自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★ついにコロナ感染1億人、「世界の団結」の証を

2021年01月27日 | ⇒ニュース走査

   ついに1億人に感染が拡大した。うち死者は215万人。時折チェックしているジョンズ・ホプキンス大学のコロナダッシュボ-ド(日本時間で27日午前9時現在)=写真=を見て、心が痛んだ。国別ではアメリカの死者が42万人と最多だ。次いでブラジル、インド、メキシコ、イギリスとなっている。この5ヵ国を合わせた死者数は世界全体の48%、半数を占める。ブラジルではことし7月延期されていた「リオのカーニバル」が中止に追い込まれている。

   新型コロナウイルスに立ち向かう人類の武器は「ワクチン」だが、これが思うように進んでいない。NHKニュースWeb版(1月27日付)はオックスフォード大学Webサイト「アワ・ワールド・イン・データ」からの引用で記事を掲載している。今月26日の時点で全世界で接種されたワクチンは合わせて6900万回分で、少なくとも1回は接種を受けた人の数も6300万人と世界の人口からみると一部にとどまっているのが現状だ。

   では、日本はどうか。報道でも、政府は2月下旬からワクチンの接種を始めたいとしているが具体的なスケジュールや接種場所などがまだ示されていない。政府は、アメリカとイギリスの製薬会社3社との間で合わせて1億5700万人分の供給を受ける契約を交わしていて、「ことし6月までに接種対象となるすべての国民に必要な数量の確保は見込んでいる」と示している(1月22日付・NHKニュースWeb版)。

   世界でワクチン接種が進まないとなると、どうしても気になるのが東京オリンピック・パラリンピックの開催だ。オリンピックには、世界から選手や審判員、競技関係者が1万5000人が訪れる。選手村では、一堂に会した選手たちがマスクをして黙々と食事を取るだろうか。にぎやかな食事風景を想像するだけでも、選手村がクラスター化するのではないかとの思いがよぎる。

   ワクチン接種を素早く手当てして、医療体制を整えることが先決だろう。「今年の夏、世界の団結の象徴となる東京オリンピック・パラリンピック競技大会を開催いたします。安全・安心な大会を実現すべく、しっかりと準備を進めてまいります」(菅総理の年頭所感、総理官邸公式ホームページ)。有言実行を期待したい。オリンピックで日本の存在価値が問われる。

⇒27日(水)夜・金沢の天気   くもり

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