mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

声を聴きたくなる

2023-10-24 05:55:19 | 日記
 日曜日、秋が瀬公園へ行って驚いた。駐車場がどこもここも一杯。9時前の時刻。涼しくなったから、草野球もやってみようか。サッカーも練習試合やります。ラグビーもやっているようだったが、後で聞いてみるとアメフトだったようだ。楽器を持ち込んで鼓笛隊の練習に来ている人たちもいた。これまでも何度も日曜日に来ることはあったが、こんなことは初めて。暑い夏は身体がいうことをきかないが、涼しくなるとやたらと動き回りたくなるってところか。秋の啓蟄みたい。
 散歩をとりやめて家へ戻り、図書館へ出かけた。こちらはいつもより空いている。本を三冊返し二冊借り、ぶらぶらと遠回りをして帰宅する。行きには日向を選んで歩いたのに、帰りには日陰を辿るようであった。秋とは言え、まだまだ暑さの名残があるのかな。
「本」の校正がすっかり終わったようなものだから、解放された気分で四国お遍路のことを考えはじめている。60番札所から88番札所まで。十日間ほどのお遍路最終章と考えている。のっけが石鎚山中腹のお寺。これまでと同じように不信心者のスタンプラリー風になるのか、それとも生まれ故郷の香川県をはじめて西から東へ歩いて辿る旅になるのか。楽しみと同時に、何だかこれまでの調子で歩いては罰が当たるような気分がしている。お大師さんの生まれ故郷・善通寺も通る。これはなぜだろう。行ってみなくちゃわからないが、9年過ごした「ふるさと」というものに対するワタシの意識していないこだわりがあるのかも知れないと不思議に思っている。
 今日(10/24)から出かけるための車の用意を調える。ガソリンの値段が、この所少し下がってきた。満タンにしても400kmくらいしか走れない軽。途中で足すかどうかという端境の距離だから、いつも帰りにははらはらしながら運転する。5㍑も足せば充分なのだが、高速道のスタンドは20円/㍑以上高くなる協定価格なのでいやなのだ。でもたとえ20円高くても5㍑で100円しか違わない。ケチなことをいわないで、ゆったり運転しなさいよと、わが身の裡の声も聞こえる。ケチな性分は、治らない。
 3年前に亡くなった神戸の古い友人の奥さんから電話が入る。その方はもう90歳。なんでも先祖代々の墓を故人の弟が継ぐことになったため、そこに収めていた故人の御骨を別の永代供養のお寺さんに移したという知らせ。
 うん、でも何で、私に知らせるの? と思ったら、故人がなくなったときに送った私の追悼の手紙にかかわっていた。それを遺骨とともに骨壺に入れて納めていた。それを今回取り出してみると、骨壺の中には水が溜まり、追悼文は読めなくなっていたのだが、新しいお寺さんのお坊さんが手を加えて消えていた印刷を復元して読めるようになった。改めて読むとご亭主の面影が浮かんできて、つい電話をしたくなったというのである。いや、有難いことですと御礼を言って御挨拶をした。そうなんだね。何となく声を聴きたくなることってあるんですよね。
 そういえば昨日、大阪の96歳になる叔母から「声を聴きたくなった」と電話があった。目がよく見えない。TVも新聞も本も読めなくなり、ご亭主を半年前になくして介護ホームの独り暮らし。「早くお迎えに来てほしいのに」と仏さんに愚痴をこぼす。そう訴える声はしっかりしている。耳はいいのだ。「耳がいい人は長生きする」という話を神戸の方から聞いたばかりだったので、だからお迎えはまだまだ来ないよと言う。叔母も「でも来てほしいわあ」と私に嘆願するように言って、笑う。良かった。笑って話が交わせる。
 昨日の夕方、編集者から下巻の「念校」が送られて来た。これをチェックして全部終了。印刷所に入稿するという。万々歳。これで3日ほど遊びに行ける。向こうで記事を書いてアップできるかどうかはわからない。
 では、行ってきます。