大災害が起きて、人は自分の生き方を改めて問われているようです。
人はその置かれた環境の中で、持てる力を出すしかないのですから、
止まらずに動き続けることが大切なのではと思います。
そしていざという時の力をつけておくことなのだと。
四月の初めにお稽古茶事をしました。
年初めに社中の皆さんに、
「どんどん自主的に立候補してお茶事をしてください。」
とお話をしたところ、さっそく花見のころにお茶事をしたいとの声が。
あいにくその時期私のスケジュールがいっぱいで、私は前日夜まで時間が取れず、
懐石の用意がしてあげられないと言うと、
「大丈夫です!」との頼もしい言葉。
さていよいよ自分でお料理作りもする気持ちに・・と思いきや、
水屋のメンバーさんに、料理人をスカウトしたとのことです。
おかげさまで、いつもはてんてこ舞いの私も、
食器を準備して、ご飯を炊くだけで済むという楽をさせてもらえ、
茶事の流れの指導に専念できました。
お客様四名、水屋三名で、目標時間の三時間半を目指して頑張りました。
自分からやりますと言っただけあって、亭主の意気込みもなかなかなもので、
お道具の予習わしたり、当日のお話する言葉を書き出して一覧表にしてプリントアウト。
お花もお菓子も自分たちで決めて全て準備し、
お招きのお手紙とお返事の交換もスムーズに済みました。
皆さん会を重ねるごとに、手紙の文もも自分らしさを加えられるようにもなりました。
お詰を依頼された若い方も、「添削してください」とお返事のお手紙を見せながら、
「これから何か正式なお手紙を書くときの勉強にもなるのでよろしくお願いします・・」
と、これを機会に学びたいという意欲も嬉しく思いました。
お道具は自分たちでというのは無理ですので、趣向に合わせて私が準備したのですが、
四月定番の透き木釜をかけ、吉野棚で春らしくして差し上げました。
お棗は菜の花の蒔絵。
当日は、そ直前の旅行でカメラをなくしてしまったので、写真を撮るという意識も湧かず、
全て終わった片づけが済んだときにせめてお料理の写真をとればよかった・・と。
それは何時もそうなのですが。
でもいいわけではありませんが、お茶事の最中は写真は禁物ですね。
気持ちが途切れてしまうようですから。
流れの中の緊張感を崩さずに、一期一会の思い出は心に深く刻んで・・が一番よいと思います。
濃い茶の茶碗は、ご自分の萩のお茶碗を用意されました。
桜の花びらを思わせる模様が浮き出たお茶碗は、
春のお茶事にはぴったりと、皆さんにも楽しんでいただけ、
練習を重ねた四人分の濃い茶もおいしく練れたようで、ご亭主もお客さまも満足だったと思います。
私が一番うれしかったのは終わった後の「楽しかったです」の皆さんの言葉でした。
楽しくできるがなによりですね。
失敗は当たり前、それが次の目標になりますものね。
お水屋の料理人さんもお疲れ様でした。ご自身のお勉強も兼ねてですが、
美味しいお料理を一番おいしく召し上がっていただくためには、
懐石の流れをよく理解しなくてはなりませんから、
最高のタイミングでお出しすることの難しさも改めて感じたようです。
私にも力強い助っ人ですので、時にはお稽古のメンバーではなくて、
お仕事で来て頂きたいと思ってしまいました。
最後にその日のメンバーの記念撮影だけは、携帯のカメラに納めて終わりました。
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