GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

チェックポイント・チャーリーの境界線

2008年06月30日 | 馬徒然
ドイツに行っている間に、日本では岩手・宮城内陸地震や千葉沖の漁船転覆などなど、災害が続いていた。
船橋競馬場の厩舎火災で9頭の馬が亡くなったことも後で知った。ほんの数年前にも厩舎が全焼して馬が犠牲になっている。天災ではないだけに、逃げ場のない厩舎で死んでいった馬たちのことを思うと本当に切ない。

写真現像があがったら、すぐにでもブログで、と思っていたけれど、私の頭の中も混乱状態。

東西に分断されていたドイツという国、ベルリンという都市の深く複雑な歴史にふれて、ことばにはできない思いがこみあげてくる。
今回滞在したのは、ベルリンでも「東側」の地域であり、世話になったベルリンの友人も「東」出身の女性である。

写真は、東西を分断していた検問所跡チェックポイント・チャーリーの境界線。
今では東西両サイドに土産物店が並んで「観光名所」のようになっているが、この境界線が重たい歴史の1ページとなっていたことを、改めて感じた。
その境界線が、ドイツの、特に東側の人たちに与えた影響が計り知れないことも・・・。

馬の撮影をしながら、常に「東西ドイツ」を意識していた。
そこにも、少なからず影響があるように思った。

「ドイツの馬は、こんなふうでした」と一言では言えない、そんな思いがしている。
まあ、そんなに深く見てきたわけではないのですけれども。




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無言歌

2008年06月27日 | 馬徒然
ドイツの馬取材旅行は、緊張と冒険の連続だったが、幸いにも期間中で馬に会えない日は、ライプチヒを訪れた日だけだった。

もちろんライプチヒも「馬取材」いや「競馬場取材」が目的だった。けれど、開催日でなくとも競馬場があるところ馬がいるのでは、という期待は見事裏切られてしまった。
で、しかたなく、「音楽の旅」を試みたのだった。ライプチヒはクラシック音楽に縁深い街である。

ライプチヒ最大のスポット・バッハのお墓があるセント・トーマス教会を訪ねた後、メンデルスゾーンが晩年をすごしたアパート、メンデルスゾーンハウスへ。
市街地のはずれ、静かな佇まいの中に、その記念館はあった。
敷地内に入ると、ピアノの音が聞こえた。メンデルスゾーンの「無言歌集」の一つ「舟歌」。
音がする建物の中をのぞいてみると、ピアノに向かう2人の人が見える。ピアノレッスンの最中だった。
やさしく、シンプルな、素直な音色・・・。思わず聞きほれた。

すぐ向いの建物が「メンデルスゾーンハウス」と呼ばれる記念館。
こじんまりとした、いくつかの質素な部屋のひとつは、ピアノ室(写真)。
一番奥の部屋はコンサートサロン。多分現在でもピアノサロンとして使われているに違いない。手入れが行き届いていた。

見学しているときも、開いた窓から流れるピアノの音が、メンデルスゾーンの音楽が流れてくる。耳慣れた曲なのに、この新鮮な空気はなんなのだろう・・・。この曲はこんなに綺麗な音楽だったっけ・・・。

馬を追いかける旅のさなか、思わず肩の力がぬけた一時でもあった。








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映画「白い馬」

2008年06月25日 | 馬徒然
4月、ライターのYちゃんに誘われた試写会で見た映画は、1950年代に製作された2本のフランス映画「白い馬」と「赤い風船」(フランス映画 監督アルベール・ラモリス)。

「白い馬」は、カマルグ地方を舞台に、少年と白い馬の交流を描いたモノクロの短編映画である。セリフはほとんどなくシンプルだが、ファンタジーのようでありがなら馬の動きや感情をとてもよく表現していて、迫力があった。
スクリーンに釘付けの40分。
「赤い風船」も、必見の短編映画。

7月26日より、シネスイッチ銀座にて上映開始。
配給:カフェグルーヴ、クレストインターナショナル
詳細は、下記HPでどうぞ。

http://ballon.cinemacafe.net/
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ヨーロッパへ・・・

2008年06月12日 | 馬徒然
7月から航空運賃に加算される燃油税が値上がりする。
特にヨーロッパ線は負担が大きくて、乳飲み子であろうが子供であろうが、たとえ航空運賃が安くても、一人4万円近く課税される。
もし、家族4人ででかけたら、燃油税だけで16万円にもなる。
おまけに、ユーロの換算率がどんどん上って、ヨーロッパは今や大変な物価高。

今、ヨーロッパへ行くのは大損だとわかっていながら、この6月、私のまわりはヨーロッパへ行く人が大勢いる。
医学学会で北欧、エプソムダービー観戦に英国、観光旅行でスペイン・・・それもごく親しい友人ばかりである。
燃油税が上る前に・・・ではないけれど、私も諸事情が重なり明日からドイツ。
東西ドイツの馬事情を取材できたら、と思っている。






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遠野郷人会

2008年06月09日 | 馬徒然
私は、遠野以外の土地に住みながら「税金(応援金)」を支払う「で・くらす遠野市民」である。税金といっても、年会費1万円。入会すると遠野におけるいくつかの優待がある。

先週土曜日、「で・くらす遠野市民」の懇親会が、上野精養軒で開催されるというので参加してみた。
遠野ファンの集いかと思っていたらそうではなく、東京近郊に住む遠野出身者の「郷人会」なのだった。
「附馬牛町」「小友町」など、町ごとに席が設けられていて、遠野ファンとして参加したのは、私のほかに一人しかいないとのこと。私は「よそ者」の立場なのだった。

知った人は、遠野市長さんだけ。でも、ここぞとばかりに遠野馬の宣伝をする。
馬と無縁の方々ばかりだったが、「遠野の馬を撮影しています」と、自己宣伝もかねて名刺を配ってきた。
中には、遠野生れだという女性の民主党議員さんも。
奥様が私と同郷という会社員の方もいらっしゃった。

乗馬世界で遠野馬は有名だけど、一般の人にはあまり知られていないのを実感。
遠野にとっては、カッパより馬のほうが、現実的な経済効果もあると思うのだけれど・・・?

写真は、ちょうど今頃の風景、馬頭観音と田植えシーズンの遠野。


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手入れ

2008年06月08日 | 馬徒然
安田記念である。
5着でレースを終えたスズカフェニックスを厩舎に訪ねた。

競走馬にとって足は命。
厩務員さんは、何より先に水で足下を冷やす。
体全体に水シャワーで、フェニックスはとても気持ちがよさそう。
軽く水切りをして、ブラッシッグ、蹄の手入れ、最後に冷やしていた足下を軽くマッサージした後、湿布とヴァンテージで保護。

フェニックスに、そして、今日のレースを終えた競走馬たちに、お疲れ様・・・。



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親子制覇

2008年06月07日 | 競馬場
3歳ダート重賞ユニコーンSで、花畑のダートコースを独走したユビキタス。
父馬のアグネスデジタルも2000年9月に行なわれたユニコーンSに優勝した。
見事な親子制覇!!
出世しそうな気配が漂うユビキタス。

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蜂の幼虫

2008年06月06日 | 馬徒然
ベランダに住み着いている1匹の蜂が、大切に守っている巣。
母さん蜂がでかけたすきに覗き込んでみた。
小さな巣だけど穴の数は15個くらいかな。
いるいる、幼虫が。大きくなってる。もにょもにょと動いている。
無事に育てと思いつつ、全部成虫になったら、我が家のベランダは蜂だらけ・・・?
11月までのお付き合いである。
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在りし日の馬

2008年06月04日 | 馬徒然
メジロマックイーンの子供、孫の活躍が嬉しかったのは、私だけではなかったみたいで、いろいろな人からもメールをもらった。

メジロマックイーンは、古くからの日本競馬を支えている血統。だから何世代にもわたるファンが多いに違いない。
でも最近の競馬は、サンデーサイレンス血統の馬ばかりでレースが行なわれているようで・・・。そのおかげで世界的にも通用する馬が増えた一方、思い入れのある馬が少なくなった。

あと20年もすれば、サンデーサイレンス系の馬たちが「何世代にもわたって日本競馬を支えた馬」になるのだろうけれども。

写真は、13年前、社台スタリオンステーションで撮影したメジロマックイーン。

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競馬場の診療所

2008年06月03日 | 馬徒然
ダービーの日の朝、起きたとたんに首が痛かった。
寝違えたらしい。
そのうちよくなるだろう、とカメラバッグを背負って家を出たものの、ちょっとした瞬間に頭のてっぺんまで激痛が走る。
バッグをおろすとき、カメラをかまえるとき、レンズをかえようとするとき、柵をくぐるとき・・・。
いつも方からさげている携帯用バッグも、肩からさげていられない。
首を動かすたびに冷や汗ものだった。

で、ついにガマンできなくなって、地下馬道内にある診療所を訪ねた。
検量室の近くにあり、レース中の事故などで負傷した騎手などの応急処置をするのだと思う。
恐縮しながら訪ねてみたら、女医さんと看護婦さんが快く迎えてくださった。

「なるべく首を動かさないで。今晩は湿布をして休んでくださいね」と指示をいただき、汗をかいても影響のないスプレー湿布を施してもらった。
おかげでだいぶ楽になり、その後は首をなるべく動かさないようにして激痛を避け、なんとかダービーの一日を終えることができた。
診療代は・・・・かかりません。

本当に、有難かったです。
心から、謝謝!!





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