遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
更新は猫以下の頻度です。

祈りの島へ(2)

2011-05-22 11:00:43 | 行ってきました



沖縄の朝は爽やかに明けた。
ホテルの前はプライベートビーチで海水浴場になっている。
シーズンオフなので人影がない。修学旅行生の集団が時折賑やかに訪れるだけだ。



本日はまず斎場御嶽(せーふぁ うたぎ)へ。ここは世界遺産の一部である。
最近はパワースポットとして注目されている場所だ。
五百年続いた琉球王朝の祈りの場所、聖地。島内1000~2000箇所ほどあ
る御嶽(うたぎ)の最高の場所だという。


御門口(ウジョウグチ)付近

ユインチ(寄満)

サングーイ(三庫理)

ウフグーイ(大庫裡)

三庫理の奥から見る久高島

男子禁制の御門口(うじょうぐち)から、ガジュマル林の石段を登る。オースト
ラリア/エアーズロックにある原住民の祈りの場に似た、大庫理(ウフグーイ)寄
満(ユインチ)を巡り、三庫理(サングーイ)へ。ジャングルの木漏れ日の中に
静かに存在する素朴な祈りの場所だ。森閑とした環境で祈りの場所にふさわしい。
残念ながら丁度女子高の修学旅行の一団と遭遇し、彼女らが姦しいこと甚だしい。
自己と静かに向き合う場所なのにすごく残念だ。


知念城址

ここは早々に切り上げ、近くの知念城址に向かう。人々の訪れることの少ない地
方の砦の跡だ。石はもろい石灰岩でできている。表面は凸凹で、補修中。シーグ
スク(新城)クーグスク(古城)と石垣が全く違う。100m四方の小さな城、
御嶽(うたぎ)跡はちゃんと残っていた。友莉御嶽。メキシコのピラミッド、ア
ンコールワットなどは広がる時代の波をうけているが、ここは内なる守りの時代
に生きているようだ。

帰りにホテル近くの道の駅、うまんちゅ市場に立ち寄る。豚の塊やいろいろな部
位が大きな単位で売られていた。耳とか豚足とか顔など、場所もわからないとこ
ろが塊で売られている。野菜が山積みで安い。キャベツ一個50円だ。惣菜も山
積み。併設の糸満物産センターではウコン、ラー油、ちんすこう、など同じジャ
ンルの品がこれでもかと並べられている。単純なのかおおらかなのか。

ビールと惣菜を買い込み、ホテルへ戻る。
プライベートビーチを散策。砂浜サッカーに興じる若者の声が響く。
このビーチは手入れが行き届いている。樹木のフェンス、人工磯、休憩所、展望台、遊具など、これらも公共投資の一部なのだろうか。


プライベートビーチ

同じ地の果てといえども、沖縄は北海道より外国の感じがする。食べ物、飲み物、
地名、呼び名、宗教心の濃さなどがアイヌ語の違いはあれど、後はほとんど本土
と同じの北海道とは違うと感じる。中国や島津藩に支配された歴史の違いか。


折角沖縄に来たので話題の普天間基地を見に出かける。
街に着くとすぐ基地だ。街に基地があるというより、基地に街があるという方が適している。どこもフェンスに囲まれ、検問所が設けてある。星条旗が翻り街の表示も英語が多い。キャンプ地は一周20分位、飛行機は見えぬ。飛行場は別らしい。それらしきところのフェンス越しに歩いたが、内部の銃を持った警備兵がこちらに近づいてきたので、中止。まるで占領下にあるみたいだ。

街を流して進みながら、唐突に「特攻の母/北浜トメさん」を思い出す。占領軍のアメリカ兵からも「ママさん」と呼ばれた彼女のように、この町の人も遠く故郷を離れてきた米兵を迎え入れているように見える。

こんなゲートが5,6箇所もある


丘に翻る星条旗


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2 コメント

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自然は良いですね (としちゃん)
2011-05-24 18:12:03
毎回楽しく拝読させていただきます。お写真も良いですネ。気持ちが伝わります、とくに食べ物はいい、岡本さんのグルメ感がひしひしと伝わります。
25年前に沖縄の同じ世代の青年と、嘉手納基地の中で今後の日本と沖縄基地のあり方を二晩真剣に話をしたことを思い出しました。
一見平和で素晴らしい自然を感じる沖縄、しかしいまだ戦争の傷が癒えないでいる、日本であって日本でないもどかしさ、悲しさを感じます。
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楽しくて・・・。 (遅い猫)
2011-06-02 14:57:01
そうなんです。沖縄は太陽がいっぱい。人は皆親切。明るい南国ムード。
 でも何処かしら哀愁を感じさせる。アイヌのように直接の物悲しさではないが、笑顔の影に涙や忍従を感じてしまう。同じですね~。
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