JR根室本線の「新富士」駅。
「富士山」や「○○富士」などの山に由来する駅名ではなく、現在の「日本製紙」の前身である「富士製紙」に由来する駅名であることは以前紹介しましたが、今回はその話題ではなくて・・・。
駅舎から見て東側(釧路駅側)にある貨物集積場(JR貨物の駅)。
T字路になっていますが、古い地図を見ると、以前の新富士駅は、このT字路の先に駅舎があったようです。
その当時もこのような表示板があったかどうかは知りませんが、その当時は「→」ではなく、この場所が駅舎だったということになります。
その当時の「駅前道路」だった道。
住宅や小さな店舗、工場などが混在しています。
現在の新富士駅前から分岐する道路の交差点。
釧路市内でも幹線道路の一つになっていますが・・・、
実はここには、旧国鉄とは別の、鉄道路線が走っていました。
釧路市と鶴居村を結ぶ「鶴居村営軌道」という鉄道です。
大正10年(1921年)から開拓団体の移住が開始されていた鶴居村では、関東大震災の救済を目的とした内務省北海道庁による許可移民事業の指定入植が同13年(1924年)から始まったことで交通機関の整備が急務となり、輸送手段として殖民軌道の敷設が、新富士駅から路線を分岐する形で着工され、昭和4年(1929年)5月に完成しました。
戦後は、旅客以外にも、牛乳の出荷や、郵便の輸送も行われていましたが、沿線の道路整備が進み、昭和43年(1968年)に全線が廃止されています。
※ Wikipediaより
現在の道道新富士停車場線の様子。
「鶴居村営軌道」の廃線跡は、現在舗装道路となっている所以外にも、例えば橋脚が残されていたり、未舗装だけど道路の体として痕跡が確認される場所があったりと、廃線跡を歩くのが好きな鉄道ファンにとっても注目度の高いスポットとなっているようです。
機会を見て、その辺りも紹介していければと思います。