自在コラム

⇒ 日常で観察したことや環境問題、金沢大学での見聞、マスメディアとインターネットについての考察を紹介する宇野文夫のコラム

☆石破語録「よそ者、若者、ばか者」

2018年08月10日 | ⇒ニュース走査

   きょう(10日)自民党の石破茂氏が午後4時から国会内で記者会見し、9月の党総裁選への立候補を正式に表明した。連続3選を目指す安倍晋三氏との一騎打ちとなる公算が大きいとメディア各社が報じている。党総裁選は6年ぶりの選挙戦となる見通し。前回2015年9月は無投票で安倍氏が再選、2012年9月は決戦投票で「安倍108、石破89」の接戦だった。安倍氏も石破氏の政治手腕や見識を評価していて、党幹事長や内閣府特命担当大臣(地方創生担当)に抜擢している。

   その石破氏とちょっとした出会いがある。私は大学で大学版地方創生推進事業(COC+)を担当しており、学生たちに授業の一環として視聴してもらうビデオ「地域創生概論-いしかわで学ぶ未来可能性」を作成していたときだ。地方創生大臣だった石破氏が講演に金沢市を訪れるとの情報を得て、内閣府を通じてインタビューを申し込み承諾された。インタビューは2016年2月7日、 場所は障がい者施設や児童養護施設、ケア付高齢者住宅などの複合型施設「シェア金沢」で。

Q:地方創生にはどのような人材が必要なのですか
石破大臣:昔から地域を変えるのは「よそ者、若者、ばか者」と言われ、外から新鮮な目で見ることが一つの要素なんです。若い感性とは、たとえばPCが使える、外国語が使えること。ばか者はこれまでの既成概念にとらわれない新しい考え方を持つこと。学生はそのすべてを持っている人が多いし、チャレンジ精神旺盛な方を求めたい。

Q:地域で活躍する若者に対して期待することは何ですか
石破大臣:地方は東京と違い、行政との距離が近い。地域の特性を最大限に活かして金沢の大学が未来を作っていくのか。この国の未来は「学生」に創ってもらわないといけない、今はそんな時代です。明治維新など、歴史の変わり目に常に若者がいるというのはそういうことなんです。

Q:地域の大学に期待することは何ですか
石破大臣:「象牙の塔」にならないこと。大学が持つ本来の真実を探求する心は忘れないでほしい。今は「地方が日本を変える時代」、その責任感や使命感、学生にはそんな感性を持って欲しい。

   10分足らずの単独インタビューだったが、石破氏は淡々と答えた。無駄のない、理路整然とし、そして奥が深い内容だった。冒頭での「よそ者、若者、ばか者」は意外な言葉だったが、印象的だった。確かに、よそ者=客観性、ばか者=専門性、若者=エネルギーは歴史の転換点を担ってきた。石破氏もテレビ出演などで「国防がライフワーク」と語ってきたように、外交や安全保障に精通する政策通で、ある意味で「ばか者」ぶりを印象付けてきた。 

   9月の総裁選に向けて、石破氏は「ばか者」ぶりを発揮すればよいではないか。つまり、外交や安全保障政策について、安倍政権の不確実性を指摘して、トランプ大統領との日米同盟でこの国の安全保障を真に託せるのかと問うべきだ。そこを突けるのは石破氏しかいない。報道では、森友・加計学園問題をめぐる安倍総理の政権運営を念頭に、石破氏が「正直、公正」な政治姿勢を対立軸に据えるとしているが、野党の使い古しで争点とすれば弱い。むしろ「いつまでトランプに頼っているのか」と安倍氏の外交・安全保障を対立軸として明確にすれば、党内でも議論が起き、総裁選も面白くなるのではないか。私は一票を持っていないが。

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