GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

馬がいた原野

2010年01月31日 | 日本の馬
宮城県鳴子温泉は、かつては馬産が盛んな地域で、多くの名馬を輩出していたところ。
今回の取材は、すでにいなくなってしまった馬たちを訪ねるというものだった。

現在の鳴子温泉郷は、陸羽東線の沿線に点在する中山平、鳴子、東鳴子、川渡、そして鬼首という5つの温泉からなる。
そのうち、鳴子温泉駅からさらに車で30分、山形と秋田の県境にもっとも近い鬼首は、その昔伊達藩の隠し牧場があったといわれた地域。まわりを1000メートル級の山に囲れた広大な原野には、昭和になるまで数百頭もの馬が放牧されていたそうだ。
写真は、かつての放牧地。鬼首スキー場のふもとに広がる原野。
ああ、馬の姿がそこにあれば・・・。

今回の取材では、地元の方々にご協力いただき、かつ大変お世話になった。
本当にありがとうございました。
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若駒

2010年01月26日 | 遠野の馬
のびのびと、健やかに。
過保護にはしない、なのに、とても人なつこい。
遠野の若駒たちは、順調に育っています。

本日より、宮城へ取材にでかけます。
馬がいない場所での、馬の取材です。
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フリーデンスラート

2010年01月26日 | 遠野の馬
「遠野馬の里」で乗用馬の種牡馬を務めるフリーデンスラート。
運動中の動きは、サラブレッドと明らかに違う。
産駒はまだ若いが、今のところ馬場馬術で活躍する馬が多いように思う。
フリーデンスラートを撮影しながら、納得してしまった。

フリーデンスラートの父は、フェラガモという種牡馬。
繋用されているドイツのウェストファーレン州立スタリオンセンターを訪ねたことがある。
歴史のある立派なスタリオンセンターで、馬術世界における数々の名種牡馬が名を連ねている。
フリーデンスラートは、お坊ちゃまなのであります。

フリーデンスラート(ウェストファーレン 1996年生まれ)
父 Ferragamo(ラインランド)
母 Dancing Girl(ウェストファーレン)
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競馬場と遠野

2010年01月25日 | 遠野の馬
冬の遠野、今回は3日間の滞在だった。
馬生産者のマリコさんのおかげで、短期間ながらもいろいろな場所へ行くことができた。

「遠野馬の里」にも立ち寄る。
そこで競走馬育成を手がけるMS遠野のスタッフYさんに会った。
ちょうどその日は、MS遠野で休養していたスズカジェットが中京競馬場の特別戦で走る予定だった。Yさんはジェットのことを心配しながらも期待している様子だった。
結果は3着。がんばった。

スズカジェットは関西所属の馬なので、関東で走ることはあまりない。
けれど12月20日、暮れの中山に初めて出走、私もそのレースは最初から最後までジェットを追っていた。
ジェットを撮影していたことを話すと、Yさんはとても嬉しそうだった。
こういうとき、競馬カメラマンをしていて良かった~、と心から思う。

遠野と競馬場がつながるなんて、遠野を初めて訪れたときは想像もしなかった。
馬の世界は、皆どこかでつながっている。
というより、遠野の馬世界が、すべてにつながっているのだと思う。

写真は、再度アップのスズカジェット。
12月20日中山競馬場12R出走時。
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パンジーのゆりかご

2010年01月20日 | 馬徒然
写真は、毛虫ではありません。ツマグロヒョウモンという蝶の幼虫です。

ベランダのビオラやパンジーの鉢植えにいるツマグロヒョウモンの幼虫は、夏と比べて成長がゆっくり。ちっとも大きくならない。
けれど、この一両日のあたたかさで、一気に成長したように思う。

一番大きかった幼虫は、蛹になる準備を始めたようだ。人目につかないところでじっとしている。パンジーの花の上で日向ぼっこするのは、2番目に大きな幼虫。蛹になる前に採食量が増えている。

暖かな時期には幼虫の成長が一律なのに、寒いと個体で大きな差がある。
2cm足らずの幼虫がまだ10匹以上もいる。
小さい彼らは、足の吸引力が弱くて、時々地面に落ちてウロウロ、いやオロオロしている。
鉢皿にたまった水に落ちてしまう子も。
毎日「見回り」している。

皆、無事に越冬して、成虫になりますように。
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馬事公苑にて

2010年01月15日 | 遠野の馬
取材のために久々に馬事公苑を訪ねた。
ホワイトワンボーイとボーイの調教師、瀬口さんに話を伺った後、
厩舎をひとまわり。

馬事公苑にはボーイのほかにもたくさんの遠野馬がいる。ちょうど洗い場で手入れをされている芦毛のフリーロンドンに会うことが出来た。彼女は、『遠野馬物語』の写真にも登場してもらった。子馬のころは真っ黒だったのに、随分白くなった。
翌年に生まれた妹のフリーロンドンⅡも馬事公苑にいる。彼女はシロキリーと名前が変っていた。すごく人なつこく、私の手をずっとペロペロ。

空回りしているような日々の忙しさの中で、馬のそばにいると気持ちが和む。競馬場で馬を見ているだけでは味わえない感覚。
まさしくホースセラピーでした。

写真は、フリーロンドンⅡ改め、シロキリー(牝3)。
父 フリーデンスラート(ウェス)
母 ロンドンフォッグ(サラ)
遠野小友町生まれ
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奇蹟!

2010年01月13日 | 競馬場
12日の中山競馬場4Rで9頭の落馬事故があった。
競馬ニュースだけでなく、一般メディアにも大きく取り上げられた。
あれだけの事故では、予後不良になるような骨折をする馬がいても不思議はなかったのに、すべての馬が無事だったのは、奇蹟だと思う。
どの馬も、このレースが競走馬としての初めてのレース。馬たちは怖い思いをしただろうか?
新馬戦は、馬たちが初々しくて楽しみではあるが、無事に走ってくれといつも思いながら観戦する。ちょっと切ない。

写真は、10年ほど前、まだ3月にも「新馬戦」が組まれていた頃の中山競馬場。つぼみをつけた桜の木の下に勢ぞろいした競走馬1年生たちの姿が、印象的だった。
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陽射し

2010年01月11日 | 競馬場
年明け5日の金杯からこの3連休、ゆかりの馬たちが出走するので競馬場通いが続いている。

幸いお天気がよく、陽射したっぷりのパドックは暖か。
冬至のころに比べて、光が柔らかになったように感じる。

路を歩いていると、日当たりのよい場所にある紅梅がもう花開いている。
中山競馬場の河津桜、葉が全て落ちたあとの枝に硬いつぼみを見つけた。

とはいっても、季節は大寒に入ったばかり。
連休最後の今日は陽射しもなく、競馬場も寒そうである。
今年のクラシックを目指す若き牝馬たちのレース、寒いなどと言っていられない。
さあ、でかけましょう。

写真は、10日の10R頌春賞に出走したマイネプリンセス。

マイネプリンセス(牝4)
父 アグネスデジタル
母 マイネカトリーヌ(父トニービン)
畠山吉宏厩舎
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『日本奥地紀行』に描かれた日本の馬

2010年01月06日 | 日本の馬
明治11年(1878年)の春から暮れにかけて、一人の英国人女性が東京から北海道まで旅をした。その人の名は、イザベラ・バード(1831年生まれ)。

まだ外国人が日本を旅するのが珍しい時代、日本の道なき道を旅した彼女の交通手段は馬だった。栃木、会津、新潟、山形、秋田、青森から苫小牧、日高へ。その旅行記『Unbeaten Tracks in Japan(日本の未踏の地)』は1885年に出版された。和訳『日本奥地紀行』は、1973年刊行。

日光東照宮の建築物の細かい表現や、道中の東北の村々の情景、北海道ではアイヌの村に滞在して見聞きしたエピソードの数々など、どんなドラマよりもリアルに伝わる。

特に、当時の日本の馬や馬子、そして馬の調教方法など、英国の馬事情に詳しい女性が見たありのままの情景が描かれていて、とても興味深かった。
彼女は馬をあくまで「乗馬」という概念で見ているが、日本の馬は駄載馬がほとんど。そのギャップの大きさを実感する。
そんな日本の馬たちを「品種改良」という名目で洋種との交配を進めた国策の結果が、南部馬などの日本在来馬絶滅につながったことを思うと、複雑な気持ちになる。
彼女が北海道で見た馬の調教方法の記述は衝撃的。ほとんど虐待に近く、彼女はそれを調教ではなく、ただ馬の心をめちゃめちゃにしたにすぎない、と書いている。
暴力からは何も生まれない、と。
馬の用途がどんなものであれ、正しい調教については国や時代の違いはないのかもしれないと思った。

この本は、『碧い目の見た日本の馬」(坂内誠一・著)でも、参考文献の一つにとりあげられている一冊。
写真は、競馬新年初日金杯の日の誘導馬たち。

『日本奥地紀行』
イザベラ・バード著 高梨健吉訳
平凡社ライブラリー
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あけましておめでとうございます。

2010年01月01日 | 馬徒然
皆様、どのようなお正月をお迎えでしょうか。

私は、今年も「馬ばっかり」の一年になることでしょう。
今の目標は、3月の写真展です。日本のかわいい馬たちに会いに来て下さい。
遠野へも、できれば今まで以上に通いたいものです。

良い年になりますよう。
写真は、冬の遠野小友町で撮影したものです。

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