マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

てんつてんてん…住吉あたりで、うなぎのお茶漬け

2019-07-13 01:36:30 | 大阪


ヤボ用で本籍地である大阪市住吉区の役所まで。

なに、祖父母の代からの倹しい借家があっただけで、

今や縁故のもの、何もなし。

無案内な場所だけに、昼飯はここと決めてきた。

あべの筋沿いの「あさず」。

 

  


  昼時間をちょい外して来たが、鰻屋は待つのも味のうち。

  いらちの大阪人も旨ければ待つはず。

  ここは江戸前だけに、「蒸す」という工程が挟まる分時間がかかる。


  


 お、意外と出てくるのん早いやないか。

 さては、白焼きまで済ましてたんかいね。まぁまぁ、致し方おまへんな。   


  
  

  蒸してからタレ浸けながら焼き上げるから、柔らかい。

  軟らかいからして、こうした身を持ち崩すのは残念。

  ま、味とはそう関係ないけどね。



  


  焼きの加減はいい具合。

  鰻が出てくればもう後は一心不乱に。 酒もおちおち飲んでいられない。


  若い主人は鰻屋での長い修業を経ての独立ではなく、短期間働いたのち、

  自力で勉強したとお母さんから聞いた。 ま、いいんではないか。


  


  肝吸い、香の物

  日頃はあまりお呼びのかからない奈良漬けだが、

  鰻の時はどうしても欲しくなる。

  山椒は最初からいっぱい振りかけるバカがいるが、後半の味変で使うべし



  


  つれが頼んだ、櫃まぶし。

  小さいが深さがあって、ご飯はたっぷり。


  



  女性には丼持って掻き込む訳にもいかず、

  お櫃によそって食べる櫃まぶしが人気なのもわかる。 


  



  ご飯が多いのでお裾分けに浴する。



    


  これはこれで旨いなあ~

  最後はだしをかけて

  これで残りの日本酒をきゅ~っと


    


   上方落語の「軒付け」では浄瑠璃の度胸試しとして

   家々を回って、玄関先で語る。

   三味線は「うまいことやったら、鰻のお茶漬け出てきまっせ」の口車に騙される。

   この三味線、「トテチントテチン」「チリトテチン」「テンツテンテ~ン」

   の3つしか弾けない超初心者。

   久々の鰻に、ふとこの話を思い出す。てんつてんてん。


  

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平成最期に喰ったものは・・・

2019-05-12 01:30:56 | 大阪


 令和の御代も始まってしばらくたつが、

 平静最期の日もあたしゃ、立っていた。

 平成天皇のご退位によって元号が変わったが、前代未聞とか言われながらも、

 暗く変わるよりよほどいいと思った。

 小仕事でつぶれるの悔しく、早めに終えて街をふらつく。



 



 街はなんとなく、大晦日気分だった。

 知り合いの店に挨拶したくなり、行くも休みでフラれたり。

  

  30年前、昭和天皇即位の時を思い出していた。

  あの時は前年よりご病状が報道され、崩御された際には

  一斉に歌舞音曲が自粛された。



  


  
 

   



   あの時より、ご自身でお元気なうちに退位される方がよほど明るくていい。

   大手を振って、新元号を祝ってみることもできるってぇもの。

   天満宮前でちょっと立ってみた。



  


   


   


  


  



   令和…令和…悪くない。

   いや、いいではないか。

   祝いを兼ねて、日頃ここでは飲まないワインも。

   令和、最初に何を喰うか。

   迷った挙句が、天六超えてのこれにした。



  


  

   あげ自慢のけつねうどんに、すじ煮込みをトッピングして。


  



   大阪らしく、庶民らしく、あわてず騒がず令和を生き抜こう。

  

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天王寺にて好日点心。

2018-06-09 00:25:06 | 大阪

茫日、文化センター参加者を引率して、天王寺。

旧天王寺公園、現てんしばから見上げた「あべのハルカス」。

通天閣の約3倍の高さだが、そんな低かったか?通天閣。

ハルカスが日本一なのは結構だとして、近鉄にゃ悪いが横から見ると貧相。

余りの薄っぺらさに、ポッキリ折れるような妄想を抱いてしまう。







これを左手に、つまり北側に目を向けると、通称茶臼山城。

冬の陣では、徳川家康の本陣があり、

夏の陣では真田の本陣があった茶臼山。

その手前にあるのが、こちらの城。 







カメラをひくと・・・







ただのラブホ。

その名もホテル醍醐。

地方人をだますには丁度いい。「あれが大阪城…」

お城に興味のない人なら、しばらく引っ掛かってくれる。




さて、茶臼山城をば過ぎて、だらだらと北上するってぇと、

四天王寺への参道にさしかかる。

そのとっかかりの場所にあるのが、点心の店「外灘紅緑灯 本館」。

まず、中国読みができないが、「ワイタンホンリュウドン」と読む。

昔の商人宿みたいな建物。







前菜三品。 蒸し鶏・クラゲの醤油和え・干し豆腐の千切り

クラゲは、異常発生したエチゼンクラゲをぶった切ったような塊り。







名物・上海焼き餅。 パリパリでこれは小気味いい!



 


東坡肉(豚角煮)。

中国の政治家、蘇東坡が作ったといわれる料理。








柚子風味の海老マヨネーズ。 通称海老マヨ。

海老マヨを発明したのは、周富徳という話がある。

懐かしいね、周さん。 私も何度か取材させていただいた。

「ご飯食べた?」があいさつの国。 スープのお椀と皿が渡されて、

料理人たちの賄いに混ぜてもらったことがある。

急に人が増えようが、中華料理とはビクともしないものを感じた。








小籠包(ショウロンポー)、ティンダイフォンとは比べようもないけど、

 ニューオータニの大観苑よりよかった。






こちらはプリプリの海老ギョーザ







青々とした空心菜。






ジャンボニラ餃子。 

たしかに食べでがある。







銀魚生菜粥  シラスのおかゆかな…?

シラスが塩分を、揚げワンタンのかけらが脂分を補う。






杏仁豆腐がデザート。

ああ、結構でござんした。

参加者の皆さんも満足なご様子。

アルバイトの留学生、劉さんに下見の際、雑談してたら

直接習ってる教授が、知り合いだった。

世の中、せま過ぎる。 

 

 

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大したもんだよ20年。高槻ジャズ

2018-05-04 23:40:46 | 大阪

 高槻の5月は、ジャズストリートで幕を開ける。

      

          


 地元だけになんのかんの言いますがね、アタシは。

 トラディッショナル・ジャズをもっと大事にしなさいなんて言いたいですがね。 

 20年も続いたというのはスゴイ実績なワケで、こうなるとスポンサー企業も行政もほっとかない。

 たいしたもんですよ、シンプルに頭が下がります。







阪急駅前あたりは、こんな具合でひとでごった返します。






 三井住友銀行前はしょうもない噴水があったのだが、そいつをどけたので、

 一層見やすくなり、見物客だらけに。

 高槻各所を巡るバスも、ジャズ仕様になり、中で演奏も。




         



 数多くのジャズスト参加店はすべて、抽選などで出演者が振り分けられ、時間も決まっている。

 それとは別に、当初から思ったのは、街角でいっぱいミュージシャンが奏でている姿こそ、

 本当のジャズストリートではなかろうかということ。

 立ち呑みの老舗「ばんじゃく」はこの期間、店前でジャムしたりがOKだった。

 このゆるさがいい。




         

 

 
 阪急下でブズーキの演奏。 少し先ではスチールパンを弾く人。

 いいぞ!


 

         


 
 数多い店をスケジュール表と首っ引きで、あっちこっちと移動するだけの情熱は

 もはやありませぬ。不義理は覚悟の上で、近くを浮遊するように、ただパトロール。

 なじみの店でちょいと立ってきた。



         


 
 空豆と、カメノテを肴に一杯。

 空豆はいいね。 この時期だけ、ちょっぴり出て来る空豆を

 昔の酒飲みたちは心待ちにした。

 その気持ちは今も非常に分かる。 

 


  



 高槻現代劇場もたいへんな人だろう。

 もう家で生中継を見ることにした。

 ハリー・アレン、ウォーレン・ヴァシェなどのみなさま。

 並んだり、人混みが苦手な生臭にはこれが一番いいや。




         



 
 おつかれさまでした!

 

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遥かなりし、伝法なふぐ屋

2018-03-31 23:09:09 | 大阪

   さて、ちょいと日付はさかのぼる。

 大阪環状線「西九条」からさらにウォーターフロントに近付けば、伝法漁港。

 大阪市内ほぼ唯一の漁港である。

 信じられないような船だまりが残されている。


   



 ここが大阪というのが信じられない景色でしょうが。

 左手に新淀川があり、ここはその支流ともいうべき伝法川が流れていた。

 背中側に淀川につながる水門があり、写真奥へと川が続いていたが、

 この辺りはゼロメートル地帯。 水の氾濫多く、川は埋められてしまった。


 逆撃ち。

 正面突き当たり、右端から撮ったのがこちら。



  



 やっぱりこっちも大阪なのが信じられない思いだろう。 

 バブルの頃、立地の面白さからこぞって車飛ばして、ここへてっちりを喰いに来た。

 そんな店がいまだ健在。


  
   

 

 まずは店の裏側に行くと、そこはもう川。 新淀川だ。



  



 右手に見えるのが伝法橋と伝法大橋。

 淀川にかかる最下流の橋だ。

 江戸時代、伝法は造り酒屋もあったらしく、ここから樽回船が出て行った。

 下り酒の拠点だったわけだ。

 この樽回船で儲けたのが、準大手デネコンの鴻池組のご先祖。



  



 左手にはもう淀川河口。 橋のように見えるのは湾岸線。

 すなわち、あそこはもう海の上。

 大阪市漁協がここにあり、汽水域だけに、ベッコウシジミや天然ウナギなども捕れる。 

 こんな大阪もあると思うと、胸がすっとする思い。



 この日はNHK文化センターの教室の日。

 生徒さんたちを引率してまいったという訳。

 無理言って、昼間から開けてもらった。



   



 てっさ一人前、もたっぷり。



   


 
 さばきたてゆえ、ピクピク動いている。



   


 
 野菜もたっぷり。

 そういえば、大阪は全国一のふぐ消費地だと聞く。

 大阪人、てっちり命なのだ。

 逆に江戸ではふぐに当たりなどしたら、家名断絶。

 よって長いことアウトローの食べ物みたいな扱いが続いた。



   


 お餅が入るんだなぁ。



   



 ここの雑炊は徹底的に混ぜる。


 ボクはあんまり混ぜない方が好き。

 デザートに名もなき(?)地元直結なアイス。 見たことない。



   



 これでコース¥6372(税込)。 玄品ふぐとか出て来る以前、これでも十分安かった。

 今でも安いけどね。



   

  

 さすがに河口の町だけに冬場は風がまとも。

 遮るものがないらしく、こんな衝立が座布団で隙間をうめて立ててある。

 おもしろいねぇ~。

 

   

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