風月庵だより

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めぐりあわせについてー時空を超えて

2023-10-12 20:46:49 | Weblog

10月12日(木)晴れ【めぐりあわせについて】

今日はある修行道場の非常勤講師ということで、渋谷にでかけました。

これは私の著書『中国禅僧祖師伝』をもとにして、中国禅僧の数人について、解説し、ともに学ぶことを目的とした講義です。

たまたま今日の話のために、『曹洞宗禅語録全書ー器之為璠禅師語録外集(きしいはんぜんじごろくげしゅう』を持って行きましたので、車中で久々に開いてみました。

これは河合泰弘先生との共著ですが、解説は私が研究した論文をまとめて書かせていただきました。

556年前にご遷化の器之為璠(きしいはん)禅師の研究をなぜか、私が受け持たされたのです。

この禅師の研究で、随分多くの時間も使うことになりました。あまり私としては本意ではなかったといってよいでしょう。でも研究するからには、真剣にかつ面白がって取り組ませていただきました。禅師が住職をつとめた山口のお寺にも訪問したり、文献のなかだけではなく、足で歩いて、550年以上前の禅師をしつこく追いかけたのです。

器之為璠禅師は1400年代の永平寺が大変な時代、その復興に勤めましたので、永平寺の朝課で入祖堂諷経(にっそどうふぎん)として供養されている禅師で永平寺との縁があります。

電車の中で、ふと思いました。永平寺でも二回講義をもたせていただきましたし、今また非常勤講師として別院で勤めさせて頂いているのは、器之為璠禅師のご縁なのではなかろうか、ということです。

550年余の時空を超えて、器之為璠禅師を私が研究し、現代に紹介したことを喜んでくれているのではなかろうか、ということです。

550年前に生きていた方との、時空を超えてのめぐりあわせについて、一筆書かせていただきました。

 

 

 



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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2023-10-13 11:17:26
器之為璠禅師はもちろん喜んでいらっしゃるでしょう。
地球上で誰もその人を思い出す人がいなくなった時が本当のその人の死であると読んだことがあります。禅師の事を思い出し、また後世に伝えてくれる方を感謝していらっしゃる事でしょう。
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面白いですね (風月)
2023-10-15 07:54:25
時空を超えた世界、なんだかいいですね。
僧侶は特にお釈迦様からの年代は考えやすいですね。
しかし、私は恐竜のいた時代、200000000年前にも興味があります。
地球誕生にはまだそれほどまだいっていないのですが。
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