自在コラム

⇒ 日常で観察したことや環境問題、金沢大学での見聞、マスメディアとインターネットについての考察を紹介する宇野文夫のコラム

★ゴーン被告、風と共に逃げた謎を解く

2020年01月14日 | ⇒ランダム書評

         新聞を読んでいて、割と楽しみにしているのは週刊誌の広告だ。先日も週刊新潮(1月16日号)の広告を見ていて、「風と共に『ゴーン』10の謎」という大見出しが目に飛び込んできた。映画「風と共に去りぬ」のタイトルと、カルロス・ゴーン被告のレバノンへの逃亡をひっかけて、かなり捻った見出しだった。さっそく、コンビニで購入した。これが、なかなか面白く深い7ページの構成になっている。

   面白いと思ったのはレバノンの国柄についての記述。あの日本赤軍によるイスラエル・テルアビブ空港での銃乱射事件(1972年5月)の実行犯の一人が岡本公三。イスラエルとパレスチナ解放人民戦線総司令部との捕虜交換で1985年からレバノンに戻っている。イスラエルと戦った英雄として、現地では「コーゾー」と呼ばれる。記事によると、NHK-BSで朝ドラや相撲を楽しんでいるようだ。日本政府はレバノンに岡本の返還交渉をこれまで迫ってきたが、イスラエルと戦った英雄であり交渉に応じていない。一方のゴーン被告は暴利を貪ったイメージがレバノン国内にはあり、「枕を高くして寝られるとは限らない」とコーナーを締めている。

   深いと感じたのは、今回の逃亡劇で弘中惇一郎、高野隆の両弁護士の責任について触れている点である。ゴーン被告には民間の警備会社が行動を監視していた。日産が雇った「探偵」と弘中弁護士が年末に記者団に明かし、12月27日に告訴した。この「監視排除」の直後にゴーン被告は逃げた。結果的に、両弁護士がやったことは高額な報酬をもらってゴーン被告の海外逃亡のお膳立てをしたことになる。両弁護士は辞任より先に、記者会見で経緯を明らかにすべきとの他の弁護士の意見を伝えている。「辞任の意向というが、それでこの問題から逃げられるのであれば、検察も警察も、そして弁護士も要るまい」と結んでいる。

  最後は映画の話だ。ゴーン被告は逃亡劇で使ったとされる22億円相当を手記と映画化で稼ぎ出すことをハリウッド関係者と相談しているようだ。プライベイートジェットという風と共に消え去ったゴーン被告をめぐる10の謎。新聞やテレビが報じていない裏側に迫っていて、なかなか読み応えがあった。

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