2015年12月号
今月の『恋愛ラボ』感想はこちら
表紙は、ハロウィン仮装で、キャットなリコ!
あざとい、あざといよ、リコさん! これでナギくんも悩殺ってやつだね(ォィ
他、連載スタート『ざしきわらしと僕』、12月コミックス発売『なり×ゆきリビング』も!
今月の「優しさだけではダメで賞」は、『メェ~探偵フワロ』より、アーサーさん!
まだまだ引きずる、アーサーさんとリンダさんの関係問題。
村中に2人のことが広まってしまい、レモンさんとの関係が半ば公認されていた
アーサーさんの評判は、どん底状態に・・・ 誤解というあたりが、キビシイですね。
「いい人だから怖い人が来る」「免疫がないから悪い病原体が付いちゃう」など、
子供達にまで散々な評価をされているのは、気の毒ながらも面白かったり。
「クモの糸」というのは、見事な発想だと思いましたけど(^^;
しかし、アーサーさん自身は弁明もしない。
そこで、ラウールさんが変わって誤解を解いていたのが、何となく興味深い所でした。
彼は、アーサーさんのためというよりは、レモンさんのためにやったのでしょうからね。
そして、ラウールさんからのキツイ(けれど的確な)言葉。
「・・・あんたは1人を大切にしても全員に逃げられてる」
これに続いた一言には、ずがーんと来ちゃいましたよ・・・
ヴィヴィアンさんの語る「傷つき時には傷つけても、信じたもののために戦う・・・」
という言葉が、まさに優しさだけではダメだということを示していています。
その後、アーサーさんがリンダさんに述べた己の「傲慢」。
そこから続いた彼の想いと誠実な覚悟が、重く、けれど爽やかに、響きました。
だからこそ、リンダさんにも通じたのでしょうし、彼女も新たな一歩を踏み出せたわけで、
見事なシメとなっていましたね・・・ いや、本当に素晴らしかったです!
【連載スタート!】
●ざしきわらしと僕 (西岡さち 先生)
ざしきわらしは、少年にしか見えない・・・?
ゲストを経ての連載スタート!
裕貴くんの祖母の家には、彼にしか見えないざしきわらしがいます。
そんな2人の交流を中心に、周囲の人々や妖怪を加えた日々が楽しい4コマ作品。
今回は、夏休み最終日。
裕貴くんの年上の幼馴染・希さんが、宿題を終わらせにやって来ています。
そこへ、理緒さんがプリントを届けにやって来て・・・
なんて感じに、みんな集まっていますが、希さんは宿題で、
裕貴くんと理緒さんが2人でトランプ遊び・・・をしているはずなのに、
ざわ子さんも混ざっているため、理緒さんが困惑しているのが可笑しかった(^^;
見えていない者には「座敷童子は遊びの間だけなんとなく認識される」とのことで、
そうした不思議な空間が、妙に面白かったですね~。
それにしても、裕貴くんに「転校生だから親切にしてるだけ」な理緒さんが、
裕貴くんと希さんが仲良く話しているのを見ながら、複雑そうにしていたのは
微笑ましい感じでありました。
それから、おばあちゃんのススメで花火をする3人+アルファ。
その中で、これからここで過ごすことになる裕貴くんの不安が、
希さんの言葉で、かすかに明かりがさすように感じられていたのは、よかったですね。
そして、その「これから」は、連載スタートとなる本作にとっても同様。
小学生の少年と、彼を囲む人々や、座敷童子をはじめとする妖怪の面々が、
どのような日々を繰り広げてゆくのか・・・ 今後も楽しみです!
【最終回!】
●ヒロインになれません (たうみまゆ 先生)
妄想暴走女性のおひとりさま物語も・・・ 最終回!
チカさんがタダ券を当てたというので、一緒に映画を観に来たかのこさん。
ところが、当のチカさんが即寝てしまい、1人で映画鑑賞状態に(^^;
そして、映画の中の高校生を眺めながら、己の高校時代を思い出しています。
カッコイイと評判の男子2人にはさまれるような席順になった際、
かのこさんにはタイプでなかったものの、三角関係に巻き込まれたと妄想して、
ひとりで混乱して、行動がおかしなことになっていたのは笑゜(*゜´∀`゜)゜
そこから、中学時代まで、さかのぼって思い出すかのこさん。
同じクラスのメガネくんが聴いている音楽が気になって・・・
あれこれ妄想するのは、まあ可愛いものでしたけど、
「イヤホン半分こ」シチュで聴けた内容が、あまりに渋くて愉快愉快!
その後も、大してロマンチックなことも何もなく、
かのこさんは、「妄想に振り回されてタイミングを逃してきた」と考えています。
そこで、里中くんに声をかけることを決意するかのこさん。
いよいよ行動開始か・・・ といった感じのお話でありました。
彼女が勇気を振り絞った結果は・・・?
そこでも都合のよい妄想に振り回されそうになっていたのには、苦笑い(´▽`;)
まあ、それでこそ、かのこさんなのですけどね。
そんな感じに、妄想に振り回されつつ、現実の恋愛には無縁できた女性の物語も、
これにてシメとなりましたが、最後まで妄想暴走する様子が、面白かったですね~。
最後の最後で締まらないあたりも、これまた(^^;
などなど、ロマンチックを期待しながらも、そうならない本作品。
いや、きっと今後は、かのこさんにも何かしらヒロインになれる場面がある・・・はず?
なんて思いつつ、楽しませていただきましたー!
【ゲスト作品】
●ロッキング少女なんですの (一岡一二三 先生)
清楚なあの娘は、ロックな少女!?
新人展に出ていた作品ですね。
山田くんのクラスメートである音乃宮さん。
清楚なお嬢様であるはずの彼女が、なぜかバンドのボーカルではじけていて・・・
なんて風に、山田くんが音乃宮さんの意外な一面を目撃したところから、
物語は始まっています。
そこで、学校で彼女に確かめようとする山田くんでしたけど、
音乃宮さんはしらばっくれるばかり・・・なのですが、動揺しまくりでバレバレ(^^;
そんなやりとりが面白くありつつ、結局、山田くんに知られることとなり、
音乃宮さんと彼の秘密の共有が、2人の関係の始まりといった雰囲気になっていました。
激しい音楽を聴くと、どうにもとまらないという音乃宮さん。
普段のおしとやかな彼女とは、大違いの“ロッキング少女”ぶりが、かなり愉快でしたね。
シャウト、ヘッドバンキング、指立てなど、はじけまくりです。
彼女の二面性と、山田くんとの関係が気になる本作品。
この後どのような展開となるのか、読んでみたい気もしますので、つづきに期待!
【新人賞@まんがタイムスペシャル】
・脱走犯のアジト (梯図ミキヤ 先生)
部屋へ帰ったら、ペンギンがいた!?
マンションへ帰った男性。
しかし、なぜか明かりがついていて、かつ部屋の温度がやたらと低い。
おかしいと思っていると、冷凍庫に突き刺さっているペンギンを見つけて・・・
と始まる4コマ作品。
その意味不明な状況もさながら、このペンギンが言葉を話すというから面白い。
何やら文句を言ってくるペンギンさんは、南極から大都会へ逃げてきた
などと自分の境遇を語りますが、それがどうも嘘らしい・・・?
なんて展開でしたけど、コメントでは、〈意外性〉の見せ方が上手とありますし、
確かに冒頭の流れから、そのあたりに魅力を感じる作風でありました。