遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
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新しいパソコンのセットアップ

2018-04-20 01:01:28 | 雑感


上京の目的の一つは更新したパソコンのアプリが不慣れなので、旧来の操作でもいじれるようにセットアップしてもらうことであった。こう言うことは我が息子達は、長男も次男もそんなに嫌がらずにやってくれる。今回は長男がホテルに出張ってきて、半日以上かけてあれこれと要望に合うようセットアップしてくれた。

我が家に帰って操作してみなければ最終的にはわからないが、とにかく今までのパソコンと同じような操作で使えるようになった。古いソフトなので、使い勝手がよくわからない中格闘している様子を見てふと考えた。長男はNTT系のIT会社の管理職をしている。このレベルの業務は仕事では末端の作業員がやっているのだろうが、それでも嫌がらずにモニターとにらめっこをして操作をしている。

フェラーリのレーシングカーで田舎道を走っている様な贅沢感を感じながら、私はやることがないのでベッドの上に寝転んでいた。

春霞の富士

2018-04-19 08:31:30 | 雑感




所用で上京した。新幹線指定席はD、Eで山側。車窓から富士山が「バッチリ見えた」といいたいところだが、実際のところは春霞にかすんでいた。それでも孤高の峰は気高い。ゆったりと裾野を引いて聳える姿はやはり日本のシンボルだ。この姿を間近で見るたびに背筋を伸ばされる思いがする。

路傍の花々

2018-04-12 02:43:05 | 雑感

庭のツツジ

ご近所の山吹と?

アスファルトから花を咲かせるすみれの1種。

桜はすっかり散り果てたが、その後を次々と花が咲く。春とは生命力に溢れた季節だと痛感する。散歩道の脇にも、他所の家の庭先にも花が咲き出している。

アスファルトの裂け目からでさえ、花が咲くのが素晴らしい。アフリカや北米ではこういった光景はあんまり目にしなかった。日本は生命力に満ち溢れた国のような気がする。

翻って我が身を顧みれば、自然とは反対に生命力が萎え、毎日を惰性で生きている情けない姿である。時折家人に発破をかけられるのもやむをえまい。 





傑作 震える牛

2018-04-11 05:31:41 | 


相場英雄「震える牛」小学館文庫 2012年刊

これは著者の代表作と言って良いのではないか。社会派、警察小説の分野で迫真の描写力、ストーリー構成力である。

フィクションとは思えないほどの、ありそうな社会背景から事件を掘り出し、地道な聞き込み捜査を積み上げて、ストーリーを推し進める。聞き込みの進行と同時に読者は、一枚一枚ヴェールが剥がれてゆくように事件の真相に迫ってゆく。

警察内部の縦割り組織、キャリア、ノンキャリアの確執、などが絡み操作は一筋縄では進まない。傍線として、メディアの記者の推理、取材から、事実への肉薄もあり小説としては面白みが増す。事件の社会的な背景、必然性、解明までの手順などリアリティに富む。

ちなみに「震える牛」とはBSE(狂牛病)に罹った牛が細かく震える様を言ったものである。

文句なしに面白いおすすめの1冊である。本屋大賞をとっても然るべき小説だと思う。

新緑の季節

2018-04-10 05:12:34 | 雑感


桜の花もすっかり落ちて、三寒四温の春らしい気候になってきた。縁側に出てみると鼻先の梅の木の若葉が淡い緑色の葉を震わせている。日に透けてとてもきれいだ。

季節は確実に進む。花の季節から新緑の季節への移行だ。例年より少し早めではあるが、若々しい、燃えるような新緑が生命の勢いを感じさせる季節の到来だ。俳句の季語「山笑う」とはよく言ったもので、これから山肌は、山桜を始め、山藤などが花を付け、それ以上に様々な木々が新芽を出してくる。枯れ枝が一斉に色づき、なにか動き出すような風情だ。

冬の長い眠りから目覚めるときが来た。

色濃い花々

2018-04-09 03:49:04 | 雑感


暖かい日が続き一気に春が進んできた。桜は一週間持たずに葉桜となり、最近では25度を超える夏日さえ珍しくなくなってきた。

以前掲載した、中学校の校庭脇の花々も主役交代となり、入学式を終えた今頃はすっかり色濃い花々が咲いている。前にあったものより、心持ち花は大きく、色濃いもので、ぼつぼつツツジも花を付けてきている。

校庭も整備をし直し、生徒も周辺の清掃をしているが、最外壁までは手が回らず、野生と化した花が自由に咲いている。「変化は周辺より」、あるいは「最前線より」、という諺がピッタリ生きている状況である。

秀才の才光る

2018-04-08 03:12:25 | 


牛島信「あの男の正体(はらわた)」幻冬舎文庫2014年刊

東大法学部出身で現役弁護士という著者がが書く企業経営者の話。おそらく全くの架空の話ではなく、実際にあった話を膨らませたり脚色したりしたものではなかろうか。

細かい描写、筋の運びにはいたるところにきちんとした、節度を感じさせるものがあり、まさに才気煥発、秀才ならではのところが多い。

物語は、企業を飛躍的に発展させた創業者タイプの先代と、そのボスに心酔した後継者、そして双方につかえた社長秘書のものであるが、描写が丹念であるだけ、少しメリハリに欠ける。ストーリーの結末も弁護士の遺言書執行みたいに、淡々と描かれる。主人公の死というドラマチックな幕切れを迎えても、他の人物の動揺はない。

きっと著者は優秀な弁護士だとは思うが、作家としては人情の機微にはそれほど明るくないのではなかろうか。


新しい生活に飛び込む若者に

2018-04-07 02:42:10 | 雑感


4月5日は市立中学校の入学式であった。我が家の目の前の中学校(息子二人がお世話になり、私もPTAで先生方と親しくしていただいた)の校門の前を通ると、校長あるいは教頭先生みたいな、管理職らしい先生ともうひとり若い先生が校門で国旗の据え付けをしていた。

時代が変わり、校舎も校庭も新しくなり、我々の時代とは様変わりをしているが、ただ昔より挨拶がきちんとできているように思う。この先生方も私に対しても躊躇なく挨拶をされる。在校生が校舎、校庭の清掃をしながら、散歩中の私に挨拶をする。この姿勢は全校で一貫している。

自分が中学生になった頃はどうだっただろうか?頭では「挨拶すべし」と分かってはいても実際には出来ていなかったような気がする。新しい校舎で勉学に、クラブ活動に、友人との付き合いに加えて、ネット社会の束縛と今の若い生徒たちも大変だろう。なんだか自由に、のんびり、気ままに過ごす時間なんかがあるのだろうか。

一方でゆとり教育の欠点ばかりあげつらうが、目の前の子供達の生活を見ると、なにか窮屈な、型に押し込められた毎日を送らせているよな気がする。

鉄道オタクの隣

2018-04-06 05:20:46 | 

朱野帰子「駅物語」講談社文庫 2013年刊

東京駅100周年記念の小説である。舞台は東京駅、登場人物は駅員とお客である。ある種の鉄道オタクが絡んでくる物語ではあるが、鉄道員の内側が覗けるのも面白い。

物語は優秀な成績の主人公が、鉄道オタクの弟の追悼と駅で不意に気を失い倒れた時に助けてくれた5人の乗客を探して恩返しをするというストーリーだが、新入生として配属された部署の同僚、先輩、上司などとの軋轢、やりとり、など複雑な人脈の絡みの中で、出会いを重ねてゆく。

5人の恩人との出会いが、少し不自然なのと、同僚の鉄オタが次第に溶け込んでゆくというのも安易すぎる設定だが、設定舞台が駅というのは良い着眼だと思う。様々な人間模様を見せるのにはもってこいの舞台だし、別れは何かと劇的になりやすい。女性筆者のせいか、ファッションやメイクの描写がきめ細かいのはご愛嬌である。

また、駅の勤務というのは様々な職務分担があり、それぞれが協力しあって安全運行、定時運行を果たしている苦労が垣間見えるのも面白い。

軽いタッチ

2018-04-05 05:08:16 | 雑感


荷物整理をしていて押し入れの奥にホコリを被っていたものの一つに、似顔絵がある。縦1m×横70cmの発泡スチロールの板に貼り付けられたものである。

ゴテゴテと書き込んだものではなく、軽いタッチの線描だ。特徴を捉えてシンプルな線描で表現する書き手である。描かれている自分を見ると、雰囲気は何処にでもいる普通の青年で、人を威圧したり、ましてや悪いことを企む腹づもりもなさそうな人物に見える。ちょっと理屈っぽい雰囲気はありそうだが、存在感は薄い。

何時ごろ描いてもらったものだろうか。おそらく40歳前後だと思うが、他人の目にはこんな軽い、薄っぺらい人間に映っていたかと思うと、少々がっかりである。直ちに4つに畳んで、スチロールを砕いてゴミ袋に収納してしまった。