北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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ハイカラ文化が今に

2017-04-30 18:39:32 | 函館



函館に来て九年が経ったけど、まだここに行っていなかったという場所があったので、行って来た。
それが、写真の「市立函館博物館郷土資料館」。
この建物は、先日の金森倉庫の記事で触れた、函館四天王の一人、渡邊熊四郎が開業した「金森洋物店」の建物として使われていた建物です。

渡邉熊四郎は、箱館戦争の激戦のさ中、当時の箱館、いや日本にとっては斬新とも言える、洋服を着て戦闘を繰り広げる新政府軍の姿を見て、これからは洋服の時代だと感じ取り、1869年、「洋服店金森森屋商店」を開業させましたが、1879年に発生した大火により、店舗は焼失してしまいました。
翌1880年、北海道開拓使の茂辺地煉瓦石製造所の煉瓦を使用して建てられたのがこの建物で、この後、1907年にも大火が発生しましたが、周辺の不燃質店舗がことごとく消失する中、この建物だけは類焼を免れています。
1925年まで洋物店として使用されたこの建物は、現存する北海道で一番古い開拓使による家屋改築施策の記念物としての観点や、大火による類焼を免れたことによる防災史上の観点などから、1963年に北海道指定有形文化財となり、1969年には、現在の「市立函館博物館郷土資料館」となって、現在に至っています。

館内は「明治時代の函館のハイカラ文化」に関する展示が中心となっています。
(館内の様子と場所は、こちらをご覧ください。)
中では、常駐の女性ガイドさんが丁寧でわかりやすい説明をしてくれます。GW中ということで旅行客が多いせいか、「どちらからいらっしゃいましたか?」と聞かれ、「市内です」と答えると、驚かれ、「市内の方に来ていただけると嬉しいです」と言われました。
おこがましいことはしたくないので、「『はこだて検定』に合格しているけど、まだここには来たことがなかったので・・・」ということは言わなかったけど、実際に行ってみて、確かに、観光客は勿論のこと、郷土に興味を持ち、郷土について深く勉強してみたいと考えている人には、ぜひオススメと言える場所です。
私も、今行っても驚きや感嘆の思いで見ることができたのだから、函館に来たばかりの頃に来ていたら、きっと新鮮な驚きがあったことだろうと思います。
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新たな名所誕生

2017-04-29 16:07:55 | 函館



函館の中心部、本町地区にこのほど開業した複合商業施設「シエスタ」。
ここにあった「ダイエー」が閉店して約八年。ようやく新しい施設が誕生しました。





ほほう、「シエスタ」をこのように表記するんですね。
本来「シエスタ」とは、スペイン地方の習慣で「昼寝」とか「昼休憩」という意味だそうなのだけど、こんな風に表記するのは、おしゃれ感覚でいいなと思います。

地下1階は食品コーナー。(飲食店あり)
地上1階から3階までは、「無印良品」の北海道最大の面積を誇る店舗が入っています。





展望スペースからみた繁華街。
ダイエーの閉店から約八年。またこの位置から街を見下ろせる日が来たことに感慨深くなりました。
九年前函館に来た時は、ここから徒歩十分くらいの所に住んでいて、ここにあったダイエーにもよく通っていました。





そして4階はコミュニティスペースなんだけど、何だこれは?





軍艦のようですね・・・。





実はこれ、定時になると、函館出身の人気グループ、「GLAY」のヒット曲が流れる、からくり時計なのです。
この時は16時だったので、「Winter,again」(1999年)が流れていたのだけど、そうか、私の好きな「グロリアス」は一時間前だったか・・・。
よし、次回は15時に行くとしよう。





そして、このコミュニティスペース最大のPRポイントが、この四人のレリーフ。
高さ2.4メートル、幅6メートルだそうです。
これは見事ですね。函館の新たな観光スポットとして人気を呼びそう。

今咄嗟に思ったんだけど、向かって左からの並び順、「はこだて検定」で問題として出題される可能性あるかも?
(正解は、左から、HISASHI、JIRO、TERU、TAKURO(敬称略))
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これがルーツ?

2017-04-28 18:25:17 | グルメ・スイーツ



函館のラーメンと言えば、主流は写真の塩ラーメン。
透明なスープに柔らかな細麺で、具も、チャーシュー、麩、長ネギにナルトなどシンプルで飽きのこないものとなっているのが特徴です。

で、今日は、このラーメンに関する興味深い話を一つ。

今から133年前、1884年の今日4月28日、函館新聞(現在の「函館新聞」とは違う)に、こういう趣旨の広告が掲載されました。


「来る5月8日から南京料理のサービスを開始いたしますので、どうぞお試しください。」


広告を出したのは、当時西部地区にあった「養和軒」という南京料理店で、具体的な料理名と料金は、「南京そば十五銭」と書かれていました。
これが、現在に至る函館塩ラーメンのルーツであるのかどうかについては諸説入り乱れているそうですが、日本のラーメン店のルーツと言われる、東京浅草の「來々軒」がラーメンの提供をはじめたのは、1910年と言われているので、仮にこの「南京そば」が函館ラーメンのルーツであるとすると、それイコール日本のラーメン店のルーツということにもなる可能性があるというわけです。

地元の人だけでなく、観光客にも人気の高い函館塩ラーメン。
もしかすると、それが日本のラーメンのルーツである可能性もあるということを念頭に置いてみると、また違った楽しみ方、味わい方ができるのではないでしょうか?
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驚きと嬉しさと

2017-04-27 20:50:08 | 女性アナウンサー・アイドル・タレント
三日前の記事で、このカテゴリの記事数が99に達していたので、100番目は何になるかな~と思っていたら、「ニュースウォッチ9」の公式サイトに、こんな(素晴らしい)コーナーを発見し、驚きと嬉しさが交錯した。
こんなコーナーができちゃうくらいの人気なんですね。凄い!
何が凄いかって、ご本人もさることながら、あのNHKがこんなコーナーをってのが・・・。
数年前から、実家の母親と、「NHKも変わったよね~」という趣旨の会話を何度かしているのだけど、これはその象徴のような気がしますな。

と言うことで、今日ももうすぐ番組が始まる。
さっさと書き終えてテレビの前に座らなきゃ。
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激戦地跡へ

2017-04-26 19:22:36 | 渡島・檜山地方



函館から江差へ向かう一般国道227号。
北斗市と厚沢部町の間にある「中山峠」に差し掛かる手前。(具体的にはこちら





ガードレールが切れていて、中に入って行けるようです。
何があるのかな・・・。








この奥にあるのは、道南地方の歴史上伝説となっている、箱館戦争の激戦地の跡なのです。
早速行ってみましょう。








ズンズンと進んで行くと、T字路になっていました。
さあどっちでしょう?とりあえず右へ行ってみますか・・・。





と思ったら、残念、行き止まりでした。
これ以上先はどうやら危険なようです。





と言うことで、先ほどのT字路を左に行くと、こんな標柱がありました。





矢印もあります。この先ってことか・・・。





ん?山道?
一応道はあるようなので、仕方ない、進んで行くとしますか。








山道の途中にあるこんな矢印。
「電子戦隊デンジマン」の第46話を思い出すなあ・・・。(すみません。分かる方だけ分かって下さい)





木々の間から光が差し込んで来ました。
もうすぐゴールかな・・・?





何とかここまで辿り着きました。
国道の出入口から、時間にして10分程度でしたが、正直、こんな奥にあるとは思っていませんでした・・・。








1869年4月9日、乙部町に上陸した新政府軍は、箱館へ侵攻するため、最短ルートである、現地のこの地を通る道を選択しましたが、このことを十分予想していた榎本軍は、土方歳三に指揮を任せ、約130人の兵を二股口へ送り込みました。
果たして4月13日と23日、二度にわたる激戦が繰り広げられ、土方軍は兵数で圧倒的に不利であったにも関わらずどちらの戦いにも勝利しましたが、別ルートを通っていた新政府軍の一派に榎本軍が敗れてしまったため、土方軍はすぐにこの場を去り、五稜郭へ戻らざるを得なくなりました。
しかしながら、圧倒的不利を跳ね返して勝利を収めた土方の采配ぶりは、現在でも高く評価されています。





現地には、このような供養塔も設置されています。
土方の見事な采配が高く評価される一方、この戦いで散った多くの命もあったことにも思いを馳せる必要があるのでしょう。
コメント (2)
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