mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

セカイとワタシが一つになる感触

2024-06-07 07:42:50 | 日記
 やはり山歩きの興奮と疲れがあるのか。昨日は午後2時頃に帰着したのに、昼寝をする気にもならず、ボーッと新聞を読んで過ごしていた。カミサンが鳥観から早く帰ってきて、録画のドラマを観ている。私もソファに寝転がって、傍観(はたみ)する。どんなドラマだったっけと思い出そうとするが、何も思い浮かばない。傍観身につかずだなと思う。
 そうだ、先週も早く山から帰ってきた。シャワーを浴び、軽くつまみを作ってビールを飲んで過ごしたんだっけ。筑波山は、それほどの負担がなかったってことかもしれない。
 寝入っていたのだろうか、今夜はカレーだよという声に、日本酒は合わないな、焼酎のオンザロックがいいかなと、考えるともなく思っていることに気づき、ソファーから起き出す。5時半になっている。
 グラスに氷を入れ焼酎を注ぐ。そうして10分ほど放っておく。少し氷が解け、その水が焼酎と馴染むのに、それくらいの時間がちょうどいい。カメラのSDカードをパソコンに差し込み、写真を保存する。75枚撮っていると知る。奇岩怪石と、20年ほど前の筑波山との違い、新しく設置されたコース案内標柱がたくさん映っている。でも意識を集中したのは、下りの足場だったなあと思う。
 つまみ代わりにサラダを作ってくれる。うん、このキュウリはうまい。タマネギもいいね。パプリカの厚みはあるが軽く歯が通る感触は好ましい。いい季節になった。カレーが出て来る。グラスは空になっている。これはもう少しいけると、焼酎を足す。身体の調子がいい証拠だ。お茶を飲むことを心がける。
 食後1時間ほど、やはりボーッとソファに横になっている。やっぱり軽く寝入っている。起きて食器を洗い、パソコンに向かう。筑波山の山行記録を書く。書き終わって風呂に入る。床を延べるが寝床で本を読む気にならない。9時半になっている。すぐに寝入った。
 今朝5時過ぎに目が覚める。夜中にトイレにも行かず、8時間ほど寝たか。起きて先ず麦茶を飲む。足腰の張りも筋肉痛もない。2日後くらいに出てくれば、いい方か。コーヒーを淹れ、パソコンの前に座る。去年書いた記事が、送られて来ている。その末尾に、「人気記事十選」が表示されている。直近の記事が4割ほどだが、昔の山行記録山や表題がめぼしい記事が入っている。
 おやっ、昔の記事がある。それを開く。「弟Jの49日」と題された十年前の記事。弟のヨメさんの声かけで池袋で「会食」する形で49日を済ませた翌々日に、弟知り合いの「ギャンブル坊主」と称するお坊さんから49日のお経を上げたいと会社の人を通じて知らせがあって、急遽「正49日」に自宅に招かれ、正装してカミサンと出かけたことを書いている。読み返していると、弟Jにまつわる人たちの「かんけい」が蒸気のように湧き起こり、私の胸中を満たしていく。どなたがこんな記事を読んでいるのだろう。
 でも、こうして昔のワタシに出会う。私の関心の及ぶ範囲、世界がまるごと「気配」という蒸気になって、ワタシを包んでいるという感触。氷のような個体であったいろいろなデキゴトが、かたちを変えて液体になって融けあいはじめ、ワタシの胸中に入ると蒸発して気体となった。摑み所はない。だが、間違いなくワタシの感触として腑に落ちるように身に収まっている。
 なぜそれがそうなるのかは、わからない。でも間違いなく、そうなることによって世界のコトゴトがなべてワタシとなって、身の裡に積み重なっていっているのだと思える。