどん勉強を重ねて、私の出る幕もなくなり、
こちらは腕は落ちるばかりですが。
主菓子は「初がつお」(美濃忠製)
「レベルの高い稽古茶事ですね」とは
お詰めを務めたこの日一番若い方の感想です。
稽古茶事といえども、亭主にはかけがえのない一期一会なのです。
客もその気持ちを受け取らなくてはなりません。
お茶の楽しみ方はいろいろです。
自分に合ったお茶を見つけて、皆さんどんどん楽しんでくださいね。
未熟な私が、どうやってお茶を伝えて行けるか・・
最近ちょっと考えることの多い日々でしたので、
私にとっても、エネルギーをもらえた茶事でした。
さて、また一行事終えましたので、
いよいよ私の、
遅ればせながらのゴールデンウィークの準備を始めます。
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