遅いことは猫でもやる

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読書の冬

2016-02-11 03:36:26 | 


中村文則「最後の命」講談社文庫 2007年刊

このところ寒い日が続く。寒いとやはり家の中に縮こまってしまう。家人は寒い吹きっ晒の屋外はヒートショックの元だから、出かけないようにと宣う。私もズボラだからそれをいいことに外へ出ない。かくして読書に耽る。昼間から小説を読みふけることになる。

これは畏友にお借りしている小説群の中で初めて手にする著者だ。帯に「小説の魅力。人間の本質。すべてが詰まった作品。」、ついに映画化決定。主演柳楽優弥。とある。しかし一読してよく理解できない。なにか登場人物の内面の告白が書き連ねてあるだけで、鬱病の人はこんな精神状態になるのかなあ、と思ったりする。解説には「深読みをするとまた別の面が見えてきて面白い」などと書いてあるが、どう深読みするのか私にはわからない。

何となく太宰治の「人間失格」を思い起こさせる内面描写ではある。歳を取ってきて、複雑なことに頭がついて行けなくなっているせいなのだろう。もう一冊くらい読んでみないとわからないかもしれない。