GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

小林牧場

2008年08月31日 | 馬徒然
きのうの続き。

成田にバードを訪問した後、午後は大井競馬場のトレセンにあたる小林牧場に連れて行ってもらった。
桜の名所としても知られる小林牧場。厩舎地区や馬場を案内していただく。緑豊かでとてもよい牧場だ。
バードと同じように東京都競馬㈱が所有するマル外馬バーナスコーニーに会うことができた。スラリとした品のある顔立ち、目がきれいなイケメンボーイで、Yちゃんは一目ぼれした様子。今週の大井開催で出走予定。

それにしても、競馬開催するということは、なんと大変なことなのだろうと実感する。競走馬が走るために、生産牧場、育成牧場はもちろん、競走馬を管理する競馬場の厩舎にもいろいろな施設が整備され、働く人たちがいる。
大井競馬場は現在800頭の馬を抱えているそうである。モノレールから見える厩舎地区だけでなく、ここ千葉の小林牧場でも、たくさんの競走馬が日々トレーニングを積んでいる。

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バード訪問

2008年08月30日 | 馬徒然
編集者のTさんが名付け親になった大井競馬場のトゥインクルバードは、今、成田の牧場で夏休みを過ごしている。
バードのオーナーである東京都競馬㈱のH氏のご好意で休養中のバードに会えることになったからと、Tさんに誘ってもらい、早速ライターのYちゃんと3人ででかけた。

H氏の車で、収穫間近の田んぼが拡がる印旛沼、そして成田市内を走り抜ける。一面さつまいも畑の中、休養中の競走馬を預かる吉田牧場さんに到着した。
厩舎から出してもらい何枚か写真を撮らせてもらった後、バードを息子のように可愛がるTさんがお土産のニンジンを差し出すと、彼はおいしそうに食べていた。
ほっておくと寝藁まで食べてしまうほどの食欲があるそうで、すでに体重は600キロを超えている。厩舎の中では、「くつわ」を装着されていた。

今度は、競馬場で会おうね!
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猫探し

2008年08月27日 | 馬徒然
10日ほど前、マンションのロビーに「猫を探しています」と貼り紙が出された。
オス猫7歳。

猫の飼い主さんは、毎日早朝や夜、猫を探していた。マンションの中庭で猫探しをするにあたり、1階住民に迷惑をかけることもあると、お菓子を持って1軒1軒のお宅に挨拶していた。我が家にもいらした。昔、うちの猫のピッチが2度ほど行方不明になり、必死に探したことがある。見つかるまではいてもたってもいられない、その飼い主さんの気持ちは痛いほどよくわかる。そんな雑談をしながら、猫の無事を祈る。
猫は案外臆病。不慣れな怖い思いをすると我を忘れて動けなくなってしまうようである。行方不明になったとき、ピッチも意外な場所でうずくまっていたのを見つけた。家猫が外で迷子になったら、飼い主さんは探すしかない。猫はきっと、じっと救いの手を待っているのだと思う。
でも、貼り紙が出されてから1週間の間は雨続き、気温も低かった。写真の猫を見かけたこともなかった。本当にマンションのどこかにいるのだろうか・・・と内心思っていた。

すると昨日、「探しています!」ではなく、「見つかりました!」という貼り紙がロビーに掲示されていた。そして「住民の方々にとても優しく励まされ感謝しています」とのメッセージも。
どこにいたのだろう。なにはともあれ、よかった、よかった!
1週間以上もあきらめずに猫探しをしていた飼い主さんに、拍手!
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伊勢の白馬

2008年08月24日 | 馬徒然
新宿エプサイトで、今森光彦さんの写真展「神さまの森、伊勢」を開催中。
伊勢神宮の祭礼や周辺の自然を撮影したものだという。

今森光彦さんは、おもに「里山」で知られる有名な自然写真家だ。
以前、セレブな雑誌『家庭画報』が主催したフォトコンテストで審査委員長をされた。日高のサラブレッドの写真を応募したら幸いにも入賞し、表彰式で今森さんにお目にかかることができた。
そのとき、今森さんは「写真は、写しとった瞬間だけでなく、その風景の背後にあるいろいろな状況もよく勉強することが大切です。」とおっしゃっていた。
その言葉は、馬の撮影を続ける私にとって、とても意味あるものになった。

この夏、東京では今森さんの写真展が3つ、同時開催されている。
「昆虫4億年の旅~進化の森へようこそ~」(東京都写真美術館 8/17で終了)
「里山~未来におくる美しい自然~」(大丸ミュージアム東京 9/1まで)
「神さまの森、伊勢」(新宿エプサイト 9/7まで)

伊勢の写真展では、厩にいる白馬の写真があった。天皇家から送られたという「神馬」だと説明されていた。ご神馬を祀っている神社は多いが、ほとんどが銅像。なのに伊勢神宮には、本物の白馬が祭られているのだろうか。
農耕馬ではないようだ。今森さんは、この馬がどんな馬か、ご存知かなあ?

どの写真展も、被写体に真摯に向き合った作品ばかり。
でも伊勢の馬より、「昆虫」のいろいろな姿は、圧巻だった。
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重要文化的景観

2008年08月21日 | 遠野の馬
国指定の、そういう認定があるそうである。
遠野・荒川高原は、今年3月「国の重要文化的景観」に指定された。

文化的景観とは、「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のために欠くことのできないもの」(文化財保護法第2条第1項第5号)と、法律で定められている。
馬産地・遠野は、古くから馬の夏山放牧をしていた。今も変らぬその景観が、荒川高原牧場にある。
この景観に魅せられて、遠野通いを始めた。
遠野の人たちには今、「先見の目があったねえ」と言われている。

写真は、初めて遠野を訪れたときに撮影した夏の荒川高原。
2003年新宿コニカプラザ(現・コニカミノルタプラザ)で開催した個展「フィリーとコルト」に出展した作品だが、私にとって今でもあの感動がよみがえる大切な1枚である。
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1歳馬の夏

2008年08月18日 | 遠野の馬
遠野生れの馬たちは、当歳のときは母馬に守られながら、1歳では同期の仲間同士で助け合いながら、夏山で過ごす。身も心もたくましくなった若駒たちは、アブの勢いが増す頃里に戻り、秋のセリに向けて本格的な準備に入る。

「乗用馬」としてセリで旅立つ遠野馬たちが活躍する場は、障害競技、馬場馬術、あるいは演技馬・・・いろいろである。
サラブレッドではない遠野の馬たちは、有馬記念に出走することは決してないけれど、オリンピックに出場する可能性を秘めている。
夏の遠野、里ではそんな若駒の姿を見ることができる。

写真は、Sさん宅の1歳牝馬。
父 フリーデンスラート(ウェストファーレン)
母 ノバスコシア(ハノーバー)

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夏休みは遠野で

2008年08月17日 | 遠野の馬
馬の撮影でいろいろな土地を訪れる。「あちらこちら行けていいわねえ」と人によく言われる。ほんと、これほど楽しいことはない。
でも反面、どういう写真が撮れるか、どれほどの取材ができるか、いつも葛藤している。6月のドイツの旅は、そういう緊張状態がずっと続いていたという感じだ。

先週末、5ヶ月ぶりに遠野を訪れた。
夏盛りの遠野。夏山に放牧されている馬たちの姿に惚れ込んで私の遠野通いは始まった。その風景は今も変ることない。アブから身を守るために「団子状態」になる馬の姿は、遠野でしか見ることができない「夏の風物詩」。
遠野にいると、緊張や葛藤から解き放たれてリラックスできる。馬が放牧されている夏山を満喫し、馬生産者の友人と過ごし、旬の農産物を味わう、「極上の夏休み」。
遠野では、カメラを持っていても緊張や葛藤とは無縁だ。

写真は、小友地区にある東種山の放牧地。管理人さんが米ぬかを草地にまくと、団子状態になっていた馬たちが一斉に動き出した。

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顕彰馬グランドマーチスの末裔

2008年08月12日 | 遠野の馬
1985年に「競馬の殿堂」入りとなったグランドマーチスは、28頭(2008年8月現在)の顕彰馬の中で唯一の障害馬。中山大障害を4回、京都大障害を3回制覇し、39戦して一度も落馬しなかったという希代の名ジャンパーである。

そんなグランドマーチスが、1979年から亡くなるまで遠野の乗用馬の種馬を務めていた。遠野が乗用馬生産に本格的に取り組み始めた頃である。
当時の遠野は、南部馬やアングロノルマンなどの血を引く遠野在来の牝馬に、サラブレッドやセルフランセをかけあわせ、軽いタイプの乗用馬生産へと改良が進められていた。
現在は、フランスやドイツから種馬だけでなく、繁殖牝馬も輸入されて生産が行なわれているが、昔ながらの血統を大切にしている生産者も多い。
グランドマーチスの血を引く牝馬も健在である。
写真の母馬の祖母がグランドマーチスの娘だった。今年の子馬(父フリーデンスラート・ウェストファーレン種)は5代目の牝馬にあたる。

先ごろの神奈川ホースショーのドレサージュ部門で、この子馬の姉にあたる牝馬が見事優勝している。
競馬の殿堂入りをした名馬の血を引くこの娘は、乗馬の世界でこれからどんな活躍を見せてくれるのだろうか。

グランドマーチス(1969年~1984年 牡・栗毛)
父ネヴァービート
母ミスギンオー
63戦23勝(うち障害39戦19勝)
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襲われたハチの巣

2008年08月05日 | 馬徒然
我が家のベランダに巣作りをしてしたアシナガバチ。家族が増え、20匹ほどになった。巣も日増しに大きくなって子育ては順調だった。健気に働くハチの家族を、とても愛しく思っていた。

ところが!!
2日前、巣をのぞくと、「うちのハチ」の3倍もある巨大な1匹のハチが巣にいるではないか。「あらま、女王蜂でも生まれたのかしらん」と思ったが、とんでもない、そいつはアシナガバチの幼虫を巣穴から引きずり出し、バリバリと食べてしまったのである。
小さな我が家のアシナガバチは、時々その巨大ハチにむかっていくそぶりをするが、手も足も出ず、ただじっとその惨劇を見ていた。
私は思わず巨大ハチを棒でどついた。するとそいつは面食らって、引きずり出したハチの子を落として、退散していった。
でも、すぐそいつはやってきて、再び巣穴を壊し、またハチの子をすごい勢いで食べていた。(写真)
私は、また棒でどつき、今度は殺虫剤で追い払った。

アシナガバチの家族は、すぐ巣を建て直し、再び子育てを始めた。
けれど、巨大ハチに狙われた巣は何度も襲われ、見るも哀れ。がんばれ、とアシナガバチに声をかけるが(彼らにわかるわけないけど)、今朝早く、ついに最後の幼虫が餌食になり、ボロボロになった巣からアシナガバチたちは姿を消した。
たぶん、あきらめて他に巣を作り始めたのではないかと思う。そうであってほしい。

弱肉強食とはいえ、うちのベランダで、そんな光景を見たくない。うちの子を襲うなんて、許せない!!
たったの3日で、アシナガバチの汗の結晶が無残に破壊されてしまうなんて、涙・・・。
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遠野出身の競技馬たち

2008年08月01日 | 遠野の馬
数年前、遠野荒川高原で芦毛の牝馬に寄り添う子馬がいた。その親子がとても魅力的で、気がつけばたくさんの写真を撮っていた。
子馬は、ウェストファーレン種フリーデンスラートの初年度産駒。『ホースメイト』41号(社団法人日本馬事協会)の表紙にもなった。彼は翌年のセリで神奈川の乗馬クラブへ旅立っていった。

津久井馬術競技場で開催された神奈川ホースショーのドレサージュ部門で、すっかり成長したその「子馬」に会う。2年ほどまえに乗馬クラブを訪ねたときよりも一段とたくましくなっていた。

馬って、こんなに立派になるんだと、改めて感激する。
神奈川ホースショーでは、今年2回目の遠野産馬の競技会が開催された。遠野を旅立っていった子馬たちが、年を重ねるごとにたくましくなっているのを見ると、本当に嬉しい。
競走馬の成長は早いから、デビューも早い。そのかわり現役生活もあっというまに過ぎてしまう。でも競技馬は、ゆっくりゆっくり・・・。3年後、4年後、彼らはまだまだ成長する。

遠野からの応援団、総勢9名。多方面の関係者も含めて、今年も競技会だけでなく夜の部も大いに盛り上がった。
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