風月庵だより

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ドラえもんもビックリ

2007-07-01 20:52:49 | Weblog
7月1日(日)曇り【ドラえもんもビックリ】

ようやく風邪が治りました。まだ完璧とは言えませんが、起きていても大丈夫なようです。今回は冷房が原因の風邪で、冬の風邪よりも治りが遅いようです。治らないのではないかと心配になるほどの状態でした。

この度自分は低体温だと分かりました。それにしても一時34度5分にまで体温が下がったので、どうなることかと心配していましたが、薬を飲んだりしているうちに35度5分にまで上がりましたので、これでなんとかなるだろうと、安心しています。

それにしても具合の悪いときは、風邪程度のことでも、気が滅入ったり、生きていくことも不安になります。あまりに信仰の薄い僧侶です。しかし、長患いをしている人たちは、どんなにか辛く不安であろうかと思いを馳せました。

さて先週もニュースを見ていますと、藤子不二雄さん(1933~1996)も、山田風太郎さん(1922~2001)も草場の陰から驚いていたのではないでしょうか。光市母子殺人事件の元少年の残虐な行為はドラえもんと『魔界転生』によると供述されたのでは。

このように元少年を、なんの反省もしない方向にもっていってしまっているのは、21人もついたという弁護士の人たちによるでしょう。彼自身が気を強くしていることもありますが、弁護士たちが、ただ彼の死刑を回避させることに腐心していて、犯罪を犯した元少年を更生させてあげたい、というような思惑は全く無いことが察せられます。この元少年自身に対して、弁護師団は最もひどいことをしていることに気が付かないのでしょうか。彼が更正する心を起こさせるチャンスをもぎとっているのです。

それどころではなく、「よく言ってくれた」、と弁護士の一人が元少年の供述に対してコメントをつけていたことにはさらに驚いてしまいました。

『魔界転生』が講談社文庫から出版されたのは、1999年6月15日です。つまりこの事件の翌日になります。その前にもDVDや映画などがあるそうですが、この元少年はなにを観たのでしょう。山田風太郎さんはこんなことの供述に使われるために、復活のストーリーを考えついたのではないでしょう。一体元少年はどこからこの発想を得たのでしょう。

弁護側の証人として某大学の心理学の教授が、これは「母体回帰」が元にあるような事を述べていました。呆れて物が言えない、と思いました。しかし、現にこのような分析をしている人がいるということは事実です。

この世は善意の人だけで成立していないし、善意の人が多数を占めるとは言いきれない、ということを、このような事件を通して知っておかなくてはならないでしょう。自分がいつ本村さんの立場に立たされるか分からないのですから。

本村さんが必死に闘う姿は社会の救いでしょうし、その姿に感動する人が多いことは社会の救いでしょう。

善悪という判断は、善悪を超越したところを説く仏教としては、このような社会の問題について意見を述べることは、よくよく注意のいることです。

6月1日は佐世保の御手洗怜美ちゃんの3年目の命日でした。怜美ちゃんを冷酷に殺害した少女はどのように教育されているのでしょうか。まさか安田弁護士たちのような大人に囲まれてはいないことを願っています。被害者に知る権利のない現行の法律のもとでは何が起きているか信じられません。自分もとんでもない目に遭ってから、きれいごとだけでは世の中のことを見ることはできなくなりました。

今日はこの辺にて失礼いたします。皆さん冷房にはお気をつけ下さい。そして社会の悪意には充分にお気をつけ下さい