遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
更新は猫以下の頻度です。

中毒読書

2011-12-22 15:02:54 | 


佐伯泰英著 居眠り磐音 江戸双紙シリーズ 双葉文庫刊

以前、藤沢周平、池波正太郎、の時代小説に中毒症状を呈していると、記したが、
最近これらの著作に加え、佐伯泰英が加わった。このブログがきっかけである。
佐伯のスペインを舞台としたアクション小説を取り上げた際、最後に「この作者
の時代小説を読んでみたいものである」と記した。

これを読んだ、畏友のW氏が、「吉原裏同心シリーズ」を全巻貸してくれた。旅
のつれずれに読んで見ると、あっさり嵌まってしまった。それ以来である。

本シリーズはいずれも書きおろしで、九州関前藩を離れた坂崎磐音が江戸で様々
な場面で、知恵と剣術の腕を発揮する。両替商今津屋、うなぎ屋の宮戸川などが
絡む。

筋立ては、吉原裏同心シリーズと同じようなものだが、主人公は許嫁と別れた浪
人者(許嫁はやがて吉原の看板花魁になる)で前者の年上の夫婦者とは違う。剣
の達人である設定は同じで、立会場面の描写は、藤沢、池波作品より、詳細であ
る。

大体、主人公は善良な者に肩入れし、横車を押す悪者をやっつけるという筋書きだ。
最後に坂崎が腕をふるう。対決場面も、難敵と、ヤクザ風情とでは対応も描写も違う。
結構緩急がついていて飽きさせない。中毒症状が進むはずである。

年をとると、テレビドラマも時代劇を見るようになる、と言われるが(この度終
わった水戸黄門を残念ながら私は見たことがない)小説の世界も同じであろうか。

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